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野球部 情報
管理人 / 2018-08-14 01:22:00 No.41022
浦学 12安打9得点 圧巻の投打

浦和学院は大会第8日の12日、初戦の2回戦で仙台育英と対戦し、9−0で快勝。2013年の雪辱を果たした。大会第12日の16日、3回戦で二松学舎大付と32年ぶりのベスト8を懸けて対戦する。

★浦和学院 投打で圧倒 仙台育英に9−0

12安打9得点した浦和学院が投打で圧倒。一回に佐野の2点二塁打で先制し、三回は矢野の適時三塁打など2得点。八回は蛭間の左中間ソロなど2点を追加。九回には佐野の2点三塁打など3得点でダメを押した。

投手陣は被安打4の完封リレー。先発渡邉が6回3安打と好投し、永島、美又、河北と小刻みに継投して二回以降は一度も三塁を踏ませなかった。

★感謝の思い結実 2安打4打点の佐野

5番左翼手佐野が2安打4打点と大活躍。一回2死二、三塁で「来た球を思いっ切り」と138キロの直球を右中間に運び、先制の2点二塁打。九回2死一、二塁は右翼線へ2点三塁打を放った。「支えてくれた人に感謝したい。そのためには結果しかない」と思いを結実させた。

1年生の春からベンチ入りし、注目を集めていた好左腕は今春に左肩を痛め、登板が遠ざかっていたが、森監督に手首の強さと踏み込みのよさで伸びのある打球を放つ打撃を評価され、甲子園では背番号7を手にした。

とはいえ、「これまで投手でやってきたので、野手のまま終わりたくない。投げる機会を得るためにもしっかり打つ」と、今はバットでチームに貢献する。最後の夏、甲子園のマウンドに立つまでは絶対に負けられない。

★うなる豪腕、驚きの149キロ 先発・渡邉

背番号11の豪腕がうなった。先発右腕渡邊は、一回2死一、三塁で迎えた5番小関への初球を148キロの直球で空振りさせると、2球目は自己最速の149キロをマーク。会場がどよめいた。

序盤の3回では毎回二つずつの三振を奪った右腕は、「後ろにたくさんいい投手がいるので、初回から全力でいった」とエンジン全開の6回90球を投げ、被安打3、7奪三振と好投。速い直球見せてからの変化球も抜群で「カーブもスライダーも狙い通りに投げられた」と納得の表情を浮かべた。

★走攻守光り、エース援護 主将・蛭間

頼りになる主将の蛭間が走攻守でチームをけん引した。まずは足で見せた。一回に右前打で出塁すると、すかさず二盗を決め、佐野の二塁打で2点目のホームを踏んだ。次は六回の守備。2死一塁、中前に落ちそうな打球をスライディングキャッチし、危機を救った。

極めつけは「渡邉が頑張っているんだ。助けてやろう」と気合いを入れて臨んだ八回の打席だ。4球目の138キロの直球を左翼席に突き刺すソロで5点目。四回以降くすぶっていた打線に再び火をつけた。

2018年8月14日 埼玉新聞掲載

Re: 野球部 情報
管理人 / 2018-08-14 01:35:00 No.41023
先輩への感謝を結果で、強い気持ちで雪辱 浦和学院

9−0の完封勝ちと、のしを付けて5年前の借りを返した浦和学院の森監督は「OBを含め、この一戦に懸ける思いが強かった。選手たちがその思いをつなげてくれた」と6年ぶりの夏の1勝に満面の笑みだ。

文句のつけようがない完勝だ。「相手が機動力なら、うちは破壊力」(森監督)と話していた通り、12安打中6本が長打と打力の高さをまざまざと見せつけたかと思えば、投手陣は予定通りの継投で4投手が4安打無失点と完封リレーを飾った。

初回の攻防が分かれ目だった。表の攻撃は2死二、三塁から5番佐野が6球目の直球を捉え、右中間へ2点先制の二塁打。裏の守備では2死球などで1死一、三塁の危機を招いた先発の渡邉が4番、5番の主軸を連続三振で切り抜けた。最初の好機で一本が出るか出ないかの差が大きな差になった。

