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野球部情報3/27
管理人 / 2011-03-27 10:34:00 No.19849
浦和学院、きょう初戦

第83回選抜高校野球大会第5日は27日、甲子園球場で1回戦3試合が行われ、浦和学院が第2試合で鹿児島実と対戦する(11時30分)。

鹿児島実は九州大会王者で明治神宮大会準優勝の強豪。6年ぶり7度目出場の浦和学院は関東大会を制覇し、明治神宮大会でも4強入りした。チーム打率3割4分4厘の強打が自慢で新2年生エース佐藤の投球にも注目が集まる。

チームは26日、兵庫県の伊丹スポーツセンターなどで約3時間の調整を行った。甲子園の勝利は2004年夏から6年半も遠ざかっており、まずは初戦突破に全力を注ぐ。


浦和学院 頂点へ フルスイング魂
きょう第2試合 鹿児島実と対戦

第83回選抜高校野球大会に6年ぶり7度目の出場を果たす浦和学院は27日、第2試合で鹿児島実と対戦する。昨秋の関東大会を15年ぶりに制し、春夏通算17度目の出場となる今大会は関東王者として優勝候補の一角にも挙げられている。東日本大震災の影響で開催が危ぶまれたが、「がんばろう!日本」をスローガンに大会は開幕。チームの合い言葉でもある「フルスイング」打線を前面に、目の前の試合に全力を尽くし、悲願の全国制覇に挑戦する。

大舞台へ特別な思い
森士監督

監督として15度目の甲子園は特別なものになるかもしれない。1991年8月に就任し、現在が20年目。昨秋にはユニホームを一新する大きな変革を決断した。「選手が大きく見える」と話しており、初戦での甲子園デビューを待望している。

さらに2008年夏の長男・大に続き、今大会は次男・光司と兄弟そろって親子出場を果たす。多くは語らないが、「グラウンドに入れば親でも子でもない一選手。逆に言えば選手はみんな、実の息子と一緒」とチームの一体感を強調する。

そして東日本大震災。チームは遠征中で無事だったが、一部選手の家族は被害に遭った。被災者に思いをはせつつ、大会が開催されることに「選手の夢と希望をつぶすことにならず深く感謝している」と打ち明けた。

様々な思いを抱えて臨む2年半ぶりの大舞台。ひたむきなプレーで一戦一戦勝ち上がり、初の全国制覇を飾れれば、特別さは一生ものになるはず。


『攻』組み替えた打線焦点

チームの看板は「フルスイング」打線。迷いなく思い切りのいい振りで打ち勝つのが持ち味だ。

昨秋の公式戦チーム打率は3割4分4厘。出場校中13位と飛び抜けていないが、7本塁打は5位タイ。昨秋から組み替えた打線が今大会でどう機能するかが焦点になる。

昨秋3本塁打の1番日高は積極的に打って出るスタイル。2〜4番は不動だ。2番遠藤はしぶとく出塁し、3番小林は振りが鋭い。3本塁打の4番沼田は長距離砲。5番に昇格した石橋は打率5割超で長打力もある。

チーム1の17打点の佐藤が6番に控え、7番森はパンチ力が自慢。柴崎、荒井ら小技の利く下位打線から上位につなぐ。


『守』投手中心に連係磨く

11試合で9失策。目に見えないミスもあり、堅守とは言えないが、投手を中心とした連係を重視し、無駄な失点を防ぐ守備に磨きを掛けてきた。

内野に派手さはないが、良く鍛えられている。中心は遊撃手の小林と捕手の森。二塁手の遠藤は守備範囲が広く、一塁手の日高、三塁手の沼田は球際に強い。投手の佐藤はもともと内野手で、フィールディングが光る。

外野は俊足ぞろいで広範囲をカバーする。中堅手の石橋は強肩。左翼手の荒井、右翼手の柴崎も打球への反応が速い。


『投』絶対的エースの佐藤

新2年生右腕の佐藤が絶対的エース。昨秋は11試合に登板して防御率1.13、7完投4完封と飛び抜けた成績を残した。

直球は最速136キロと決して速くはないが、制球が良くカーブ、ツーシーム、スライダー、カットボールなど多彩な変化球を交え、緩急で打ち取る。冬場には新たに2種類の変化球も身につけ、投球の幅を広げた。ピンチでも動じないマウンド度胸があり、ここぞで内角に速球を投げ込む。

