J-POPでのベストアルバムの選曲方法は色々ありますが（レコード会社独断の選曲・全シングル集・歌手本人セレクト・ファン投票上位曲など）

その中でファンの声が届いてて、納得しやすいイメージがあるファン投票での選曲が実はあまり良くないような気がしませんか？

先月発売の「SMAP 25 YEARS」の収録曲を見ても、前回（これもファン投票上位選曲）のベストの「SMAP AID」の曲が大半選ばれて、数多くあるアルバム未収録曲が弾かれるなど、万人が納得しづらい結果となってる気がするので、ファン投票のランキングで反映させるのもどうなのかな？と感じてるのですが。

　リクエストBESTは時期によって大きく異なると思います。
ZARDも99年のリクエストBEST（5月のシングルは対象外）
1位Don't　you　see!　2位あなたを感じていたい　3位息もできない　4位君に逢いたくなったら･･･　5位あの微笑みを忘れないで　6位Oh　my　love　7位サヨナラは今もこの胸に居ます　8位My　Baby　Grand〜ぬくもりが欲しくて〜　9位Forever　you　10位突然　となっており、97年リリースされた「ZARD　BLEND」や99年2月に発売された「永遠」の影響も少なからず出ています。

08年1月のリクエストBESTは1位あの微笑みを忘れないで　2位少女の頃に戻ったみたいに　3位かけがえのないもの　4位永遠　5位グロリアスマインド　6位心を開いて　7位負けないで　8位揺れる想い　9位君とのふれあい　10位君がいない
で、06年の「Golden　Best」や07年「Soffio　di　vento」「Brezza　di　mare」の影響を受けている感じがします。

　ファン投票は「代表曲」と「ファンの間での人気曲」が多くを占めてしまい「ライト層」が手を出しにくい（「代表曲」は既に以前のBESTに収録されてしまっている）
　ZARDの99年のBESTは5月のシングルBESTのハガキのみなのでアルバム購入者しかリクエスト権利がないというもの。
08年の方は、誰でも参加できるもの。

　90年代で最初のBESTで1枚組なら売上順で納得できる部分もあるのかもしれませんが、配信が行われている近年だと難しいですね･･･
「レコード会社」や「アーティストの独断」だと好みが入ってしまい、「あまり入れたくない」という曲は弾かれてしまいます・その点、リクエストなら、リクエストが集まればアーティストの思惑など関係なく収録しなければなりませんが、偏りが激しいのも事実なのかもしれません。

「ファンの意見が100%反映されたことが、却って悪い方向に作用したBEST盤」といえば、B'zのウルトレが思い付きますね。

･折角の20周年BESTなのに前回の金銀ベスト以降の曲が少なく、その上曲調も偏っていること
･アルバム初収録曲が少ないこと
･バラべスなど従来のBEST盤との重複が多いこと

この辺りが不満でしたね。90年代から聴いている女性ファン（現在のファン層が主にこういった人たちなのでしょうか）の声がかなり反映されたような収録曲群だと思いました。

ファンの需要とファン以外の需要を同時に満たそうとするとどちらにとっても微妙な選曲になってしまう印象があります

SMAPほどの人気ならB'zのTresureみたいに一般向けの王道ベストの後、ファン向けに特化した裏ベストを単体で発売してもそれなりに売れそうですけどね

「SMAP」の場合は（以前にもあったと思いますが）
シングルは前回のBESTの続きの「Smap　Vest2」をリリースして、「カップリングBEST」を出して、リクエストBESTは「アルバム曲・配信・SMAP　SHOP限定販売曲」を対象としたものの3作出すといいのですけれど、「Smap　Vest2」ではミリオンが難しいのかもしれないですね･･･
　価格的にも3枚組のオールタイムで50曲がいちばん売れるのかもしれません。
（SMAPほど沢山楽曲をリリースしていたら、50曲では到底足りず、100曲〜150曲くらい収録して欲しいところですが、そうすると価格が高くて一般層が買わなくなってしまいますね）

　リクエストBESTは参加するときは楽しいですけれど、参加した人が必ず買うという保証がないので曲が偏るという現象は避けられない気がします。

キャリアが長く、代表曲や人気曲が多いアーティストは実質的に一作品でまとめるのは難しいですね。
個人的には王道ベスト＋ファン投票ベストor裏ベスト
の組み合わせが良いと思います。
例えば
DREAMS COME TRUE「私のドリカム」「私だけのドリカム」
山下達郎「OPUS」「RARITIES」
CHAGE&ASKA「CHAGE&ASKA VERY BEST ROLL OVER 20TH」「VERY BEST NOTHING BUT C&A」
あたりでしょうか。

安室かな
曲数も多すぎ少なすぎず聞きやすくて、エイベックスにしては珍しくベストでも一切今のところかぶりがなく現ベスト三作どれも価値あります

SMAPの場合はファンの存続を願う意思がこもった選曲が多くて、また特殊なのですが…

シングルコレクションではない「ベストアルバム」として考えると、事務所+メンバー主導のものの方が優れているものが多いように感じますね。
NICO Touches the Walls、アジカンあたりのベスト盤は見事に1枚にまとめられていた印象です。2枚組でも、いきものがかり(1枚目)やback numberなど、シングルやそれに似た人気曲だけでなく雰囲気の異なった曲も混ぜられていてそのグループの自己紹介の役割が担えていると思います。

そんな中でも、2015年に発売されたUNISON SQUARE GARDENの10周年記念盤「DUGOUT ACCIDENT」はノーシングルベストを銘打って、「シングル表題曲はYouTubeで聴ける、そこから入った人のための次の一歩となるように」という意味を込めてシングル以外の代表曲が収録されていました。
個人的には面白い試みだなと思ったのですが、皆さんはどう思われますか？

ここ何年かは重量級が多すぎてベストが出れば聞こうと思っていたようなアーティストでもスルーすることが増えました。

シングル網羅+アルバム代表曲が1番文句が出ないところになってくると思います。

逆に不満が出やすいのが2枚組3枚組の重量級ベストでシングルが網羅可能にも関わらず網羅されずにアルバム曲がドカドカ入るパターンだと思います。

ファン投票でかなりコアな結果になったなと思ったのはKinKi Kidsの『39』が1番印象深いです。ヒット曲どころか複数商法による限定C/Wが最上位争いしてましたから…。

特に近年はヒット曲がなかなか出ないのでファン投票も内輪盛り上がりになりがちだと思います。かといってシングル並べてもあまりヒットコレクションにもならないしどうしたらいいんだって話ではありますが…。

UNISONのその主張は一見面白いですが、シングル表題曲をYou Tubeで聞いて満足するリスナーが次なる一歩として知らん曲ばかりで構成されたCDを手に取る(有料に手を出す)のだろうか…？という単純な疑問は生じます。割と対象が狭い感じがします。

個人的にSMAP 25 YEARSは「アルバムに手を出したくなるベスト」として丁度いい選曲だったと思います。

ファン投票の選曲が良くないのはやはり、ファンしか投票しない・できないシステムだからではないでしょうか（当たり前ですが）

前述のSMAP 25 YEARSのようにネットで、誰でも・何回でも投票できるシステムだと一般人の票も程よく取り入れられていいバランスになると思うのですがどうでしょうか。