三回に矢野の適時打と暴投で2点を加えて4−0とすると、「初回を切り抜けてリズムに乗れた」と快投を続ける渡邉の出来からすれば安全圏に入ったと言える。その流れを失うことなく、隙すら見せなかった。

2013年の夏、同じ相手に敗れた試合を目に焼き付けてきた主将の蛭間は「先輩たちが積み上げてきてくれたおかげで今がある。自分たちがリベンジするという強い気持ちだった」。先輩への感謝の気持ちを結果で示した。

2018年8月14日 埼玉新聞掲載

Re: 野球部 情報
管理人 / 2018-08-14 01:50:00 No.41024
雪辱果たしOBら歓喜 浦学、3回戦進出

第100回全国高校野球選手権記念大会第8日は12日、兵庫県西宮市の甲子園球場で2回戦4試合を行い、5年ぶり13度目出場の浦和学院(南埼玉)が仙台育英(宮城)に9−0で完封勝ちし、3回戦に進出した。春の覇者として挑んだ5年前の夏にサヨナラ負けした雪辱を果たし、野球部OBらも歓喜した。

2013年8月10日、春夏連覇を狙ったチームが夏の甲子園の初戦で仙台育英に敗れた。当時6番右翼手だった会社員斉藤良介さん(23)は「抽選会で仙台育英と当たることが決まり、自分のことのようにドキドキした」。居ても立ってもいられずに埼玉から応援に駆けつけ、一塁側のアルプススタンドで後輩たちの戦う姿を見守っていた。

試合は、一回に佐野涼弥左翼手が先制の2点二塁打を放つと、三回に2点を追加し、五回を終わって4−0。5年前は五回終了で10−6と同じ4点リードだったが、六回に追いつかれた。斉藤さんは「4点で止まったらダメだ。突き放さないと」と当時を思い返すように追撃を期待した。

その思いが届いたのか、八回に主将の蛭間拓哉中堅手が左中間へ本塁打を放ち5点目を奪うと、リードをさらに広げ、危なげなく勝ち切った。

「とにかく、まず一つ勝ってほしい」。甲子園に向かうバスの中で5年前の試合を見てきたという石原正規校長(59)をはじめ、約1500人の応援団の力を結集して挑んだ雪辱戦で期待に応えてくれたナインにねぎらいの拍手と歓声が送られた。

2018年8月14日 埼玉新聞掲載

Re: 野球部 情報
管理人 / 2018-08-14 02:01:00 No.41025
5年前のエース・小島投手 ブラジルから祝福

浦和学院の5年前のエース左腕で現在、早稲田大学野球部の主将を務めている小島和哉投手(22)が遠征先のブラジルからLINEを通じて祝福のメッセージを寄せてくれた。

選抜大会優勝投手として臨んだ2013年夏は1回戦で仙台育英に本来の投球を見せられず初戦敗退。それだけに「負けた相手に勝ててうれしく思います」と喜んだ。

地球の裏側にいながらも、試合の行方が気になって仕方がなかったという小島投手。翌日に試合を控えていたため、4−0の場面まで見て勝利を信じ就寝したというが、「こちらの夜中3時頃になぜか目覚めて、結果を探している自分がいました笑」

浦和学院ナインが関西に出発する前日の7月30日に、同校のグラウンドを激励に訪れてアイスの「ガリガリ君」を大量に差し入れた。後輩たちの活躍を心底願っていた小島投手は「持っている実力をしっかり発揮すれば日本一を取れると思うので、頑張ってほしいです」と悲願達成へエールを送った。

2018年8月14日 埼玉新聞掲載

Re: 野球部 情報
管理人 / 2018-08-14 03:26:00 No.41026
浦学 5年前の雪辱
仙台育英寄せ付けず

南埼玉代表の浦和学院は第8日の12日、仙台育英(宮城)に9―0で勝利し初戦を突破した。5年ぶりの夏の甲子園で、前回敗れた相手に雪辱を果たした。浦和学院は第12日の16日第2試合、二松学舎大付(東東京)と8強をかけて対戦する。