2番手以降は3年生の左腕がそろう。中山は内角への制球、松浦は変化球の切れが生命線。浅田は打たせて取る投球が身上だ。佐藤に依存していたため、公式戦の経験が少ない事が課題か。

プロフィール凡例
?ポジション ?生年月日(新学年) ?身長・体重 ?出身中学 ?投・打 ?セールスポイント ?甲子園の抱負 ?対戦してみたい相手とその理由

1.佐藤拓也投手
?投手 ?1994年8月12日(新2年) ?172cm 73kg ?茨城鹿嶋鹿嶋 ?右・左 ?制球、積極的な打撃走塁 ?自分の力を出し切り、全力で精一杯戦い、全試合先発して全国制覇 ?日大三 神宮大会のリベンジ

2.森光司捕手
?捕手 ?1993年4月22日(新3年) ?180cm 78kg ?さいたま大谷口 ?右・左 ?フルスイング、人を感動させる ?全国制覇。その中のまず1勝。目の前の敵に一戦必勝 ?日大三の吉永投手にリベンジしたい

3.日高史也一塁手
?一塁手 ?1993年9月17日(新3年) ?176cm 78kg ?川口芝東 ?右・右 ?常にフルスイングできる打撃 ?打撃を生かすため平常心で打席に入る。全国制覇のために目の前の相手に集中し1つずつ勝つ ?日大三

4.遠藤生二塁手
?二塁手 ?1993年5月3日(新3年) ?171cm 71kg ?さいたま大谷口 ?右・左 ?細心かつ大胆なプレー ?あの大きな甲子園が小さく見えるぐらいに暴れます ?日大三の吉永投手。負けたまま終われない

5.沼田洸太郎三塁手
?三塁手 ?1993年5月23日(新3年) ?180cm 82kg ?東京練馬大泉学園 ?右・右 ?長打力 ?甲子園では一戦必勝で戦い、頂点目指して突っ走る ?日大三の吉永投手。神宮大会でのリベンジを果たしたい

6.小林賢剛遊撃手
?遊撃手 ?1993年7月1日(新3年) ?177cm 74kg ?群馬大泉北 ?右・左 ?一球に食らいつく姿勢 ?全国制覇。応援してくれる人に自分が甲子園で大暴れするところを見せる ?日大三。神宮大会のリベンジ

7.荒井大樹左翼手
?左翼手 ?1993年5月29日(新3年) ?177cm 75kg ?さいたま土呂 ?右・右 ?50mを5秒9で走る俊足を生かしたプレー ?今まで支えてくれた人への感謝の気持ちを恩返しします ?日大三にリベンジする

8.石橋司中堅手
?中堅手 ?1994年4月8日(新2年) ?183cm 77kg ?新潟柏崎瑞穂 ?左・左 ?スイングスピードを見てほしい ?悔いが残らないように全力でプレーしたい ?日本文理。シニア時代のライバルがいるから

9.柴崎裕介右翼手
?右翼手 ?1993年6月25日(新3年) ?171cm 67kg ?上尾南 ?右・右 ?積極的な走塁 ?どこのチームよりも校歌をたくさん歌えるように一戦必勝で戦っていきます ?日大三の吉永投手と対戦したい

10.中山翔太投手
?投手 ?1993年4月18日(新3年) ?175cm 80kg ?上尾瓦葺 ?左・左 ?インコースを攻める ?目の前の一球、ワンプレーを大切にして自分のできることを全力でやる ?日大三。神宮大会のリベンジ

11.笹川晃平右翼手
?右翼手 ?1994年4月21日(新2年) ?182cm 76kg ?茨城三和北 ?右・右 ?フルスイング、強肩 ?憧れの舞台で野球ができることに感謝してプレーします ?日大三。神宮大会で負けた借りを返すため

12.林崎龍也捕手
?捕手 ?1994年6月6日(新2年) ?171cm 67kg ?さいたま大久保 ?右・左 ?スピード感 ?浦学旋風を巻き起こして浦学の校歌を歌えるように、目の前の敵を倒すことを考えて戦う ?日大三。神宮大会のリベンジ

13.浅田龍一投手
?投手 ?1993年5月25日(新3年) ?182cm 84kg ?大阪松原 ?左・左 ?打たせてとる投球 ?今までずっと支えてくれている親に活躍している自分を見せたい ?日大三。負けっぱなしでは終われない

