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野球部 情報4/6
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2013-04-06 12:43:00
No.25191
センバツ初V 浦和学院 桜咲く
?甲子園を席巻 破壊力増した打線
試合重ね聖地で育む
2年生エース小島の力投ともに、甲子園を席巻したのが破壊力抜群の打線だ。史上2人目の3試合連続アーチを放った4番高田をはじめ、試合を重ねるごとにすごみを増していった。
だが、意外にも昨秋公式戦のチーム打率は3割2分。例年に比べると決して高くなかった。どのようにして力を発揮していったのか。初戦となった土佐との2回戦が転機となった。
6安打で4得点。相手に12四死球をもらいながらも、3度のバント失敗や2つの併殺を喫するなど、13残塁と数字上は完全なる拙攻だった。
それでも森監督の見解は少し違っていた。20年ぶり出場の土佐ファンでスタンドは埋まり、完全アウェーとなる中でも戦い抜いたことで、「あの緊張感の中で味わえた勝利。熱いものが残っているうちに、4日間練習が出来たことが大きかった。チームがいい形で上がっていけた」と熱弁する。
ナインはバント練習とともに、バットの芯でボールを捕まえられなかった反省を生かすべく、中堅中心に低く速い打球を打ち返すことを再度意識して取り組んでいた。
迎えた山形中央戦との3回戦では、初回から成果を存分に披露した。
竹村が右前打で出塁すると、森監督のエンドランのサインに応えた贄が右中間への三塁打、山根も内野安打で続き、わずか9球で2点を先制した。2−1の6回には先頭の高田が直球を左翼スタンドに運び、これを口火にその後8点を追加。高田は「初戦は甘い球を打ちにいけなかったので、最初からフルスイングしていこうと思っていた」と振り返る。
結局、大会を通じて4試合連続2桁安打で3度の2桁得点。1試合平均9.4得点でチーム打率も3割5分1厘。特に、今大会ナンバーワン右腕・安楽を山根、高田、木暮、斎藤、西川の5連打などでノックアウトした済美との決勝戦は、圧巻の18安打17得点を記録した。
基本的に打席では各自狙い球を絞るため、積極性や確実に仕留めるしたたかさが求められる。ナインは普段の打撃練習から打つ球数を少なくし、1球の大切さを学んできた。
復習、予習、そして実行に移せるだけの能力。主将の山根は「やってきたことを全部出せました」。強力打線は、甲子園という大舞台の1勝1勝によって、大きく大きく育まれたのだ。
2013年4月6日 埼玉新聞掲載
Re: 野球部 情報4/6
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2013-04-06 13:07:00
No.25192
浦和学院 栄光の軌跡 中
自主性重視 積極性生む
1点を追う決勝戦の5回、先頭打者の安打で無死一塁。最低でも進塁打が欲しい場面で、監督の森士が7番・西川元気に出した指示は、「打て」だった。
腕が縮こまったりしてしまう状況で、西川は「思いっきりやってやる」と尻込みしなかった。ツーストライクと追い込まれてから強振した打球は、チーム初の長打。森は「バクチだった。この舞台で小さく野球をやるよりも勇気を持ってやりたかった」と話す。指揮官と選手の積極的な姿勢がチームの大量得点に結びついた。
2年前の選抜大会は初戦敗退。春夏通じ5大会連続の初戦敗退で、全国の舞台で結果を出せなかった。
この頃、チームに変化の兆しが見え始める。選手たちの「自主性」を重んじ始めたのだ。トレーナーの田中昌彦は、選手たちに「ただ『はい』とうなずかない」ことを繰り返し指導した。「返事をするだけの選手は、目標や練習の意義を自覚せず、命じられたことをやらされているだけ」だからだ。森も同じ考えから、練習をコーチや選手に任せた。自主的に考え、行動することが選手に根付き始める。
選手たちは試合後のミーティングを始めた。課題を議論し、どんな練習が必要かを考える。主将の山根佑太は「自分たちで考えた方が実になる。練習にも熱が入り、試合でも積極的になった」と話す。
「投票」も象徴的だ。森は「選手の自主性に任せたい」と今年1月、レギュラーの半分以上を選手たちの投票に委ねた。チームのことを真剣に考えて欲しいとの思いからだ。
森は「まだまだミスも多く精神的にも未熟だが、成長を垣間見て、日々楽しませてもらっている」と表情をほころばせた。
