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野球部情報
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2012-08-20 12:08:00
No.23485
浦学、佐藤温存が裏目 8強入りならず
第11日は3回戦4試合を行い、浦和学院は天理(奈良)に2ー6で敗れ、26年ぶりの8強入りはならなかった。
浦和学院はエース佐藤の温存が裏目に出た。先発の右腕山口が2回3失点で降板。2番手の左腕小島も3回3失点と攻略され、劣勢に追いやられた。佐藤は6回から登板し1安打無得点。
打線も天理の左腕中谷を攻略できなかった。2回に明石のスクイズで1度は同点に追い付き、4回には高田のソロ本塁打で追撃したものの、6回の満塁機を逃すなど決定打に欠けた。
戦評…浦和学院は、攻守で後手に回り天理に完敗した。
浦和学院は1点を追う2回に明石がスクイズを決め同点。しかしその裏、先発山口が2死走者なしから与えた四球をきっかけに2点を勝ち越されると、2番手小島が3失点した。2試合完投のエース佐藤を温存。山口、小島の継投が持ちこたえられなかった。
頼みの打線も左腕中谷の前に7安打2得点に終わった。4回に高田のソロ本塁打で反撃したが、6回2死満塁で明石が凡退し、最大の追撃のチャンスを逃した。
★勢い消え攻守で後手
投打ががっちりかみ合っていた2回戦までの姿は、どこにいってしまったのか。浦和学院は、天理から1度もリードを奪えないまま完敗。森監督は「思わぬ失点から流れを止められずに、ずるずるといってしまった」と悔しさをにじませた。
埼玉大会では佐藤と2本柱だった右腕山口を、満を持して今夏初のマウンドに送り込んだ。しかし、これが大誤算。1回に暴投で先制されると、同点となった2回には2死から不用意な四球で出塁を許し、連続長打を浴び2点を勝ち越された。
3回からリリーフした1年生左腕小島もこの回に犠飛で1点。5回には無死一、三塁から一塁走者が走った際に捕手林崎の二塁送球が悪投、さらに適時打で2点を追加された。「小島がつなぎ、いい形で後半から佐藤につなぐ」という指揮官の思惑通りにはいかず、エース佐藤が6回にマウンドに上がった時にはすでに大勢は決していた。
悪い流れは攻撃にも伝染。2試合で28安打を放っていた頼みの打線も天理の左腕中谷の外角を中心とした攻めに、打たされる場面が目立った。最大のチャンスは2ー6の6回の2死満塁。一打出れば試合は分からない。代打も考えられた場面で森監督は「キャプテンに懸けた」。しかし明石は初球の高めの直球を打ち上げ三邪飛に終わった。
春季県大会で完敗後、"夏の日本一"をつかむために血のにじむような猛練習を重ねた。大阪桐蔭とのリベンジマッチを前に、志半ばで甲子園を去ることは無念で仕方ないだろう。それでも主将の明石は「最後まで『絶対に負けてたまるか』というウラガクの魂は見せられた。このチームで野球ができて最高でした」。目を真っ赤にしながらも最後は胸を張った。
2012年8月20日 埼玉新聞掲載
Re:野球部情報
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2012-08-20 12:23:00
No.23486
★魂込め意地の好投
1回戦で完封、2回戦で完投した浦和学院のエース佐藤。中1日で迎えた3回戦は中堅での先発だった。先発山口の不調を見て早めに準備したが、出番は4点を追った6回から3番手での登板だった。
「守備からリズムをつくるつもりだった」と、持ち味の直球と変化球のコンビネーションがさえた。3回を被安打1、無失点。「(3試合の中で)きょうが一番良かった」と自己評価したが、意地の好投が報われることはなかった。
この試合に勝てば、選抜大会8強で逆転負けした大阪桐蔭との再戦だった。「リベンジしたい思いでやってきた。その前の戦いに勝たないといけない」と自らに言い聞かせていた。
春夏連続で甲子園に出場し、強豪の名にふさわしい戦いを見せてきた。それだけに「もっとこのチームで野球を続けたかった」と話すと涙が止まらなかった。
★絶好調の笹川、3戦連発逃す
2試合で7安打6打点で2本塁打。3戦連発アーチも期待された笹川だが、この試合は2併殺を喫するなど無安打に終わった。
