センバツ出場校を探る　４
２１世紀枠は３校
困難克服など対象

【２１世紀枠】
全国９地区から推薦された９校から、３校を選出する。２００１年の第７３回大会から導入された。東（東海・北信越以東）と西（近畿以西）から１校ずつを選び、残り７校から３校目を決める。秋季都道府県大会で好成績を収め、困難な条件を克服するなど地域や他校に好影響を与えた学校が対象となる。

西都商（宮崎）は口蹄疫で被害を受けた地域にあり、親が畜産業に携わる部員もいる。部員数は１２人ながら、昨秋の宮崎大会は準優勝だった。総合技術（広島）は部員の多くは工業科で、資格試験取得と部活動を両立している。昨秋の中国大会はベスト４に進出した。
遠軽（北海道）は北海道東北部に位置する。冬は氷点下２０度以下にもなるため、野球をする環境が厳しい。佐渡（新潟）は離島のハンディを乗り越えようと練習に取り組んでいる。
大館鳳鳴（秋田）と城南（徳島）は県内有数の進学校。大館鳳鳴は冬の間にボランティアで除雪作業を行う。城南は部員全員で学校周辺の溝の掃除を行っている。
大田原（栃木）と松阪（三重）は文武両道を実践している。中高一貫の守山（滋賀）は中学と共用のグラウンドで、部員間で練習を工夫し、秋季近畿大会ではベスト８に食い込んだ。

2011年1月22日　埼玉新聞掲載