★ライバルと高め合い復調 小町竜梧選手

二回、甲子園での初打席。背番号「13」の一塁手小町竜梧(りゅうご)選手(3年)は見逃すべきボール球に手を出し、出塁できなかった。だが、2打席目の四回には修正し、粘って9球目のスライダーを中堅返し。六回にも直球を右翼線にはじき返し、二塁打とした。チームが放った12安打中、2安打という活躍だった。

南埼玉大会では背番号「3」だった。打撃力が買われ、一塁手として6試合中5試合に先発したが、打率は2割以下と振るわなかった。代わって、控えの一塁手だった坪井壮地選手(3年)が7打数3安打を記録した。

甲子園で、ふたりの背番号は入れ替わった。

坪井君のことは「フルスイングが持ち味の入学以来のよきライバル」と表現する。「負けられない」という気持ちが、小町君を強くしてきた。南埼玉大会決勝の翌日から、チームの誰よりも早起きし、練習場でバットを振った。低めの球は見逃し、低い打球を返すことを徹底した。

この日の初戦、先発は小町君。試合前、坪井君から「調子が出なくても、裏に俺がいる。楽にやってこい」と声がかかった。焦りが出たという初打席の後も、「落ち着いて、よく球を見ろ」と助言され、立て直すことができた。

坪井君も負けてはいない。七回、代打で迎えた一度きりの打席で中前打を決めた。「着実に結果を出し、先発できれば」と意欲を見せる。一方で、「自分が調子が出なくても、あいつがいる安心感がある」と小町君に信頼を寄せる。

森士(おさむ)監督は「一塁手は激戦」と言う。小町君は試合後、「甲子園でも坪井と助け合ってチームに貢献する。自分も負けないように、次の試合までに走塁と守備を見直す」と語った。競い合うふたりの高みは、まだ先にある。

★勢い盛り返す一発 蛭間拓哉主将

「なんとか1本出す」。八回、先頭打者としてそう誓った蛭間拓哉主将(3年)。直球に狙いを絞り、甘く来た球を見逃さなかった。すかさず打ち返し、「打った感触が良くて『いってくれー』と思った」。祈った通り、打球は左中間方向にぐんぐんと伸び、そのままスタンドへ。自身の高校通算28本目の本塁打になった。一、三回で計4得点するも、その後は封じられていたチームの勢いを再び解き放つ一打に「うれしかった」と無邪気に笑った。

中堅手として、守備でも魅了。六回2死一塁、相手打者が放った打球をスライディングキャッチし、反撃の隙も与えなかった。好投を続ける渡邉勇太朗投手(3年)の背中を見ながら、「フォローしたい一心」だった。

5年前に初戦で敗れた仙台育英との対戦が決まってから、蛭間君は「先輩たちに代わってリベンジする」と言い続け、そして成し遂げた。次の二松学舎大付は、夏前の練習試合でサヨナラ負けをした。蛭間君は「今日と同じように序盤を大切に戦う」と気持ちを切り替えていた。

★「気持ち前面に思い切り応援」 生徒やOB、保護者ら約1900人

5年ぶりの夏の甲子園出場に、浦和学院のアルプスは生徒やOB、保護者ら約1900人が詰めかけた。

三回表、矢野壱晟選手(3年)が右中間に適時三塁打を放ち、追加点を挙げると、小中学校の同級生、村谷響輝さん(17)は「性格が真っすぐで、負けん気も強い。打ってくれると信じていました」。矢野選手が緊張しないよう、同級生2人と内緒で懸けつけた。名前や写真が入った手作りのうちわやメガホンを手に、声援を送った。

吹奏楽部は「浦学サンバ」などアップテンポな曲で盛り上げた。部長の安川修平君(3年)は「テンションが上がって速くならないように気をつけながら、応援します」と話した。

 試合後、太鼓をたたき続けた野球部の石附龍陛君(3年)は「(仙台育英に負けた)5年前のリベンジの気持ちを前面に出して、思い切りの良い応援ができました」と笑顔で話した。