6回の1死一、二塁では、快音を残したもののライト正面。「チャンスはあったけど、打てなかったのは自分の責任。チームに貢献できずに、悔しいですね」。口を真一文字に結び、必死に涙をこらえていた。それでも甲子園に強烈なインパクトを与えたことに変わりはない。「1日1日を大事に送ってほしい」。強打をけん引してきた浦和学院の主砲は、後輩にエールを送った。
★山根が3安打、光った存在感
2回戦は大爆発した打線の中で無安打だった4番山根が、この試合ではきっちり3安打。再び存在感をアピールした。
2回、先頭として中前打で同点への口火を切ると、打撃のお手本を示すかのように4、8回にも中前にはじき返した。「前回は打てなかったので、絶対に打ってやろうと思っていた」と仕事を果たした。
スイングのヘッドスピードは相当なもので、将来が楽しみな2年生。新チームに向け、「負けた悔しさを忘れない」。短い言葉に決意を込めた。
★大舞台の経験、来年へ 2年生高田が豪快弾
攻守で伸び盛りの2年生高田が、目の覚めるような本塁打で4万1千の大観衆を沸かせた。
秘めるパンチ力と巧みさを兼ね備えた一発だ。1ー4の4回2死。打者有利のカウントで、直球狙いだったが「スライダーで取りにきても対応するつもりだった」。言葉通り、甘いスライダーの曲がりっぱなをたたき、左翼スタンドに突き刺した。「レフトを越えるかなと思ったが入ってくれて良かった」と喜んだ。
新チームからは主将の有力候補だ。「3年生をお手本にして1、2年生には学んだことを伝えたい」。貴重な経験を次の舞台で生かすつもりだ。
2012年8月20日 埼玉新聞掲載
Re:野球部情報
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2012-08-20 12:32:00
No.23487
選手ひと言
悔しさ忘れず、また戻ってくる、みんなに感謝
(1)佐藤拓也投手
日本一になるためにやってきた。勝てなくて悔しい。
(2)林崎龍也捕手
最後まで自分を信じてくれた投手陣に感謝している。
(3)明石飛真一塁手
このチーム、仲間と野球がやれて最高だった。
(4)緑川皐太朗二塁手
1、2回戦は打てたが、きょうは相手投手が良かった。
(5)高田涼太三塁手
これからはチームを引っ張れるように頑張りたい。
(6)竹村春樹遊撃手
いい経験ができた。来年は3年生の敵を討ちたい。
(7)山根佑太左翼手
悔しさを忘れず、出てた2年生が見本を見せたい。
(8)西岡伸朗中堅手
この仲間と日本一になって笑って帰りたかった。
(9)笹川晃平右翼手
打てなかったのは自分の責任。力んでしまった。
(10)山口瑠偉投手
春と違う雰囲気にのまれ自分の投球ができなかった。
(11)池山颯人投手
左肘を故障しなかったら、もっと貢献できたかも。
(12)森戸佑樹二塁手
最後の打者として力を出し切れなかったのが悔しい。
(13)石橋司中堅手
指導してくれた森先生にプレーで恩返ししたかった。
(14)小島和哉投手
自分が足を引っ張ってしまった。本当に申し訳ない。
(15)吉川智也三塁手
県大会よりも素晴らしい球場の雰囲気に圧倒された。
(16)渡邊剛投手
自分の役割として精いっぱいベンチから声を出し続けた。
(17)涌本亮太投手
春も夏も貢献できなかった。また絶対に戻ってくる。
(18)服部将光中堅手
甲子園でプレーできたことをみんなに感謝したい。
2012年8月20日 埼玉新聞掲載
Re:野球部情報
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2012-08-20 12:47:00
No.23488
全力プレー貫いた
浦和学院8強逃す
「よくやった」拍手
スクールカラーの真っ赤なスタンドが3度、歓喜に包まれることはなかった。19日、第94回全国高校野球選手権大会3回戦で浦和学院は天理(奈良)に2ー6で敗れ、準々決勝進出を逃した。それでも最後まで全力プレーを貫いた選手たちに、詰め掛けた約700人からは惜しみない拍手が送られた。
浦和学院応援団が、陣取る三塁側アルプススタンド。地元・関西の天理に、応援の数では劣るが熱気や思いの強さでは負けてない。
ひと際目立つ紺色のユニホームを着てグラウンドに声援を送るのは、山根佑太左翼手が中学時代に所属していた広島県の硬式野球チーム・ヤングひろしま。大型バス1台で広島を午前6時に出発し、選手ら47人が駆け付けた。現在の山根選手と同じよう22年生で4番を担う石谷哲也選手は「優しい先輩で尊敬してます。チャンスで打ってほしい」と期待を込めた。
