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高校野球News
管理人 / 2017-03-31 09:19:00 No.36891

【センバツ】報徳学園・永田監督勇退「こんなに楽しく采配させてもらったのは初めて」

別れは、一瞬にして訪れた。勝利目前の9回表に4失点で逆転を許し、迎えた最後の攻撃。今大会で勇退する報徳学園・永田裕治監督(53)はベンチで最後のゲキを飛ばした。「奇跡を起こそうや」。すると1点を返し、なお1死一、三塁。逆転の報徳―そんな期待が高まった矢先、2番・永山裕真(3年)の痛烈な打球は無情にも二ゴロ併殺打。指揮官は固く組んだ腕をゆっくりほどき、敗北を受け入れた。

「ただただ感動です。すばらしい子供たちに囲まれて幸せです」と指揮官は選手の奮闘をたたえた。今年のチームは当初、甲子園ではなく県大会出場を目標にするほど力不足だった。それでも機動力を生かしたチームをつくり上げると、選手たちは監督の花道を飾ろうと奮起。「こつこつと走り回って、(甲子園を)自分の庭のように…。こんなに楽しく采配させてもらったのは初めて」と目を潤ませた。

1994年の就任以後、「全員野球」を掲げ、希望者は誰でも入部可能。さらに「報徳はプロ養成所じゃない」とレギュラー、ベンチ外を区別せず全員で練習する、強豪としては異例のスタイルを貫いた。今後は教え子の大角健二部長(36)に監督の座を譲る。2002年以来の優勝には届かなかったが、大満足のベスト4。「甲子園はこの年になっても、最高の場所ですね」と最後は晴れやかな表情を浮かべた。

2017年3月31日 スポーツ報知掲載

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