14.松浦光謙投手
?投手 ?1993年7月29日(新3年) ?179cm 79kg ?東京新宿四谷 ?左・左 ?変化球で打者を打ちとる ?支えてくれている人たちに感謝の気持ちを持って、全国制覇を成し遂げる ?日大三。神宮大会のリベンジ

15.今栄尚人左翼手
?左翼手 ?1993年5月4日(新3年) ?174cm 82kg ?志木二 ?右・右 ?気持ちで引っ張る ?今までいろいろな人からの支えがあってつかんだ夢の舞台、感謝の思いを胸に堂々と戦いたい ?日大三。リベンジ

16.村上和広遊撃手
?遊撃手 ?1994年3月1日(新2年) ?171cm 69kg ?さいたま内谷 ?右・右 ?元気がいいこと、声 ?埼玉県勢で43年ぶりとなる優勝旗を持ち帰りたい ?日大三。神宮大会のリベンジを果たす

17.小野達輝中堅手
?中堅手 ?1993年6月29日(新3年) ?173cm 76kg ?東京聖徳学園 ?左・左 ?バッティング ?日大三に絶対にリベンジを果たす ?日大三。明治神宮大会で負けたときの悔しさを全力でぶつけたいから

18.明石飛真一塁手
?一塁手 ?1994年8月2日(新2年) ?170cm 77kg ?新座 ?右…右 ?元気、フルスイング ?歴史に残る試合をして全国制覇するのみ ?日大三。一冬を超えて自分たちにどのくらいの力が付いたのかリベンジしたい

勝負強さ発揮期待
上田清司県知事

球春到来、いよいよ選抜大会が開催します。九州一の強豪、鹿児島実が相手と決まり、一段と闘志が湧いてきたことと思います。甲子園では浦学らしい勝負強さを発揮するとともに、大震災の被災地に勇気と力を与えられるよう全力で頑張ってください。

県民とともに応援
小谷野五雄県議会議長

浦和学院高等学校の皆さん、6年ぶり7度目の春の甲子園大会出場おめでとうございます。今までやってきた練習を信じ、甲子園でも元気いっぱいのプレーを見せてください。県民とともに皆さんの活躍を心から応援しております。

正々堂々と全力で
前島富雄県教育長

初戦の相手が鹿児島実に決定しました。大会が目前に迫り、自慢のフルスイングにさらなる磨きがかかっていることと思います。甲子園では正々堂々、全力でプレーし、優勝目指して頑張ってください。ご活躍を心から祈念しております。

野球通じエールを
清水勇人さいたま市長

野球という素晴らしいスポーツを通じて、被災地の皆さまに、日本中の皆さまにエールを送って頂きたいと思います。そして、全身全霊、力いっぱいのプレーで見るもの全てに大きな感動と勇気を与えてくれるものと信じています。みんなで頑張りましょう。

優勝旗を埼玉に
松田敏夫県高野連会長

昨秋関東大会の覇者、浦和学院が初戦で対戦するのは九州大会優勝の強豪・鹿児島実。関東と九州の一騎打ちとなりました。甲子園では伸び伸びとプレーしてください。紫紺の優勝旗を埼玉に持ち帰られる事を心から祈っております。

強豪相手に楽しみ
高間薫県高野連理事長

鹿児島実は明治神宮大会で拝見したとき、投打にバランスの取れた、いいチームという印象でした。そういうチームと甲子園でできるのは楽しみです。相手にとって不足はありません。関東代表、埼玉代表として浦和学院の健闘を祈っています。

2011年3月27日 埼玉新聞掲載

Re: 野球部情報3/27
管理人 / 2011-03-27 11:01:00 No.19851
『浦和学院だより』
きょう鹿実戦
浦学、いざ初戦へ
森監督「迷わずにやる」

鹿児島実との初戦を翌日に控えたチームは26日、兵庫県内で約3時間の最終調整を行った。

午前は伊丹スポーツセンターで2時間の練習。シートノック、シート打撃などを実施した。シート打撃では、エース佐藤が控えの5人を相手に8打席で無安打3三振2死球と抑えた。主力組はリリーフと3投手を相手に3回ずつ打席に入り、4番沼田が本塁打を放ったほか、日高と佐藤が長打を2本ずつ放った。

午後は市尼崎高校グラウンドでフリー打撃を約1時間こなした。森監督は「試合前はいろんな事を考えるが、1番大事なのは迷わずにやると決めたらやることだ」と試合への心構えを話した。

『7年ぶり校歌を』

大会が開幕して4日が経過。5日目に初戦を迎えることはチームにとってプラスになった。十分な練習期間が取れ、大阪入りした18日頃には波もあったチーム状態は、投打ともに上向きになってきた。

