ADVENBBSの過去ログを表示しています(閲覧専用)
野球部 情報
管理人 / 2017-07-02 01:15:00 No.37793
白球の足跡
体格の向上 基礎磨き技術の向上

★約30年で7キロ増

「高校生はでかくなったよね」と浦和学院の森士監督は言う。2000年代に入り多くのチームがウエートトレーニングを導入。栄養面の管理も徹底されプロテインなどの栄養補助食品を常用し、練習中にも体づくりのため間食を摂るチームも珍しくない。

高校球児の体格はどう変化してきたのか。過去の県内甲子園出場校と比べると、埼玉新聞に残る最も古い選手体格データは1985年、第67回大会代表校・立教のベンチ入りメンバー15人のものだ。私立校で県勢初の頂点に立ったチームの平均身長は174.7センチ、同体重は69.1キロだった。

では、好左腕高橋昂(現広島)や岡崎(現オリックス)らを擁した花咲徳栄の体格はどうか。甲子園ベンチ入りメンバー18人の平均身長は175.1センチとあまり変化はない。しかし、平均体重は76.3キロと1人当たり7キロ以上も増えている。

過去の数字をさかのぼると、現在の体格と遜色なくなるのは、2000年代に突入してから。20年前、97年の代表校・春日部共栄の平均体重は70.8キロだったが、2007年の代表校・浦和学院は平均体重75.6キロとその差はほぼなくなってくる。

★戦い抜ける体づくり

体重と打撃時の飛距離は相関関係にあるといわれるが、県内を代表する強豪校でも体づくりの考え方はさまざまだ。

春日部共栄の本多利治監督(59)は「金属バットが導入され、体が大きくないと140キロを越すボールを投げる投手に打ち負けてしまう」と道具の変化に合わせて球児の体づくりが始まったと指摘する。

浦和学院の森監督は「筋肉を大きくするというよりも、スピード(瞬発力)を出せるようなトレーニングが多い」と科学的見地から球児の基礎体力を鍛えている。

ただ、体格づくりに積極的に取り組むチームが共通して実感する利点がある。それはウエートトレーニングで養った体格と体力が技術の向上、試合中における集中力に磨きをかけているという点だ。

県が発表する「平成28年度学校保険統計調査」では、17歳高校生の平均体重は62.8キロ。この数字と比較しても、球児や指導者らが取り組むスポーツ科学に基づいた体づくりへの意識の高さが見える。

埼玉大会は休養日を入れても真夏の19日間に渡り実施。最後まで最高のパフォーマンスを発揮するために取り組んだトレーニングの結果が、球児たちの体格に表れている。

2017年6月30日 埼玉新聞掲載

ADVENBBSの過去ログを表示しています。削除は管理者のみが可能です。