ADVENBBSの過去ログを表示しています(閲覧専用)
高校野球応援
管理人 / 2017-02-27 12:03:00 No.36760
高校野球強豪の横浜、日大三、浦和学院、拓大紅陵がブラバン対決!見どころは…

横浜、日大三、浦和学院、拓大紅陵の4校が己のプライドを胸に、ガチで激突―。といっても舞台はグラウンドじゃなくて、あのNHKホールなんです。高校野球の強豪4校の吹奏楽部によるコンサート「ブラバン! 甲子園ライブ〜1都3県編〜」が4月9日午後3時から開催される。今回のライブの構成にも参加し、昨夏、「高校野球を100倍楽しむ ブラバン甲子園大研究」(文藝春秋)を出版した高校野球ブラバン応援研究家の梅津有希子さんに、イベントの見どころを直撃した。

吹奏楽部は高校野球の応援で、白球を追う球児の背中を押す存在だ。だが、今回のコンサートでは紅白歌合戦の舞台でもあるNHKホールのステージに立ち、主役としてスポットライトを浴びることになった。梅津さんはライブの楽しみ方について、こう語る。

「完全に観客参加型にしたいです。メガホン持参、大歓迎です。甲子園のアルプスだと思って、一緒にかけ声を発してほしいですね」

テレ朝系「アメトーーク」での特集や、野球部員と吹奏楽部員の恋愛を描いた漫画「青空エール」が昨夏、梅津さんも監修を務める中で映画化された影響もあり、ブラバン応援の人気は野球ファンの間でも高まりつつある。さらに今年はCD「ブラバン! 甲子園」の発売10周年という記念イヤーでもあることから、このイベントは企画された。

15年6月21日には野球王国・千葉の習志野と拓大紅陵の吹奏楽部が千葉県文化会館で野球応援曲に特化した演奏会「ベースボール・サポーターズ・コンサート」を開催。即ソールドアウトになり、話題を集めたことがある。今回は首都圏の野球強豪校の吹奏楽部にいくつかオファーしたところ、横浜、日大三、浦和学院、拓大紅陵から快諾を得た。

当日、梅津さんは「報知高校野球」の連載でもおなじみ、高校野球大好き芸人のいけだてつやと一緒にMCを務める。

「伝統の応援歌やオリジナル曲にこだわる学校など、アルプススタンドさながらの熱い応援合戦が繰り広げられますので、普段は吹奏楽に縁のなかった野球ファンの皆さんにも、ぜひ足を運んでほしいです。ぜひタオルを巻いて、野球帽をかぶって、球場に行く感覚で聴きに来てほしいですね」

日大三は「Come on!」などのオリジナル曲が素晴らしいです。この前、定期演奏会に行ったら、驚いたんですよ。野球部員が完全に吹奏楽部のお手伝いをしているんです。駅前で「会場はこちらです」という案内を持って立っていたりとか、会場の譜面台やイスを並べたりとか後片づけまで、野球部がやっている。顧問の先生に聞いたら、控え選手だけでなく、センバツに出るレギュラーも手伝うそうなんです。「これがウチの昔からの伝統です」と。それを目の前で見て、感動しました。両部が、持ちつ持たれつの関係なんですね。

横浜は男子校ですから、野太い声が力強く、迫力がありますよね。あの伝統のある応援歌を聴く度、甲子園での名シーンがよみがえります。学ランで男らしいバンカラな応援は、現在では珍しい。2020年4月に共学化されることも発表されましたが、ちょっと寂しいですね。校歌は男性の声域に合わせて作られたそうで、女子が歌うと高すぎるか低すぎるかで、キーが合わないんです。私も昨夏、ハマスタで黄色いメガホンを持って「Y・O・K・O・K・O、横高!」と応援しました。一体感があって、すごく楽しかったです。

浦学はオリジナル曲の「浦学サンバ」に代表される、途切れないでノンストップで流れるスタイルが最高ですよね。応援の一体感もすごいものがあります。「浦学サンバ」はポジティブな曲でノレますし、文句なしの名曲だと思います。この曲は沖縄県内の高校がみんな演奏するんですよね。吹奏楽部の生徒はそんなに高校野球に詳しくないから「浦学サンバ」だとは知らずに演奏している(笑い)。そのぐらい、曲自体がパワーを秘めて、人気なのでしょう。NHKホールでどのような盛り上がりを見せるのか、今から楽しみです。

拓大紅陵は何といっても名曲「チャンス紅陵」ですよね。一説によると、千葉の高校の約半数が吹いているのではないかといわれています。拓大紅陵のオリジナルだとは知らずに「野球応援の定番」として広まっているんです。吹奏楽部顧問の吹田正人先生が86年に作曲して、昨年で生誕30周年を迎えました。20代前半に作った曲が大々的に広まり、今でも演奏され続けているって、すごいこと。吹田先生はもともとは捕手だった野球少年なので、応援への気合が違うんです。オリジナルにこだわり、今でも毎年、新曲を作るところも拓大紅陵の魅力です。

◆新聞業界屈指の高校野球応援オタク・加藤デスクの目

それぞれ根強いファンがついた、個性的な魅力あふれる4校がそろった。

日大三の疾走感あふれる名曲「Come on!」(通称・カモンマーチ)は相手に重圧をかける。攻撃的な三高野球を体現するかのようなグルーブ。10年センバツ1回戦で日大三に敗退した山形中央が「悔しさを忘れぬように」と同校に許可を取り、同年夏から演奏したことも語りぐさだ。

また、日大三が奏でる「UWFのテーマ」は変化しすぎ、もはや原曲とは遠い位置にある。それはUWFが従来のプロレスの枠にとどまらず、佐山聡らによって総合格闘技へと進化したことを想起させる。同曲がアルプスで演奏される瞬間、「UWF」と書かれたボードが掲げられる度に、我々前田日明信者は涙するのだ。

「浦学サンバ」は切れ目のなく攻め続ける打線をイメージし「森監督の人柄のように明るい曲調のオリジナル曲を」と作られた。横浜の応援歌は柳沢慎吾の「ひとり甲子園」でも世間に知られ、名門の力強さが漂う。拓大紅陵は野球部と吹奏楽部の距離の近さが素晴らしい。チアも含めて一体化し、“紅色”に染める。

ブラバンは高校野球の脇役ではない。もう一つの主役である。今回のライブが成功して、野球応援を愛する輪が全国へと広がり、吹奏楽部の皆さんの新たな希望になることを祈る。

2017年2月27日 スポーツ報知掲載

ADVENBBSの過去ログを表示しています。削除は管理者のみが可能です。