試合は1回に1点を先制されたが2回。山根選手の中前打を皮切りに明石飛真一塁手のスクイズで同点とした。
かつての教え子の活躍を見守る姿も。朝霞三中時代の高田涼太三塁手を指導した同中の神崎創造監督(32)はこの日の朝の新幹線で甲子園に乗り込んだ。高田選手が中学を卒業する時、神崎監督に「先生の教え子で初の甲子園球児になります」と書かれた手紙を渡したという。まさしく有言実行の高田選手に「夢のようです。野球に対して熱い男。いつも通り声を出して引っ張って」と笑顔を見せる。
恩師の願いが通じたのか1ー4の4回。2死走者なしからその高田選手の左翼スタンドに飛び込む一発で2点差。試合はまだまだ分からない。
だが5回に2点を失い2ー6とされ、そのまま最終回に突入した。2死二塁で森戸佑樹二塁手の打球は二塁手のグラブに収まりゲームセット。それでも一瞬、スタンドを覆った静寂は、ナインが最後のあいさつで目の前に来ると、「よくやったぞ」という全力プレーをたたえる歓声と惜しみない拍手へと変わった。
チームを常に大声で鼓舞してきた明石飛真主将。その父・守弘さんも「『3年間ご苦労さま』と言いたい。埼玉には胸を張って帰ってきてほしい」とねぎらった。
2012年8月20日 埼玉新聞掲載
Re: 野球部情報
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2012-08-20 12:56:00
No.23489
パワー全開!Urawa Gakuin
浦学、攻め続けた夏
犠打で長打で、最終回まで
埼玉代表の浦和学院は19日、3回戦で天理(奈良)と対戦し、2―6で敗れた。今大会で好調だった打線は再三、好機を作ったものの、相手エースの中谷佳太投手(3年)からあと1本をもぎ取れなかった。県代表として初の全国制覇を目標に掲げていた選手たち。最後まで積極的に攻め続け、浦和学院らしい堅実で力強いスタイルを貫いた。
浦和学院は、序盤の4失点で試合の流れを奪われた。初回、天理の先頭打者に続き、4、5番打者にも与四死球。さらに暴投で先制点を許した。
2回表には中前安打を放った山根を連続犠打で生還させて追いついたが、その裏に連続長打を浴びるなどし、突き放された。4回で高田が本塁打を打ち、9回2死から西岡が二塁打の粘りを見せたが、及ばなかった。
2012年8月20日 朝日新聞埼玉版掲載
Re: 野球部情報
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2012-08-20 13:01:00
No.23490
パワー全開!Urawa Gakuin
諦めない野球できた 前半の失点痛かった
浦和学院・明石飛真主将
序盤の四球が絡んだ失点が痛かった。ただ、9回2死から西岡が出塁したように、浦学らしい諦めない野球はできたと思う。日本一にはなれなかったが、このチームで野球をやることができて本当に良かった。最高の夏でした。
浦和学院・森士監督
前半の失点が最後まで尾を引いてしまった。投手の佐藤はここ2試合、あまり良い状態ではなかったので、山口を先発にした。天理の中谷投手には振り負けないことを意識したが、結果的に球を散らされ、うまく打たされてしまった。
◇選手のひとこと/悔いはない 来夏は日本一に 周囲に感謝 「魂」ある選手に
佐藤拓也選手(3年)
ピッチングはこの大会でベストの調子だった。自分なりにできることはやった。悔いはない。
林崎龍也選手(3年)
空回りした。山口や小島を十分リードできなかった。でも、このチームで野球ができて本当によかった。
緑川皐太朗選手(3年)
この仲間と1日でも長く試合をしたかった。経験を無駄にせず、後輩たちはここに戻ってきてほしい。
高田涼太選手(2年)
フルスイングをとにかく心がけ、ホームランを打つことができた。来年、絶対ここに帰ってくる。
竹村春樹選手(2年)
勝負どころで打てなかった。この経験を大事にして、来年の夏に日本一をつかみたい。
西岡伸朗選手(3年)
この夏の日本一を目指し、きつい練習に耐えてきた。目標がかなわず、悔しい気持ちでいっぱいだ。
笹川晃平選手(3年)
相手に合わせてしまい、いつもの試合運びができなかった。ここまで来られたことを周囲に感謝したい。