練習法も、出来る工夫を何でもしようとしている。夜の練習が早く終わり、朝練の時間が1時間早くなった。森が「午後10時〜午前2時が、成長ホルモンを分泌するゴールデンタイム」と考えたからだ。トレーナーの田中が導入した、ライオンなど動物の動きをまねる「クリーチャートレーニング」。体幹が鍛えられ、中軸を担った5番・木暮騎士は「最後は声も出ないくらいしんどい」と話す。
変わる「ウラガク」。それを生み出したのは、過去から受け継がれた「全国で勝ちたい」という思いだ。今回選手たちに芽生えた「自主性」は、大舞台でも実力を発揮する「積極性」へと結びついた。
2013年4月6日 読売新聞埼玉版掲載
Re: 野球部 情報4/6
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2013-04-06 13:11:00
No.25194
第85回センバツ高校野球:大会を終えて/下
本塁打20本台 制球力の向上課題
優勝した浦和学院(埼玉)は山根、高田ら右打者が外角球を踏み込んで強打にする技術にたけており、高打率の要因となった。4強進出の敦賀気比(福井)も素振りだけでなく、生きた球を打つケースを例年の冬より増やした成果が出た。
一方、優勝候補だった大阪桐蔭(大阪)は主砲の近田が開幕直前に故障で離脱。プロ注目の森友もけがで3回戦を欠場し敗退した。ただ、各打者の地力は高く、陣容が整えば夏は巻き返すだろう。
大会通算本塁打は9大会ぶりに20本台に乗った。本格派投手が例年より少なかった感もあるが、昨夏も歴代2位の56本を記録しており、投手が打者を抑える難しさは一層増している。
投手では済美(愛媛)の安楽が初戦で大会最速にあと1キロと迫る152キロをマークし、甲子園を沸かせた。ただ、16歳の投手が3日連投を含む5試合で772球投げたことは、未完成の肩肘を壊す懸念もあり、その是非も論議を呼んだ。
今大会は打者の内角を多く突いて投球の幅を広げる投手も多かった。代表格が浦和学院の小島。豪速球を持たない2年生左腕が披露した技は、他投手の参考になる。
ただ、主戦投手(投球回数7回以上、またはチーム最多投球回数の投手)の与死球は、昨年より17個増の59個。中には「当ててもいいから厳しく攻める」との声も聞かれたが、言語道断。細かな制球力の向上が求められる。
2013年4月6日 毎日新聞掲載
Re: 野球部 情報4/6
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2013-04-06 13:12:00
No.25195
優勝の浦学に、さいたま市長特別賞を贈呈へ
さいたま市は5日、第85回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)で初優勝した浦和学院高校と同校野球部の森士監督に市長特別賞を贈る方針を固めた。清水勇人市長が同日の定例記者会見で明らかにした。同校は近く市長を訪問して優勝報告する予定で、その際に表彰する。市長特別賞は1日付で創設されたため、同校が第1号の受賞となる。
受賞対象は「市政発展に貢献し、功績が特に顕著な市民、市内に住所を有する団体」で、スポーツに限らず文化や経済など全ての分野を想定している。清水市長は「さいたま市民124万人を代表して心からお祝いとお礼を申し上げる。春夏連覇を目指してさらに頑張っていただきたい」と話した。
2013年4月6日 毎日新聞埼玉版掲載
Re: 野球部 情報4/6
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2013-04-06 15:56:00
No.25198
猛打の源「支え合い」の心 チーム背 負う自覚促す
第85回記念選抜高校野球大会で初の全 国制覇を成し遂げた浦和学院。森士(おさ む)監督は大会前、「小島(和哉投手)頼 み」と話していた。ところが頂点まで5試 合で計47得点を挙げ、強豪相手に爆発的 な打力で圧倒。選手一人ひとりが「支え合 い」の精神を大切にし、ここ一番で集中力 を発揮した。
昨夏の甲子園で16強入り。その分、新 チームの始動は遅れた。秋の県大会の準々 決勝、上尾戦では9回まで4点のリードを 許して絶体絶命に追い込まれ、決勝では花 咲徳栄に大敗。関東大会で3連覇を達成し たが、チームは強い危機感を抱いて冬場の 練習に励んだ。
