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大竹寛 情報
管理人 / 2009-08-23 11:46:00 No.16359
大竹痛恨被弾 悪夢サヨナラで5位転落

力尽きた。広島・大竹寛投手が、八回1死一、二塁のピンチを招いて降板した。七回に桜井にソロを浴びるまで対阪神連続無失点を25回まで伸ばした大竹の力投も実らず、九回に横山竜士投手(33)が阪神打線につかまって今季6度目のサヨナラ負け。再び5位に転落した。

自分自身へのいら立ちが限界点を超えた。八回、鳥谷に四球を与えて1死一、二塁。金本を迎えた場面で交代を告げるためにブラウン監督がベンチを出ると、大竹はマウンドに向かう小林投手コーチを待つことなく、三塁ベンチへ歩き始めた。

次の投手に声を掛けることも、マウンドをならすことも忘れていた。途中で三塁側スタンドの中段にまでボールを投げ入れ、ベンチに座るとタオルを頭からかぶった。ふがいない。情けない。自責の念に駆られ、ペットボトルの水も荒々しくまき散らした。

「接戦を一人で投げきれないと…。ああいうところ(八回)を投げ切って勝てるようになりたい。中継ぎに負担をかけたし、僕が悪いと思っている」

責任感が強い右腕は自分を責め続けたが、結果は7回1/3 1失点と及第点。勝ち投手に等しい内容だった。

三回まで制球に苦しみ毎回走者を出しながらピンチを切り抜け、四〜六回は3者凡退。最速は151キロ。六回1死では金本を148キロの外角シュートで見逃し三振に仕留めると、グラブをたたいてほえる気迫も見せた。

七回1死で桜井に右中間への同点ソロを浴びて、4月7日から続けていた自身の対阪神連続無失点は25回でストップした。失投とはいえ、唯一の失点を責めることはできない。打線は10残塁と決め手を欠いて1点止まり。試合後のベンチ裏では多くの首脳陣、スタッフが大竹に声を掛けた。

ブラウン監督は「粘り強い投球だった。当然最後まで投げてほしかった」とねぎらった。その上で、八回の交代について「鳥谷を抑えたら、金本を敬遠して新井と勝負させようと思った。だが、金本と勝負しなければならなくなって代えた」。通算で打率・347、4本塁打、10打点と大竹を得意とする虎の主砲と勝負せざるを得なくなり、勝負に徹して苦渋の決断を下したことを明かした。

ヤクルトが敗れたため、3位とは9ゲーム差のままとなった。残り38試合。大竹がここで気持ちを切らさなければ、奇跡が起きる可能性はまだ残されている。

2009年8月23日 デイリースポーツ掲載

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