山口瑠偉選手(2年)
夏のマウンドは未知の舞台だった。春の選抜よりも緊張した。最後に詰めの甘さが出てしまった。
森戸佑樹選手(3年)
西岡がつないでくれたのに最後の打者となってしまい、悔しい。甲子園で野球ができて良かった。
小島和哉選手(1年)
先輩から諦めない姿勢を学んだ。この借りを甲子園で返したい。気持ちで負けない強い選手になりたい。
服部将光選手(2年)
甲子園は簡単に立てない舞台。先輩、家族、スタッフに感謝したい。「魂」のある選手になりたい。
2012年8月20日 朝日新聞埼玉版掲載
Re: 野球部情報
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2012-08-20 13:04:00
No.23491
パワー全開!Urawa Gakuin
「初球から」4番の意地
3安打の山根佑太選手(2年)
2回の攻撃。先頭打者の4番山根佑太選手(2年)は「初球から振っていく」と決めていた。はじき返した低め直球は遊撃手の頭上を越えた。
初回に今大会初先発の山口瑠偉投手(2年)が制球難で1点を奪われた。「流れを早く変えたかった」。つなぐ4番らしく責任を果たし、2犠打などで同点に追いついた。
埼玉大会を控えた6月末、4番を担ってきた笹川晃平選手(3年)が練習試合で負傷。埼玉大会では6試合で4番を任された。全7試合で打率0.583とチームに貢献した。
しかし、甲子園では精彩を欠き、2回戦までで1安打。一方、笹川選手は2試合で10打数7安打、2本塁打を放ち、完全に調子を取り戻した。それでも、森士監督は「修正してくれると思った」と4番を外さなかった。
「足をひっぱり申し訳ない」。悩む気持ちを封じ込め、とにかく時間があれば1スイングでも多くバットを振った。
この日はすべて中前に返す3安打の猛打賞。全4打席で出塁し、森監督の期待に応えた。
幼稚園児だった山根選手は、3歳上の兄大輝さん(20)のソフトボールの練習に出かけては「いつになったらぼくもバット振れるの」と母親の詠子さんにねだった。浦和学院に入学し、先輩から「勝つこと」「後悔しないこと」を学び、ますます野球漬けになった。
3年生と一緒に日本一になる夢は果たせなかった。翌日からは新チームがスタートする。県内のほかのチームはすでに秋季大会に向けて練習している。秋季関東大会の3連覇に向け、何としても優勝しなくてはならない。
「この悔しさは忘れない」。大舞台を踏んだ4番打者は新チームを引っ張っていくことを誓った。
2012年8月20日 朝日新聞埼玉版掲載
Re: 野球部情報
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2012-08-20 13:10:00
No.23493
パワー全開!Urawa Gakuin
スクイズ決めて「活」
努力家の明石飛真主将(3年)
「いつも通り、一戦必勝」。そう声を掛け合っていたのに、何かが違う。気持ちで押されている。明石飛真主将は立ち上がり、チームの雰囲気に違和感を持っていた。無安打で先制点を献上し、嫌な空気が流れていた2回、1死三塁で打席が回った。
「どんな形でも、絶対に1点を取る」。スクイズを決めて同点に追いつき、チームに活を入れた。4回裏1死では、一塁線上への痛烈な打球に飛びつく好守。相手に傾いていく流れを堅実なプレーで必死に食い止めた。
最大のチャンスで、また打席に立った。6回2死満塁。初球から狙ってフルスイング。しかし、打球はフラフラと上がり、三塁手のグラブに収まった。
「台風の日でもバットを振っていて、近所でも有名人だった。とにかく真面目で、親より立派」と母の幸恵さん。そんな努力家は県大会からなかなか結果を出せず、責任を感じていた。それでも使い続けてくれる森士監督の期待に応えたかったという。
9回に代打を送られ、自らのバットで反撃するチャンスは消えた。試合終了後、目に涙を浮かべて言葉に詰まりながらも、胸を張って周囲への感謝を話す姿は主将にふさわしかった。森監督は「苦しい時でも前向きでたくましい。素晴らしいキャプテンだった」とねぎらった。
2012年8月20日 朝日新聞埼玉版掲載
Re: 野球部情報
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2012-08-20 13:14:00
No.23494