★次も序盤を大切に戦う 蛭間拓哉主将

相手は積極的にバットを振ってきて、次の塁を狙ってくる怖さがあった。こちらは少し硬かったりスピードについていけなかったりした部分があったが、次第に慣れていった。初めての甲子園で楽しくできた。次も序盤を大切にしたい。

★シャープな振りで勝利 森士監督

仙台育英は機動力のあるチーム。うちも積極的に初回から走っていった。長打に固執せず、みんながシャープに振り抜こうと臨んだことも勝利につながった。渡邉は制球が良く、いいところで代えておきたかったので、3投手に継投した。

2018年8月14日 朝日新聞埼玉版掲載

Re: 野球部 情報
管理人 / 2018-08-14 08:45:00 No.41027
<夏の甲子園>因縁対決 浦学が完勝 5年越し仙台育英下す

因縁の対決を白星で飾った。5年ぶりの甲子園大会で浦和学院(南埼玉)は十二日、仙台育英(宮城)との初戦(2回戦)を、9−0で突破した。選抜王者として臨んだ二〇一三年にも初戦で顔を合わせ、10−11でサヨナラ負け。今年は多彩な投手陣と堅実な守備の全員野球で相手を封じた。3回戦は十六日第2試合で、二松学舎大付(東東京)と戦う。

一塁側アルプス席は、浦学スクールカラーの赤で統一された応援団でびっしりと埋まった。大声援の中、一回表、佐野涼弥選手(三年)が右中間を破る先制の2点適時二塁打。母の美和さん(45)は「点が奪えてほっとした。少しでも多く点を取って」とメガホンを鳴らした。

先発した右腕の渡辺勇太朗投手(三年)は序盤から140キロ台後半の直球を連発し、4万人超が詰め掛けた客席にどよめきを巻き起こした。

渡辺投手の好投を後押しするように三回表、矢野壱晟(いっせい)選手(三年)が右中間へ適時三塁打。さらに上野暖人(はると)選手(三年)への6球目が暴投となり、振り逃げで出塁。矢野選手は本塁に生還した。矢野選手の父、右京さん(42)は「幼いころから甲子園にあこがれていた息子が大舞台で打ってくれて、うれしくてたまらない」と満面の笑みを見せた。

浦学は七回から継投に入り、仙台育英に得点を許さない。打線は蛭間拓哉主将(三年)の左翼席への本塁打などで八、九回にも計5点を追加した。

九回裏2死一、二塁、仙台育英の最後の打者を二ゴロに打ち取ると、アルプス席の生徒や保護者らは大歓声を上げ、勝利を喜んだ。

野球部父母会長の西田弘さん(54)は「投手はもちろん、全員が力を出してくれた。また校歌を一緒に歌わせて」と勝利へ期待を膨らませた。

★心磨き直し放った一打 浦和学院3年・矢野壱晟選手

「わくわくする」と臨んだリベンジ戦。三回無死三塁で、狙い通りのスライダーを振り抜くと、空高く右中間を破る適時三塁打。初めての甲子園球場を駆け抜けた。

甲子園常連校で鍛えられたいと、福岡から浦和学院に入学した。一年生の秋からレギュラーに抜てき。その分、チームを引っ張ろうという意識を常に持ち続けてきた−はずだった。

昨秋、森士監督にバッティング練習の準備や食事の片付けなどの雑務を後輩に任せきりにしていたことを指摘された。「おまえが率先してやらなきゃ誰がやる」。自身の行動を振り返り、「どこか甘えがあったのかもしれない」と自分を見つめ直した。

その日から、寮でチームメートが起きてくる三十分前の朝四時半には、練習場のトイレを磨くようになった。「人が嫌がるような場所を掃除すれば、自分の心も磨かれるはず」

全員野球で全国制覇という目標から目を背ける選手がいれば、チームを集めて話し合いを重ねた。仲間たちも「新チームに入ってから、リーダーシップを発揮するようになった」と変化に気が付いている。

