前者はともかく、後者ですが東映の白倉伸一郎プロデューサーに関わりまして。
　その時ののりで物語を進めるというか。
　それでライブ感覚と。

　その白倉プロデューサーの作品である『仮面ライダーアギト』になおいて、脚本家の井上敏樹氏が語ったのは
「上手く行く作品は後付け設定もぴたっとはまる」と。

　いやぁ。それ、プロはともかく素人には至難の技です（笑）

　単発作品なら兎も角、長いシリーズだときちんと設定を立てて置かないとまとめられないと僕は思います。

　「ＰａｎｉｃＰａｎｉｃ」「ＰＬＳ」の主要キャラは、誕生日。血液型。身長。女子はスリーサイズも。
　果ては服の傾向。下着の傾向まで決めてたりします。

　ただある意味で「ＰＬＳ」はいきあたりばったり。
　と、いうのも過去は変えられないけど未来は変わるから。

　だから過去の設定はきちんとさせてますけど、先に関しては大雑把です。

　これがパニパニだと二つの大きな軸があったのでそうは行かず。
　一つは「らんま」に対するリスペクト。そして不満点から。
　乱馬は女子の姿になりながら、女子の気持ちを理解している部分が見受けられず。
　そこでみずきには徹底して女の子としての経験をさせて見ました。
　女性服はいうまでもなく。授業も女子グループ。
　おかしくなった時は錯覚ですが男にアプローチを。
　同人誌版では本当に（しかも正気のまま）やっているし。

　それだけ女子としての生活をしていれば精神の女性的要素が強くならないはずはなく。
　精神的にも女性化したシリーズが一つの軸。

　もうひとつは格闘ゲームとしてのラスボス。斑との決着。
　肉体から肉体へ。元の魂を追い出して別人へなり済ましていた殺人鬼。
　その決着は刑務所への収監程度では納まらない。
　やはり死をもってしか。
　しかし主人公達に殺人をおかさせてはいけない。
　と、なると形の上では自殺と。
　これでラストに姫子の肉体に乗り移るために、姫子を抱きかかえて投身自殺と言うのが出来る。
　そうなると姫子を救うための布石を打たないといけない。
　そこで＃２２「にせものパニック」でゲストキャラの網場安信が屋上から転落したところを十郎太が下からジャンプしてすくうシーンを。
　さらに斑に勝つための決め技。瑞樹と七瀬のツープラトン技も＃１６「太刀に潜む魔」で見せておいて…と。
　そして誰かに乗り移れないように、斑が殺したもの達が無防備になった彼を「あの世」に連れて行くのも＃１６のラストで見せていたわけです。

　ところが途中で斑の末路を変更したからさぁ大変。
　最初の方で斑のマリオネット。ゴーストフェイスキラーが自動発動して戦場で安全圏にいた上官の肉体を奪ったと言うのは見せてあったので、それが裏目に出て胎児に乗り移ってしまうと。
　そのため母親を用意して。
　だから唐突に高橋先生は出てきてしまって。

　ついた胎児が女児だったのは性転換物としてのサービスと(笑)命の大切さを本能的に知る女性になることで、殺人衝動をリセットと。

　パニパニのライブ感覚といえば瑞樹のラストも流動的でした。
　体質かわらずか。あるいは完全な男になるか？
　ちなみに完全な女性化は全く考えてませんでした。
　それじゃ七瀬が泣いて過ごすし。
　変えなかったのは、女性の立場に立つことで女性を理解し、優しくなれると思って。

　後付け設定の塊が「セーラ」
　なにしろ序盤ではラスボスが何の怪人かも決めてなかったし（笑）
　それ＃１６まではあらかた決まり。
　＃１７からは中ボスも出てきて。

　さて。＃３７から四人目の戦士。スズが出てきます。
　アマッドネスを見限り人間の側についたスズメバチの異形。
　その存在を匂わせたのはなんと＃１７．
　つまり２０話前から伏線をはってたわけで。

　ある意味もっと凄いのが「ＰＬＳ」の伏線。
　まりあ。裕生。大樹。美鈴。恭兵。なぎさが初登場したのはなんと「ＰａｎｉｃＰａｎｉｃ」でのエピソードで。
　裕生は上条の。まりあは姫子の中学からの友人として。
　後はたまたまの遭遇と。
　この時点で世界観の繋がりが決まっていて。
　優介と詩穂理が出なかったのは、ネタを隠すため。

　見破られるのは伏線がきちんと作用している証拠と思い、それはいいのですが、見破ったものを掲示板で明かした上に否定的なコメントをされるとかーなーり、気分が悪いですね。
　と、いうか常識的に考えてやってはいけない行為。

　さてさて。そんな未来の流動的な（笑）（一応ある程度は決めていますが）ＰＬＳ。
　第１３話のパート１を執筆中。半分くらいですかね。
　今日の休みに一期にやれたらなぁと。