パワー全開!Urawa Gakuin
ブレザー姿で「勝つ気」を送る
真っ赤に染まった三塁側のアルプス席。ユニホーム姿の野球部員よりも前に陣取り、ブレザー姿で応援の音頭を取っていたのは野球部の西尾太志君。「全国制覇」と刻まれた赤い鉢巻きをつけ、メガホンを揺らして声をあげた。
野球を始めた小学校時代から捕手。選手として甲子園出場を夢見ていたが、「メンバーに入れないなら違う形でチームに貢献しよう」と6月から学生スタッフを務める。ノックを打ったり、ランニングのタイムを計ったりして、練習環境を整えてきた。
今春の選抜大会に続いて甲子園で2度目の応援団長。「スタンド全員の力を結集してグラウンドに『勝つ気』を送る。声をからして熱い声援を送りたい」。チームが劣勢に立っても、気持ちを込めた声援を送り続けていた。
★吹奏楽部の名コンビ
浦和学院の応援曲は多彩だ。人気の「浦学サンバ」「ゴー!ファイト!チャンス!」など、曲が変わるたびに、スタンドは盛り上がりを増していく。それをまとめるのが、吹奏楽部の小川実里さん(2年)と塩野憧(あこ)さん(1年)だ。
クラリネットの小川さんは、1年生で野球応援の指揮者に立候補して以来の担当。「盛り上げるのが大好き。応援では絶対に負けられない」ときっぱり。塩野さんはオーボエだが、強い日差しに当たると壊れてしまうため、外では演奏できない。そこで約20種類のボードで次の応援曲を知らせる大役を任された。「『得点歌』を何度も掲げたい」とにっこり。
学年は違っても、お互いに信頼し、「大好き」と慕う。最後まで息ぴったりに大応援団をまとめ上げた。
2012年8月20日 朝日新聞埼玉版掲載
Re: 野球部情報
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2012-08-20 13:20:00
No.23495
浦和学院、最後に最高の投球
「総力戦で行く」という浦和学院の意図が裏目に出た。
この日の先発はエース佐藤ではなく2年生右腕の山口。制球難に苦しみ、2回3失点で降板。救援の小島も5回、失策絡みで2点を失い、苦しい展開に。
4点を追う6回、佐藤がマウンドへ。「自分の投球で守りからリズムを作りたかった」と右打者にはカーブ、左打者にはチェンジアップで緩急をつけて手玉にとった。3回を49球で1安打に抑えたが、遅かった。
1、2回戦で連続完投していた佐藤は捕手の林崎が「今までで1番」と絶賛する好投を見せた。それだけに、「早めの継投と思っていた」という森監督も「結果的に佐藤が1番良かった」と悔やんだ。
2012年8月20日 朝日新聞スポーツ面掲載
Re: 野球部情報
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2012-08-20 13:23:00
No.23496
浦学「春夏8強」ならず
夏の全国高校野球大会第11日の19日、浦和学院は第3試合で天理(奈良)に2―6で敗れ、8強入りを目前に姿を消した。
浦和学院は1点を先制された直後の2回一死二、三塁で、明石飛真がスクイズを成功させ同点に追いついた。3点差を追う4回二死から高田涼太がソロ本塁打を放った。6回には二死満塁の好機をつくったが生かせなかった。
1、2回戦を先発したエース佐藤拓也は6回から登板。変化球を織り交ぜ、3イニングを被安打1、無失点に抑えて意地を見せた。
森士監督は「天理の投手の好投に、あと一本がでなかった。点差が開いても攻める姿勢を続けたのはよかった」と選手をねぎらった。
★浦学、エース温存裏目…2年右腕「緊張感で…」
浦和学院の先発マウンドは、2試合連続完投勝ちのエース佐藤ではなく、2年生右腕・山口。「行けるところまで行こうと思った」と山口は話したが、1回に3四死球と暴投で先制を許すと、2回にも2本の長打を浴びるなど2失点し、「緊張感で自分をうまくコントロールできなかった」と肩を落とした。6回から3番手で登板、3回を1安打無失点と好投して味方の反撃を待った佐藤は「(今春の)選抜で負けた大阪桐蔭と、もう一度試合がしたかった」と無念さをにじませた。
★エース佐藤 渾身の49球
三塁走者だった佐藤拓也がベンチに戻ってヘルメットを脱ぐと、森士監督から「いくぞ」と告げられた。6回。それまで中堅から見つめていたマウンドへ、「背番号1」が小走りで向かった。
