先週発売の山下達郎のベストの初動が27万枚とアルバム年間ランキングでも上位に収まりそうな売上になりそうで個人的にちょっと驚いていますが
近年有名なシングル曲があった訳でもないだけに、大ベテランでもある山下達郎のベストの売上が高い要因はどこにあるのでしょうか？

そういえば奥さんの竹内まりやも（ベストも含め）アルバムは毎作高い売上を残されていましたので、夫婦共々アルバムでは強いですね。

自分も達郎ベストの初動の高さに驚いています。確かに、1年に1回ペースで大型タイアップのヒット曲を出していた時期がありましたが…。

近年の曲だと月9主題歌の「ずっと一緒さ」がかなり印象的（今年CMソングにもなりましたね）で好きなのですが、実はまともに知ってる曲はそれと「クリスマスイブ」、「RIDE ON TIME」だけだったり…。「ヘロン」も知らないっていう（汗）

気付けば親が買ってて家にCDがあったので今度自分も聴いてみようと思います。

あるインタビューサイトではシングルはあくまでアルバムまでのつなぎで、あまりシングルヒットに関しては意識していないようです。
新曲でも旧曲でもタイアップが多く、耳にしたことがある曲はたくさんあると思うので手に取る人は多いのだと思います。
あと活動歴も長いので幅広いファン層で支持が強いのだと思います。

私は30万枚程度は軽く売れると思っていたので、高いとは思いませんでした。
レーベルの垣根を越えている&シュガーベイブ時代を含めたオールタイムベストと言う時点で買いだと思います。
「シングルヒットはない」という意見も逆で、セールスレベルには表れないものの「希望という名の光」のヒット(特に震災以降)が新たなファンの獲得に貢献しています。
実際にベスト盤およびボーナスディスクの最後の曲が、「希望という名の光」となっていることからも分かります。

先月『山下達郎 シアター・ライヴ「PERFORMANCE 1984-2012」』を見に行ったのですが、中心ファン層は40代後半〜50代のように思いました。
(「RIDE ON TIME」のヒット時に10代〜20代だった人がそのままスライドした感じ)
シアターライブ自体も予想以上のヒットだったようで、日程延長が相次ぎました。
新作は買わないけれども、ベスト盤ならば買ってみようという人は、かなり多いと思います。
配信よりCDを買う人も多い年齢層ですし。
さらに発売週に偏ることなくロングヒット傾向になると思います。

現在、CDを買わなくても音楽が聴ける（違法DLするって意味じゃないですよ）ので、
若い人はあまりCDを買わないと思います。
それは、別に良い悪いではなく、単に曲が聞きたい場合CDを買う必要がないからです。

逆に、中高年の方は、音楽はCD（古くはレコード）を買って聞くという習慣があると思います。
山下達郎さんといえば現在の中高年にとっては間違いなく記憶に深く残っている存在であり、
そういう人たちにしっかりアピールできればCD不況といえどこれくらいの数字は出せるのではないでしょうか？
勿論、若い人にもアピールできる（00以降もドラマ主題歌などで健在）のも大きかったと思います。

CDの存在意義が薄くなる中、中高年層はしっかりCDで買ってくれる印象があります。
元々中高生にCDの値段は高すぎますしね…。

山下達郎はいつも思ったより売れない印象があったので、オールタイムといえど下手したら初動10万程度で終わるかと思いましたが、売れましたね。
竹内まりやの30周年ベストと比べると以前の差からすれば随分縮んだと思います。

00年代後半はヒットが無い竹内に対して、
山下達郎はコンスタントに主題歌ヒットを飛ばしていたのが効いたのかなと。

CDを元から買わない層では無く、買わなくなった層に訴えかけるものがあれば、ある程度行けるのかなと思いました。

あと4枚組で3980円っていうのも大きいですかね。