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高校野球News
管理人 / 2015-07-02 09:12:00 No.32405
第97回高校野球 埼玉大会
『STOP THEウラガク2015』4

壁破る執念と誇りを
聖望学園 弱さ克服へ満ちる活気

新チーム始動直後、聖望学園の評価はどこよりも高かった。前チームからリリーフとして活躍した右横の松本、大野泰ら投打の主力が残ったこともあり、昨秋の県大会抽選会では出場39校の投票でトップの29票を獲得し、第1シードに推された。

「評価が良かった分、勘違いしていた」と岡本監督。打力を重視してメンバーを選考したものの、県大会初戦の2回戦で市川越に1−8で七回コールド負けした。「守りが中心にならないと勝てない」と現実を突きつけられた。

岡本監督は「おとなしくて優しい」と評するチームに1つの危機感を抱いていた。聖望学園のユニホームを着ることへのプライドと執念が芽生えてこない選手たちに対するものだった。

「甲子園に出たことはあるけど、埼玉で王様になったことはない。先輩たちが浦学、共栄の壁をぶち破ってきたんや。受け継いでいかないとアカンこともある」とナインの奮起を促した。

秋の反省から目指す方向性が定まったことは大きな収穫だった。春季県大会準々決勝の花咲徳栄戦では、先手を取って逃げ切る勝ちパターンがはまった。「うちが勝つにはあれしかなかった」。相手のバッテリーミスを得点につなげ、序盤に奪った3点を守り切った。

一方で、川越東との準決勝は一回にあっけなく先制を許してリズムを崩した。不利な展開で諦めムードが漂ってしまう弱点を克服し、チームとして二の矢、三の矢を用意していくことが夏への課題となった。

6年ぶりの頂点を狙う夏に向けて、主将の滝島祐は「悪い部分をしっかり指摘し合うことで活気が出てきた」とチームの変化を感じ取っている。指揮官も「勝ち上がればしぶといチームになる。しぶとくなればどうにか試合になる。試合になれば相手が浦学でも勝つチャンスはある」。選手たちに眠る無限の可能性に期待を込めた。

2015年7月2日 埼玉新聞掲載

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