点差は4点に広がっていた。先発の2年生右腕・山口瑠偉は2回3失点で降板。「天理は左が苦手かもしれない」と送り出された1年生の小島(おじま)和哉も3回3失点と打ち込まれ、後がなくなった。
2試合連続で完投していた佐藤は「先発したかったけど、何回からでもいけるように」と、序盤の攻撃中からブルペンで肩を作っていた。後輩の2投手を「リラックス。思い切って腕を振れ」と励まし続け、3番打者としては6回に安打を放って、二死満塁の好機を演出した。
待望のマウンドに上がると、捕手の林崎龍也は「とにかく頼むぞ」と言った。堅守の林崎も5回、失点につながる送球ミスを犯していた。「オッケー」と佐藤。テンポの良い投球は守りのリズムを生んだ。2人目に内野安打を許したが、盗塁を試みた一塁走者を林崎が好送球で刺し、「やっぱり佐藤がマウンドに立つと、雰囲気が変わる」。
9回まで許した安打は、この1本のみ。佐藤は「今までやってきたことを全て出そうと思った」と、49球に渾身の力を込めた。林崎も「一球一球に気持ちがこもっていた。今までで一番良い投球だった」と振り返った。
勝てば、今春の選抜準々決勝で惜敗した大阪桐蔭との再戦だった。寮の自室に当時の新聞記事を貼り、悔しさを忘れずに過ごしてきた佐藤は「大阪桐蔭に勝って日本一になる。その思いだけだった…」と声を詰まらせた。
森監督は「次を見越した采配ではない。2回戦に勝った時から決めていた」と強調した。身長1メートル72と小柄ながら、1年秋から浦和学院を支え続けたエース。最後の夏は余力を残し、雪辱の舞台目前で甲子園を去った。
★もがいた末の初本塁打…高田涼太三塁手
3点を追う四回。二死で打席に入った。「どんなに劣勢でも、追いつくのが浦和学院。ここから反撃する」。ここまで3安打に抑えられていた天理の先発・中谷佳太をにらみつけた。
カウントは有利な2ボール1ストライク。中谷が変化球でストライクを取りに来ることは、データを分析してわかっていた。狙い通り、甘く入ったスライダーを思い切り振り抜いた。
低く、速い打球は左翼席に吸い込まれる。「外野の頭を越えるとは思ったが、スタンドに入るとは」。自身の公式戦初本塁打だった。
6月、守備力を買われて捕手から三塁に転向した。毎朝200球のノックを受け、埼玉大会では急造とは思えない安定した守備を見せた。しかし打率は2割4分。好機で打てなかった。
甲子園に来てからも、早朝や夜間の空いた時間に、宿舎の地下駐車場で素振りを重ねた。1回戦は無安打。2回戦は2安打。この日の本塁打は、もがき、少しずつ調子を上げた末の一振りだった。
森士監督は「苦しい場面でよく打ってくれた」と褒めた。それでも、本人に笑顔はない。「序盤にチームが慌ててしまい、点を与えたのが悔しい」。
まだ2年生。借りは来年、必ず同じ舞台で返す。
2012年8月20日 読売新聞掲載
Re: 野球部情報
管理人 /
2012-08-20 13:45:00
No.23497
浦学、8強ならず 全員野球、最後まで スタンドから温かい拍手
夏の甲子園大会第11日の19日、県代表の浦和学院は3回戦第3試合で天理(奈良)と対戦し、2−6で敗れた。2回に明石飛真主将のスクイズで同点に追いつき、4回には高田涼太三塁手が本塁打を放ったが、相手エースに要所を締められた。初出場した86年以来26年ぶりの8強入りは果たせなかったものの、全力を尽くしたナインに「よく頑張った」と、スタンドから惜しみない拍手が送られた。
序盤から苦しい展開だった。先発は山口瑠偉投手。今大会初の登板に「立ち上がりからリズムを作りたい」と話していたが、制球が定まらず初回に先制された。それでも2回表1死二、三塁から、明石主将が「必死に食らいついた」とスクイズを決め同点に追いつく。
相手の粘り強い打撃に2、3回と追加点を許しても、3点を追う4回表2死、打席に入った高田選手は集中していた。「甘い球は見逃さない」と、真ん中に入ってきたスライダーを強振。左翼席に飛び込む反撃の本塁打に母しのぶさんは「ここから逆転してくれるはず」。応援団は「いいぞ」と沸き立ち、メガホンを打ち鳴らした。
山口、小島和哉両投手の後を受け、6回からエース佐藤拓也投手がマウンドに。「今日は調子が悪くなかった。集中していた」との言葉通り、8回までの3回を1安打に抑えた。
9回表2死走者なし。4点差でも選手たちはあきらめない。西岡伸朗選手が「とにかく出塁しよう」と左中間に二塁打を放ち、意地を見せた。
