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佐藤拓也 情報
管理人 /
2016-11-06 18:56:00
No.36396
佐藤拓也 33期 現:立教大
あの有望株たちがなぜ、 ドラフトで指名漏れした悲劇…
10月20日のドラフト会議で新たなスター候補が歓喜の声を上げた陰で、有力大学生が指名漏れに泣いた。中でも予想外だったのは、最速155キロ右腕の生田目翼(流通経大)と巧打の外野手として実績十分の佐藤拓也(立大)。大舞台で存在感を示してきた力量に疑問の余地はないが、各球団のニーズや運も複雑に絡み合い、“悲劇”に見舞われた。
生田目の名前が全国にとどろいたのは、3年生で臨んだ昨年の大学選手権だ。150キロ超の速球を連発してチームの準優勝に貢献し、決勝で対戦した早大の高橋広監督も「今大会でナンバーワンのピッチャー」と絶賛。大会中に「プロは考えたこともなく、公務員になりたい」と発言したことでも話題になった。
これだけの逸材を、プロが放っておくわけがない。自身もプロ志望へと翻意したが、故障に苦しめられた。昨秋から利き腕のひじや肩を痛めて長期離脱し、公式戦のマウンドに戻ってきたのはドラフト直前の今秋。150キロの直球も披露しながら故障部位の不安解消には至らず、ドラフトでの指名はなかった。
素材は申し分ない。最速を高校時代の145キロから10キロ上げた直球は迫力満点で、スライダーやフォークなどの変化球もキレる。制球難といった完成度の低さも「荒削りだけど伸びしろは魅力」と好意的にとらえるスカウトもおり、ドラフトの傷心も飛躍の糧に変えられるはずだ。
一方、佐藤は今秋に東京六大学史上32人目となる通算100安打(最終的には102安打)を達成したヒットメーカーだ。年代別日本代表の常連で、7月の日米大学野球でも優勝に貢献。線の細さは否めないものの、卓越したバットコントロールはスカウトの注目を集め続けた。
ただ、左打ちで巧打の外野手はプロで供給過多気味だ。東京六大学史上最多の131安打を放って昨年に阪神の1位指名を受けた高山(明大)のように突出した打撃力がなければ、ほかに長打力や俊足といった際立った特色がないとプロ入りの門は狭まる。昨年、同タイプの重信(早大)が巨人の2位指名という高評価を受けたのも、目を見張る脚力があったからこそだ。
佐藤は学生最後のリーグ戦となった10月23日の明大戦で、九回2死から右前打を放ち最後の打者になる屈辱を免れた。闘志は萎えていない。昨年のドラフトでは同じ左打ちの外野手ある谷田成吾(慶大)が指名漏れの憂き目に遭い、現在は社会人でプロ入りの夢を追い続けている。佐藤にも再起の道はきっとある。
生田目は21歳、佐藤は22歳で野球選手としてまだまだ成長できる。今季、防御率2.38で10勝とブレークした日本ハムの高梨は大卒3年目。左の巧打者として広島躍進の立役者となった田中も内野手である点は佐藤と異なるものの、東海大、JR東日本を経てプロ入りした遅咲きだ。現役続行が濃厚な生田目と佐藤にも夢をあきらめる理由はない。
2016年11月6日 産経新聞 大学野球通信 掲載
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あの有望株たちがなぜ、 ドラフトで指名漏れした悲劇…
10月20日のドラフト会議で新たなスター候補が歓喜の声を上げた陰で、有力大学生が指名漏れに泣いた。中でも予想外だったのは、最速155キロ右腕の生田目翼(流通経大)と巧打の外野手として実績十分の佐藤拓也(立大)。大舞台で存在感を示してきた力量に疑問の余地はないが、各球団のニーズや運も複雑に絡み合い、“悲劇”に見舞われた。
生田目の名前が全国にとどろいたのは、3年生で臨んだ昨年の大学選手権だ。150キロ超の速球を連発してチームの準優勝に貢献し、決勝で対戦した早大の高橋広監督も「今大会でナンバーワンのピッチャー」と絶賛。大会中に「プロは考えたこともなく、公務員になりたい」と発言したことでも話題になった。
これだけの逸材を、プロが放っておくわけがない。自身もプロ志望へと翻意したが、故障に苦しめられた。昨秋から利き腕のひじや肩を痛めて長期離脱し、公式戦のマウンドに戻ってきたのはドラフト直前の今秋。150キロの直球も披露しながら故障部位の不安解消には至らず、ドラフトでの指名はなかった。
素材は申し分ない。最速を高校時代の145キロから10キロ上げた直球は迫力満点で、スライダーやフォークなどの変化球もキレる。制球難といった完成度の低さも「荒削りだけど伸びしろは魅力」と好意的にとらえるスカウトもおり、ドラフトの傷心も飛躍の糧に変えられるはずだ。
一方、佐藤は今秋に東京六大学史上32人目となる通算100安打(最終的には102安打)を達成したヒットメーカーだ。年代別日本代表の常連で、7月の日米大学野球でも優勝に貢献。線の細さは否めないものの、卓越したバットコントロールはスカウトの注目を集め続けた。
ただ、左打ちで巧打の外野手はプロで供給過多気味だ。東京六大学史上最多の131安打を放って昨年に阪神の1位指名を受けた高山(明大)のように突出した打撃力がなければ、ほかに長打力や俊足といった際立った特色がないとプロ入りの門は狭まる。昨年、同タイプの重信(早大)が巨人の2位指名という高評価を受けたのも、目を見張る脚力があったからこそだ。
佐藤は学生最後のリーグ戦となった10月23日の明大戦で、九回2死から右前打を放ち最後の打者になる屈辱を免れた。闘志は萎えていない。昨年のドラフトでは同じ左打ちの外野手ある谷田成吾(慶大)が指名漏れの憂き目に遭い、現在は社会人でプロ入りの夢を追い続けている。佐藤にも再起の道はきっとある。
生田目は21歳、佐藤は22歳で野球選手としてまだまだ成長できる。今季、防御率2.38で10勝とブレークした日本ハムの高梨は大卒3年目。左の巧打者として広島躍進の立役者となった田中も内野手である点は佐藤と異なるものの、東海大、JR東日本を経てプロ入りした遅咲きだ。現役続行が濃厚な生田目と佐藤にも夢をあきらめる理由はない。
2016年11月6日 産経新聞 大学野球通信 掲載