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野球部情報
管理人 / 2011-01-31 08:28:00 No.19572
森ウラガク20年目の挑戦
?フルスイング打線 意識徹底し強打開花

「おい、左肘が割れるのが早いぞ」「引っ張るな。基本はセンター返しだよ」「よーっしゃ、今のはいい打球だ」
フリー打撃の間、バッティングケージの後ろから大きな声がグラウンドに響く。声の主は昨年2月から主に打撃の指導を担当する中村要コーチだ。

チームの合言葉は「フルスイング」。昨秋の南部地区予選から県大会準決勝まで5試合連続コールド勝ち。県大会初戦から関東大会決勝まで8試合連続2桁安打を記録し、チーム打率は3割4分4厘、7本塁打と、とにかく打ちまくった。
森監督のチームづくりのパターンは大きく分けて2つある。投手が野手を育てるか。野手が投手を育てるか。新チームは公式戦を経験した投手がわずか1人、しかもたった1試合だっただけに、後者の選択しかなかった。
では野手の特徴は何か。指揮官が出した結論は「あくまで秋の時点では例年よりバットが振れている。それを全面に押し出した方が良い」

中村コーチは社会人の日本通運(さいたま市)で4番を担い、都市対抗野球では準優勝を経験。プロ野球のドラフト候補にも挙がった選手だった。「監督の思いを選手に伝えるのが僕の仕事」と認識。毎日のように「(バットにボールを)当てに行くな。結果を恐れずフルスイングで行け」と徹底的に選手に意識付けした。
また、ピンポイントの指摘で各自の課題に向き合わせた。昨秋に3本塁打ずつ放った長距離砲の4番沼田、5番日高には「大きく構えて手先でこちょこちょするな」。

打率5割超えの成績を残した6番石橋には「立ち遅れている。打席ですぐに構えに入れ」。チーム1の15打点の1番佐藤には「今のままで大丈夫」とフォームをいじらなかった。全員に1日最低1000スイングのノルマも課した。

「良くなるまで付きっきりで見てくれた」と日高。石橋は「1日1回、何か教えてもらえる。飛距離も伸びた」と誰もが効果を実感する。森監督は「今まで社会人レベルのコーチはいなかった。ケージの後ろで常に見てくれている。功績は大きい」と称賛。大きな後ろ盾を得たチームは期待に応え、強打で相手チームを打ち負かした。

2011年1月31日 埼玉新聞掲載

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