「最後まであきらめない全員野球」。そのモットーを貫き、全力プレーで戦い抜いた。「胸を張れ」「よくやった」。スタンド前に整列した選手たちに声が飛ぶ。1、2年生は「先輩たちの分まで、絶対に来夏は日本一になる」と誓った。
浦学、8強ならず 監督・主将の話
◇流れ呼び込めず 浦和学院・森士監督
暴投や失策で守備からリズムを作ることができず流れを呼び込めなかった。攻撃ではストレートを力負けしないように打ちにいったが、結果的にボールを散らされうまく打たされてしまった。
◇あきらめずプレー 浦和学院・明石飛真主将
最後まであきらめず、自分たちのプレーができた。そんな仲間と一緒に野球ができ、本当にうれしい。埼玉大会から後輩に助けてもらった。彼らには絶対に日本一を取ってほしい。
★私設応援団も声援
三塁側アルプススタンドには、林崎龍也選手の私設応援団約20人がさいたま市桜区から駆け付けた。応援団は昨年1月に事故で亡くなった林崎選手の父和重さん(享年37)の人柄にひかれた親族、友人らなどで今春のセンバツ出場決定後に結成した。この日、浦学の応援カラーの赤いTシャツと帽子をかぶって応援した和重さんの友人、荻原岳久さんは「和重さんの分まで林崎選手を応援しにきた。バシッと打ってほしい」と大きな声援を送っていた。
★亡き友に「ありがとう」 浦和学院3年・明石飛真主将
対戦相手の校歌が流れ、熱いものがこみあげてきた。「負けたけど、お前のために俺はやったぞ」。心の中で呼びかけたのは、亡くなった中学時代のチームメート。別々の高校に進み、甲子園での再会を誓い合った仲だった。
亡くなったのは、福田翼君(当時16歳)。
突然の知らせが信じられなかった。「翼君が死んじゃった」。10年5月16日、帰宅したところ、母幸恵さんに教えられた。福田君は岡山県の高校に通っており、前日の練習中、選手と接触して後頭部を強打した。「うそだろ」。すがる思いで、携帯電話に連絡し続けたが、応答はなかった。
2人は中学の時、新座市のチームでバッテリーを組んだ。福田君は140キロ近い速球を投げ込んできた。「手が痛く、あまり受けたくなかった」。しかし、威力ある球の配球を考え、リードすることに楽しさを感じた。打順は福田君が4番、明石主将が1番。けんかもよくした。「お前が打っていたら、試合に勝ってた」「おまえこそ」。実力を認め合っていたから、何でも言い合えた。
明石主将はあこがれていた浦和学院への進学が決まった。福田君は父孝さんの紹介で岡山の高校に進学。「自分の力でチームを強くし、甲子園で関東の強豪を倒したい」との思いもあった。10年3月、練習で顔を合わせたのが最後だった。「じゃあね」。甲子園での再会を誓った。
2カ月もたたないうちに開かれたお別れの会。お骨を見て、いなくなってしまったんだと実感した。悔しさがわき上がったが、「一番つらいのは翼の家族。あいつの分まで俺がやらねば」と思った。
大きな大会の前後は、福田君のお墓に参る。「力を貸してくれ」。今夏の埼玉大会で優勝し、孝さんに電話で伝えた。「翼のために頑張ります」
最後の夏。「3年間の集大成だ。空から見ていてくれ」。翼君の無念を胸に全力でプレーしたが、試合には敗れた。「天国から見守ってくれて、ありがとう」。涙声で感謝の言葉を口にした。
2012年8月20日 毎日新聞掲載
Re: 野球部情報
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2012-08-20 13:56:00
No.23499
「立派だった」「よくやった」 浦学、8強ならずも応援団拍手
第94回全国高校野球選手権大会11日目の19日、浦和学院は天理(奈良)と対戦したが、序盤に失点を重ねたことが響いて2−6で敗れ、ベスト8入りを逃した。夏の甲子園では26年ぶりに進出した3回戦でのナインの勇姿に、アルプス席の応援団は惜しみない拍手を送った。
この日午前に、準々決勝の組み合わせ発表があり、勝ち上がれば、春のセンバツで敗れた大阪桐蔭(大阪)と対戦することが決まった。「ここで天理に勝てば、雪辱戦だね」。試合前から、三塁側アルプス席は興奮していた。
しかし、先発の山口瑠偉、2番手の小島和哉両投手が相手打線につかまり、3回までに4点を奪われる展開。野球部員らは「ピッチがんばれ」「落ち着いていけ」と声をからした。
一方、2回には明石飛真主将のスクイズで、4回には高田涼太選手の左越え本塁打でそれぞれ1点を返し、食い下がった。
