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野球部情報
管理人 / 2017-09-29 23:16:00 No.38749
<秋季大会>花咲徳栄、山村学園、上尾、市川越が4強
市川越が浦学V4阻む
30日の準決勝組み合わせは

第5日は2球場で準々決勝4試合を行い、花咲徳栄、山村学園、上尾、市川越がそれぞれ勝って4強に進出した。花咲徳栄は7年連続、山村学園は初、上尾は34年ぶり、市川越は4年ぶりのベスト4に進んだ。

市川越は4連覇を狙ったAシード浦和学院に1―0で競り勝った。今大会初先発の左腕和田が散発7安打で完封。二回に6番瀬良の決勝二塁打で挙げた1点を最後まで守り切った。

上尾は朝霞を5―1で退けた。県大会4戦連続で先発した木村が1失点完投。1―1の六回に1番小川が決勝の適時三塁打を放った。エース左腕和田が2失点完投した山村学園はBシード埼玉栄を5―2で下した。Aシード花咲徳栄は栄北を15―3と七回コールドで圧勝。長短16安打と打線が爆発した。

準決勝は30日、県営大宮で花咲徳栄―山村学園(10時)、上尾―市川越(12時30分)のカードで行う。それぞれの勝者が来年の選抜大会への最終関門となる関東大会(10月21〜25日・神奈川)への出場権を獲得する。

★術中はまり沈黙 浦和学院

「インコースを攻められるのは想定していたが対応できなかった」と森監督。4連覇を狙った浦和学院は市川越に0−1とまさかの完封負け。先発の左腕佐野、リリーフの右腕近野は計3安打を浴びたのみだったが、左打者9人が並ぶ打線が最後まで相手左腕を捉えきれなかった。

序盤から強烈に内角を意識させられたことで左打者の右肩の開きが早くなった。決して速くはない直球をミートできず、徐々に焦りが生まれる悪循環にはまった。四回からベンチの森監督が自らバットを持ち、体が開かないようジェスチャーを送るも、二回に失った1点が最後まで重かった。

佐野は「初回からストレートが抜け、変化球頼りになってしまった」と自身が浴びた唯一の安打が決勝打になったことを反省した。しかし当然ながら計1失点の投手陣を責めることはできない。主将の蛭間も「気持ちが弱い。前半に点を取れず焦った」と肩を落とした。

3年ぶりの選抜出場も絶望的となり、森監督は「監督としてチームをマネジメントできなかった」と現実を受け止めた。

★内角攻め 生きる道 和田

ここまで圧倒的な強さを誇っていたAシードを止めたのは、市川越の1年生和田だ。4連覇を狙った浦和学院に対し、直球とスライダーを主体に散発7安打で完封した背番号10の左腕は「最後まで攻め切ろうと思った。とにかく、腕を振ることだけを意識していた」と満面の笑みを浮かべた。

何と言っても光ったのは強気の攻めだ。今大会初先発だったが、スタメンに左が9人並ぶ浦学打線相手だけに「(左腕の)自分がいくと思っていた」と心構えも万全だった。球種はさほど多くはないものの、左対左の強みを生かした徹底した内角攻めを貫き、強力打線に最後まで立ち向かった。

リードは二回に女房役の瀬良が二塁打でもぎ取ってくれた1点のみ。しびれる展開にも決して動じない。九回の1死一、三塁ではスクイズの小飛球を冷静に処理。次打者には「点を取られて当たり前」とさえ渡った内角の直球で遊飛に打ち取った。起用が大的中した新井監督も「今日は和田がよく投げてくれたことに尽きる」と大絶賛した。

浦和学院には自身が入学する前の昨夏4回戦で対戦。その時もチームは1−0で金星を飾った。当時エースで好投した現3年の左腕メンディスからは決戦を前に「浦学には速さじゃなく、コースと切れで勝負しろ」とアドバイスを受けたという。

偉大な先輩の金言を力に、再び大物食いを演じた自己最速126キロの左腕は「うれしいの一言。次も今日のような投球をしたい」と初々しく意気込んだ。

2017年9月30日 埼玉新聞掲載

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