次戦の相手は、夏の大会前の練習試合で負けた二松学舎大付(東東京)。「打力のあるチームだけど、投手陣に頼らず、野手が打ち勝ちます」。キリッと見開く大きな瞳は、自律した生活から得たあふれる自信を物語っている。 

2018年8月14日 東京新聞埼玉版掲載

Re: 野球部 情報
管理人 / 2018-08-14 08:50:00 No.41028
浦学スキなし、強敵に雪辱 4人で完封リレー

第100回全国高校野球選手権大会第8日の12日、5年ぶり13度目の出場の浦和学院(南埼玉)は第2試合で仙台育英(宮城)と対戦。序盤と終盤に得点を重ね、継投で相手を寄せ付けず9−0で完勝した。浦和学院は前回、春夏連覇をかけて出場した第95回大会の1回戦で仙台育英にサヨナラ負けを喫しており、因縁の相手に5年越しで見事に雪辱を果たした。浦和学院は3回戦に進み、大会第12日の第2試合で二松学舎大付(東東京)と対戦する。

一回表、安打や盗塁で2死二、三塁の好機を迎え、「来た球を素直に打ち返すことを意識した」と5番佐野が右中間に適時二塁打を放ち幸先良く2点を先制する。三回表にも矢野の適時三塁打や暴投で2点を追加。試合の主導権を握る。

八回にも主将の3番蛭(ひる)間(ま)に左中間本塁打が飛び出すなど終盤、さらに5点を追加。蛭間は「中盤に点が取れない嫌な流れを払拭したかった」と振り返った。

先発の渡辺は「ベンチに良い投手が揃っているので立ち上がりから全力で飛ばした」。一回から二回に4者連続の三振を奪うなど好投した。七回からマウンドに上がった永島も相手を完封。最後はエース・河北が締めくくった。

浦和学院・森士(おさむ)監督「この一戦にかける思いは強かった。蛭間の一撃は、チームに大きな勇気を与えた」

★楽器に「熱闘浦和学院」 吹奏楽部「このまま勝ち進んで」

浦和学院の応援席では6台の金管楽器「スーザフォン」に布で1文字ずつくくりつけられた「熱闘浦和学院」の文字が映えていた。

吹奏楽部の教諭、林真琴さん(26)は「6台もあるので、せっかくだから何か付けよう」と3日前から他の教諭と製作を開始。「試行錯誤したが3日にしては良くできた。選手たちに見えたらいい」と笑う。

スーザフォン担当で1年の元木いつみさん(15)は「布を付けると知らず、始まる前に配られてビックリ。暑くて大変だけど応援のしがいがあって楽しい」と、約9キロの楽器を抱えて応援歌を奏でていた。

同部はマーチングコンテストの予選があり、甲子園で6台がそろうのはこの日が最初で最後。元木さんも甲子園での次戦には参加できないが、「この勢いのまま勝ち進んでほしい」と、ナインたちにエールを送った。 

2018年8月14日 産経新聞埼玉版掲載

Re: 野球部 情報
管理人 / 2018-08-14 09:32:00 No.41029
浦学 投打がっちり
仙台育英戦 5年前の雪辱果たす

全国高校野球選手権記念大会第8日の12日、5年ぶり13度目の出場となる浦和学院は仙台育英(宮城)と対戦し、9−0で快勝した。12安打を放って着実にリードを広げる危なげない戦いぶりで、前回出場した夏の甲子園の初戦で敗れた相手に雪辱を果たした。3回戦は第12日の第2試合で、二松学舎大付と対戦する。

浦和学院は、一回に盗塁を絡めた攻撃で2点を奪い、三回にも、先頭の中前祐也選手が二塁打で出塁し、続く矢野壱晟選手が適時三塁打を放つなど2点を加え、試合の主導権を握った。