明石主将の母幸恵さんは「やっと仕事ができた」と胸をなで下ろし、高田選手の母しのぶさんは「初めて息子のホームランを見た。よくやった」と涙ぐんでいた。
6回には、背番号1を背負った佐藤拓也投手が登板し、8回まで無失点に抑える意地の好投をみせた。父勝美さんは「あとは打線を信じるだけ」と祈った。
4点を追う9回2死、西岡伸朗選手が左中間に二塁打を放ったが、あと一本が出ず試合終了。部員や父母は、涙を浮かべながらも拍手を送った。林崎龍也捕手の母美紀さんは「立派でした。きっと悔いはないと思います」とメガホンをたたいてナインの健闘をたたえた。
2012年8月20日 東京新聞掲載
Re: 野球部情報
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2012-08-20 14:00:00
No.23500
浦和学院、エース温存裏目 佐藤「この経験を大学で」
浦和学院はリリーフ待機させたエース佐藤を投入する前の失点が最後まで響いた。
先発した2年生右腕・山口、2番手の1年生左腕・小島が3失点ずつ。森士監督は「佐藤は1、2回戦で調子が悪かった。早めの継投を考えていたが、思わぬ失点で流れを止められずにズルズルいってしまった」。4点ビハインドの6回から登板し、3回無失点の佐藤は「日本一を目指してきて、こういう形で終わって悔しい。この経験を大学で生かし、将来プロを目指したい」と次のステージを見据えた。
2012年8月20日 スポーツニッポン掲載
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第11日は3回戦4試合を行い、浦和学院は天理(奈良)に2ー6で敗れ、26年ぶりの8強入りはならなかった。
浦和学院はエース佐藤の温存が裏目に出た。先発の右腕山口が2回3失点で降板。2番手の左腕小島も3回3失点と攻略され、劣勢に追いやられた。佐藤は6回から登板し1安打無得点。
打線も天理の左腕中谷を攻略できなかった。2回に明石のスクイズで1度は同点に追い付き、4回には高田のソロ本塁打で追撃したものの、6回の満塁機を逃すなど決定打に欠けた。
戦評…浦和学院は、攻守で後手に回り天理に完敗した。
浦和学院は1点を追う2回に明石がスクイズを決め同点。しかしその裏、先発山口が2死走者なしから与えた四球をきっかけに2点を勝ち越されると、2番手小島が3失点した。2試合完投のエース佐藤を温存。山口、小島の継投が持ちこたえられなかった。
頼みの打線も左腕中谷の前に7安打2得点に終わった。4回に高田のソロ本塁打で反撃したが、6回2死満塁で明石が凡退し、最大の追撃のチャンスを逃した。
★勢い消え攻守で後手
投打ががっちりかみ合っていた2回戦までの姿は、どこにいってしまったのか。浦和学院は、天理から1度もリードを奪えないまま完敗。森監督は「思わぬ失点から流れを止められずに、ずるずるといってしまった」と悔しさをにじませた。
埼玉大会では佐藤と2本柱だった右腕山口を、満を持して今夏初のマウンドに送り込んだ。しかし、これが大誤算。1回に暴投で先制されると、同点となった2回には2死から不用意な四球で出塁を許し、連続長打を浴び2点を勝ち越された。
3回からリリーフした1年生左腕小島もこの回に犠飛で1点。5回には無死一、三塁から一塁走者が走った際に捕手林崎の二塁送球が悪投、さらに適時打で2点を追加された。「小島がつなぎ、いい形で後半から佐藤につなぐ」という指揮官の思惑通りにはいかず、エース佐藤が6回にマウンドに上がった時にはすでに大勢は決していた。
悪い流れは攻撃にも伝染。2試合で28安打を放っていた頼みの打線も天理の左腕中谷の外角を中心とした攻めに、打たされる場面が目立った。最大のチャンスは2ー6の6回の2死満塁。一打出れば試合は分からない。代打も考えられた場面で森監督は「キャプテンに懸けた」。しかし明石は初球の高めの直球を打ち上げ三邪飛に終わった。
春季県大会で完敗後、"夏の日本一"をつかむために血のにじむような猛練習を重ねた。大阪桐蔭とのリベンジマッチを前に、志半ばで甲子園を去ることは無念で仕方ないだろう。それでも主将の明石は「最後まで『絶対に負けてたまるか』というウラガクの魂は見せられた。このチームで野球ができて最高でした」。目を真っ赤にしながらも最後は胸を張った。
2012年8月20日 埼玉新聞掲載