世界的な野球界の指導者が逝去されました。
神宮でも、おしゃれな姿をお見受けしたことがあります。
我々にとっては、高校野球中継の解説者として身近ですね。

法政二以来、低迷を続けていた神奈川高校球界。のちに星野仙投手を抑えて読売ドラ一指名の武相・島野投手でさえ、甲子園での戦前の評価は実力に相応したものではありませんでした。
当時の神奈川球界の実績が乏しかったゆえです。

そんな中、１９７０年夏久しぶりに全国優勝した東海大相模。県民に大きな喜びを与えました。その準決勝進出校のなかで、神奈川代表・東海大相模をただお一人評価して下さったのがこの山本英一郎氏でした。出れば優勝候補の一角、という現在の神奈川の高校野球界の評価とは雲泥の差の時代です。

先日、ある街頭で某強豪高校野球部員の制服での遺憾な行為を目撃しました。思わず監督さんのお顔が頭をかすめました。キャッチボールを習った幼少時から強豪・神奈川しか知らない現在の高校生たち。しかし、今日の栄華の陰には先輩たちの「神奈川か、楽勝だな」と他県勢に見下された苦難のときがあったことくらい洞察してもらいたいものです。

信用を築くのに時間が掛かるのに比べ、失うのは一瞬の油断。本当に高くつきますよ。
衷心より、山本英一郎氏のご冥福をお祈り致します。