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野球部情報
管理人 / 2012-01-29 13:07:00 No.21640
“一戦必勝”森ウラガク
悔し涙からの出発

「全国制覇だ! 日本一になるぞ!」。笹川晃平主将の掛け声で、せきを切ったかのように次々と歓喜の雄たけびを挙げるナイン。カメラに向かってこん身のガッツポーズを決め、天高く帽子を投げたり、主将を胴上げしたり…。真冬のグラウンドに咲いた笑顔、笑顔、笑顔。浦和学院に2年連続8度目の“春”が到来した。

昨秋の県大会で3連覇を達成し、続く関東大会では史上3校目、埼玉県勢としては初の2年連続優勝を成し遂げた。選抜大会出場は確実だっただけに、チームを率いて21年目を迎える森士監督は、朗報にも落ち着いていた。

「(関東大会後の)明治神宮大会が終わった直後から、既に春に向けての準備はしてきている」。視線は3月の本番に向いている。

昨年のチームも関東大会を制したが、森監督は「前チームよりも伸びしろがある」と手応えをつかんでいる。関東大会初戦で、昨年の選抜大会優勝校・東海大相模(神奈川)を破り、決勝では昨夏の全国4強メンバーが多く残る作新学院(栃木)に快勝した。選抜大会でも当然、有力校の一角に挙げられるだろう。

しかし、そんな今チームは、悔しさにまみれての出発だった。春夏連続甲子園出場を目指し臨んだ昨夏の埼玉大会準決勝で、この大会で優勝した花咲徳栄に敗れた。3年連続で夏の甲子園出場を逃した先輩たちの涙が、新チームスタートの合図となった。

「新たな歴史つくる」
1.連戦連勝で不安消す

新チームの船出は、花咲徳栄に敗れた翌日の7月27日。悔しさの中にも選手たちは、しっかりと敗戦を受け止めていた。

2年生ながら大黒柱としてチームをけん引してきた佐藤は「自分たち2年生が、先輩たちの足を引っ張ってしまった」と責任を感じながらも、「失敗してしまったことを絶対に無駄にしたくない」と決意を新たにした。

不安をかき消すように選手たちは、学校の教室を借りてミーティングを開いた。「俺たちが浦学の新たな歴史をつくるんだ」「やるからには甲子園出場ではなく日本一」。当たり前のように飛び交う声。それは、ナインが同じ方向に向かおうとしている証しでもあった。

夏のレギュラーが小林(前主将)のみだった前チームに比べ、佐藤、笹川、石橋らの選抜大会経験者が残ったことは、今チームにとって大きなアドバンテージだった。「自分たちがやらないと、経験させてもらった意味がない」と主将の笹川。志半ばで敗れた3年生の支えもあり、猛暑の中、毎日のように組まれた練習試合は連戦連勝を飾った。

8月23日〜9月3日まで森監督がアジアAAA野球選手権の日本代表コーチで離れても勢いは衰えず。佐藤は「森先生がいなくても、自分たちだけで勝ってやるという意識だった」。各自が役割を自覚し、終わってみれば夏休みを無敗のまま駆け抜けた。31勝1分け(南部新人大会2試合含む)。21年目の森監督も「1敗もしなかったのは記憶にない」とチームの仕上がりに手応えを深めていた。

練習試合の成績を一度リセットして臨んだ9月の南部地区予選。やはりその総合力は抜きんでていた。

1回戦を突破すると、代表決定戦では接戦が予想された浦和実戦を六回コールド、10−0で全く寄せ付けず。圧倒的な支持を集めて第1シードに収まった県大会でも王者の試合運びを見せた。初戦の2回戦、3回戦と、しぶとい市川口、市川越にともに快勝。初の8強入りで金星を狙いにきた本庄東も七回コールドで破り、順当にベスト4に進出した。

そして、後の運命を大きく左右することとなる第4シード聖望学園との準決勝を迎えた。

選抜の経験者が残り、高かった総合力にプラスして試合ごとに成長を重ね、関東2連覇を達成した今チーム。その軌跡を振り返るとともに、“聖地”甲子園で一戦必勝を誓うナインが、その先に見据えるものとは。

2012年1月29日 埼玉新聞掲載

Re:野球部情報
管理人 / 2012-01-29 13:14:00 No.21641
はばたけ浦学 センバツ2012
気を引き締めて練習

センバツ大会への出場決定から一夜明けた28日、浦和学院(さいたま市緑区)の野球部員たちは喜びもつかの間、気を引き締めて練習に取り組んだ。

午前7時、通常通りランニングを始めた部員らは、午前はバッティング、午後は7時ごろまで守備や投球練習を行った。「足が動いてないぞ」「元気ないから声出せ」と大声を上げながらキャッチボールをしていた記録員の中島健太選手(2年)は「いよいよという感じ。メンバーが全力を出せるような日本一のサポートをしたい」と目を輝かせた。

この日は、野球部員の保護者らもグラウンドを訪れた。笹川晃平主将(2年)の母美加さんは「あんまり喜んでいると油断してしまうので気を抜かないように自分に言い聞かせています。感謝を忘れずチーム一丸となって頑張ってほしい」。森戸佑樹内野手(2年)の母美紀さんも「選ばれてほっとしました。これからですね」と笑顔で話した。バッティング練習を見た佐藤拓也外野手(2年)の父勝美さんは「これから甲子園での応援の準備に入るので忙しくなります」と話していた。

また、正午前にはグラウンド近くの中華料理店「はちじゅうばん」から、手作りギョーザ150個が野球部の食堂に届けられた。練習を見に来た選手の保護者らがよく利用するという。店主の備藤健さんは「スタミナたっぷりのギョーザでパワーをつけて」と激励していた。

2012年1月29日 毎日新聞埼玉版掲載

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