森監督は「試合は泣いても笑っても2時間のドラマ。そこに自分が焦点を合わせられるかどうか」と、あとは気持ちの持って行き方だとする。

鹿児島実との勝負を分けるのは打力だろう。エース佐藤は昨秋、東海大相模と戦った関東大会決勝の9回4失点が最多。明治神宮大会準決勝の日大三戦では5回4失点で降板したが、粘り強く大崩れしないのが特長だ。

主将の小林が「野手が投手を育てるようにやってきた」と言うように、元々は強打が売りのチーム。県大会初戦から公式戦9試合連続で2けた安打を放った打線が、相手投手を打ち崩せるかどうかにかかっている。

甲子園での勝利は2004年夏から遠ざかり、森監督は「7年ぶりの校歌を聞くのみ」と意気込む。ユニホームも変わった新生ウラガクの戦いがいよいよ幕を開ける。

『1番に昇格も意識はせず』

昨秋から組み替えた打線のキーマンが5番から1番に昇格した日高だ。3月の練習試合から先頭打者になったばかり。甲子園に入る前は「まだ慣れていない」とこぼしていたが、今では「1番を意識しないでいこうと思っているので大丈夫」と吹っ切れた様子だ。

昨秋の関東大会は準決勝の横浜戦で同点本塁打、決勝の東海大相模戦でサヨナラ安打を放った。相手左腕について「秋より直球が速いと聞くが、打てないわけじゃない」と第1打席から打ち崩していく構えを見せた。

『フォーム崩すも球威取り戻す』

チームが誇る新2年生右腕が初戦に向けて状態を整えてきた。エース佐藤はブルペンに入り、37球の最終調整。「調子は悪くない。いい感じ」と心地よい汗を流した。

22日頃まではフォームのバランスを崩していたが、その後4日間は森監督の付きっきりの指導もあり、徐々に本来の球威、制球力を取り戻してきた。「試合に向けてやることはやった。雰囲気にのまれず、びびらず、思い切ってやりたい」。チームの命運は、その右手1本に懸かっていると言っても過言ではない。

『打線の調子上向き 鹿児島実・宮下正一監督』

試合前日になって、選手も気持ちが入っている。甲子園入り以降1番いい動きだった。打線は調子が上がり、鋭い打球が増えている。試合は主戦・野田の立ち上がりがポイント。震災下の大会であり、勇気と希望を与える鹿実らしいはつらつプレーで臨む。

『気持ち前面にプレー 鹿児島実・豊住康太主将』

選手は、精神的にも技術的にも順調な仕上がり。相手は名門校だが、名前に負けず、持ち味の気持ちを前面に出したプレーで戦いたい。堅い守備から打撃につなげて流れをつかむ。「鹿実の方程式」に持ち込み。初戦を突破したい。

すべて勝利のために 下
兄の背追い まず1勝
?森光司捕手

中学3年だった2008年の夏、アルプススタンドから母・志奈子さんとともに、マウンドに立つ兄の大さん(早大)とベンチの父・士監督の姿を見つめた。

「兄ちゃんみたいになりたい」と尊敬する兄は10番を背追って先発。強豪の横浜を相手に力投したが5−6で敗れた。終了後に「お疲れさま」と声を掛けると、「今度は、おまえが頑張れ」と夢を託された。

1年生の春からベンチ入りし、主に代打で出場。新チームから正捕手に座った。しかし、昨秋の県大会は5番を任されながら打率は2割台半ば、4打点と物足りなかった。関東大会前には右ひじと腰を痛め、1年生の林崎にスタメンを奪われた。

「けがをして気持ちを切らせた。後輩が出て、人生で1番悔しかった」。決勝の東海大相模戦も控えだったが、試合中にベンチで采配を振るう父に出場を直訴した。父は「行けるのか。びびってやるなよ」と檄を飛ばした後、「(言いに)来るのが遅いよ」と一言。気持ちも吹っ切れ、7回からマスクをかぶってサヨナラ勝ちに貢献した。

「兄ちゃんの借りを返すわけではないけれど、甲子園ではまず1勝したい。親子兄弟で同じ舞台に立てるのはうれしい。名誉なこと」。まず目指すのは、兄が届かなかった聖地での勝利。その先にチームの、そして一家の目標である全国制覇がある。

2011年3月27日 埼玉新聞掲載

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