森監督が選手たちに訴えたのは「自己責 任と仲間意識」だ。当初は高田涼太選手 (3年)が主将を務めたが、秋の大会後、 山根佑太選手(同)に交代した。その訳は 「1人で引っ張るのではなく、複数にリー ダーの自覚を持たせたかった」。今大会前 には、登録選手の一部を部員の投票で選ば せ、選手にチームを背負う自覚を促した。
主将を交代すると、高田選手は周囲によ り気を配るようになった。チーム一丸と なって攻める打撃に徹し、バントもこなし た。「本塁打を意識したことはない」と振 り返った。
しかし、山形中央(山形)戦では点差を 詰められた後、2年生エース小島投手に 「俺が取り返す」と宣言。約束の本塁打を 放った。終わってみれば大会史上最多に並 ぶ1大会3本塁打。「小島を支えたい、と いう思いだけはあった」
決勝の済美(愛媛)戦でも浦和学院らし さを象徴する場面があった。同点に追いつ いた5回、スクイズのサインミスで三塁走 者が刺された。好機はついえたように見え たが、2死後、竹村春樹選手(3年)が内 野ゴロで全力疾走。失策を誘い、試合を決 定づける5連続長短打を呼び込んだ。
「凡打だけど、諦めた瞬間アウトにな る。何としてもつなごうとした」と竹村選 手が言えば、決勝打の山根主将は「ここで 打たないわけにはいかなかった」。選手全 員が、勝負どころで見事な集中力を発揮し た。森監督も「嫌な流れのときに、仲間を 助ける意識が強かった」と目を細めた。
「先輩たちが打ってくれたからここまで 来られた」と小島投手。仲間に支えられて いる安心感が、42回3失点の快投につな がった。
猛打の一方、走塁やサインのミスも目 立った。森監督は「手がかかり、見ていて 飽きない。この大会で成長し始めてくれ た」といたずらっぽく笑った。
夏の甲子園に向け、全国のチームが打倒 浦学を目標にする。県内でも選抜大会に出 場した花咲徳栄、昨夏の埼玉大会準優勝の 聖望学園など強敵がそろう。マークは一層 厳しくなるが、山根主将は「夏も日本一」 ときっぱり誓った。
2013年4月6日 朝日新聞埼玉版掲載
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?甲子園を席巻 破壊力増した打線
試合重ね聖地で育む
2年生エース小島の力投ともに、甲子園を席巻したのが破壊力抜群の打線だ。史上2人目の3試合連続アーチを放った4番高田をはじめ、試合を重ねるごとにすごみを増していった。
だが、意外にも昨秋公式戦のチーム打率は3割2分。例年に比べると決して高くなかった。どのようにして力を発揮していったのか。初戦となった土佐との2回戦が転機となった。
6安打で4得点。相手に12四死球をもらいながらも、3度のバント失敗や2つの併殺を喫するなど、13残塁と数字上は完全なる拙攻だった。
それでも森監督の見解は少し違っていた。20年ぶり出場の土佐ファンでスタンドは埋まり、完全アウェーとなる中でも戦い抜いたことで、「あの緊張感の中で味わえた勝利。熱いものが残っているうちに、4日間練習が出来たことが大きかった。チームがいい形で上がっていけた」と熱弁する。
ナインはバント練習とともに、バットの芯でボールを捕まえられなかった反省を生かすべく、中堅中心に低く速い打球を打ち返すことを再度意識して取り組んでいた。
迎えた山形中央戦との3回戦では、初回から成果を存分に披露した。
竹村が右前打で出塁すると、森監督のエンドランのサインに応えた贄が右中間への三塁打、山根も内野安打で続き、わずか9球で2点を先制した。2−1の6回には先頭の高田が直球を左翼スタンドに運び、これを口火にその後8点を追加。高田は「初戦は甘い球を打ちにいけなかったので、最初からフルスイングしていこうと思っていた」と振り返る。
結局、大会を通じて4試合連続2桁安打で3度の2桁得点。1試合平均9.4得点でチーム打率も3割5分1厘。特に、今大会ナンバーワン右腕・安楽を山根、高田、木暮、斎藤、西川の5連打などでノックアウトした済美との決勝戦は、圧巻の18安打17得点を記録した。
基本的に打席では各自狙い球を絞るため、積極性や確実に仕留めるしたたかさが求められる。ナインは普段の打撃練習から打つ球数を少なくし、1球の大切さを学んできた。
復習、予習、そして実行に移せるだけの能力。主将の山根は「やってきたことを全部出せました」。強力打線は、甲子園という大舞台の1勝1勝によって、大きく大きく育まれたのだ。
2013年4月6日 埼玉新聞掲載