中盤は相手投手に抑えられたが、八回、蛭間拓哉選手の本塁打が飛び出し、九回には佐野涼弥選手が2点三塁打を放って得点を重ね、相手に流れを譲らなかった。

先発した渡邉勇太朗投手は力強い直球を軸に6回で7奪三振の好投。七回からは永島竜弥、美又王寿、河北将太の3投手による継投策で相手に的を絞らせなかった。

森士監督は「5年前に敗れた相手で、この一戦に懸ける思いは強かったが、本当に選手が頑張ってくれた。ここでおごらずに、次の戦いに臨みたい」と気を引き締めた。

★あの日の熱戦 憧れ進学
2年永島 2回完璧

七回から2番手で登板した2年生左腕の永島竜弥投手が、2回を完璧に抑えた。

小学6年だった5年前、浦和学院対仙台育英戦を甲子園で観戦。浦和学院が敗れたものの、当時のエース・小島和哉投手の力投を目の当たりにし、その熱い戦いぶりに憧れを抱いたという。迷いなく同校へ進学。背番号14を受け取り、初めての甲子園のマウンドで相対したのが偶然にも仙台育英だった。

この日は左打者5人を含む打者6人を相手にし、得意のカットボールがさえ、2三振を奪い、一人の走者も許さなかった。「緊張したが点差があったので思い切り投げた。持ち味を出せたし、先輩たちの雪辱を果たせてうれしい」と笑顔を見せた。

★一球一瞬
元エース候補 打者で輝き

1年春から将来のエースとして期待されていた佐野涼弥選手(3年)がバットで結果を残した。

初回2死二、三塁のチャンス。5番の佐野選手に打席が回った。1球目の直球を見逃し、2球目のスライダーは空振り。「スライダーに対応できていない」と狙いを直球に絞って迎えた6球目。真ん中に入ってきた直球をフルスイングし、鋭い打球を右中間に運んだ。

「(先発投手の)渡邉を助けたいと思っていたのでうれしい。満員の甲子園スタンドからの歓声が気持ちよかった」と振り返る。

速球とスライダーを武器に三振を量産するサウスポーだったが、昨秋からフォームを崩し、調子は下降線に。体調も崩して練習に参加できない日々が続いた。

しばらくして戦列に復帰したが、今春に肩を痛めたため、森士監督は、投手としてではなく「リストが強く、踏み込みも良い」と打者としての起用を決断した。

南埼玉大会は打率2割2分2厘と振るわず、大会後に肩が開く癖を修正するためバットを振り込んだ。

森監督は長打力を見込んで甲子園では中軸に起用。初戦のこの日は九回にも三塁打を放ち、4打点の活躍。期待に応え、「つらいときに仲間に支えられた分の恩返しができた」と喜んだ。

投手へのこだわりもまだ捨てておらず、調子は7、8割まで戻ってきた。森監督も「投げるチャンスはある」と話しており、「甲子園のマウンドに立つために野球をやってきた。打者1人でもいいから投げたい」と闘志を燃やしていた。

2018年8月14日 読売新聞埼玉版掲載

Re: 野球部 情報
管理人 / 2018-08-14 09:53:00 No.41030
熱い声援背中押す

★矢野の好打に「僕らの誇り」 友人ら

アルプス席では、矢野壱晟選手の中学時代の友人が、地元の北九州市から駆けつけ試合を見守った。

観戦したのは村谷響輝さん(17)、村森駿平さん(18)、中杉優華さん(17)。卒業後もSNSなどで連絡を取り合っているという。

この日、「緊張させたくなかった」と矢野選手に内緒で足を運んだ。三回、矢野選手が適時三塁打を放つと手作りのうちわやメガホンをたたいて笑顔。村谷さんは「きっと打ってくれると信じていた。僕らの誇りです」と喜んだ。

★頼もしい活躍 後輩ねぎらう

アルプス席には、5年前の夏の甲子園で仙台育英に敗れたメンバーの一人、入間市の会社員斉藤良介さん(23)が後輩たちのプレーを見守った。

当時6番右翼で出場。「個人的にはあまり結果を残せなかった試合。今でも夏を迎えると必ず思い出します」と振り返る。5年ぶりの甲子園出場での仙台育英との対戦に因縁を感じ、応援に駆けつけた。

試合終了の瞬間、目にうっすらと涙を浮かべながら、「5年前のリベンジを果たしてくれるところを見ることができて良かった。本当に頼もしい活躍でした」と喜んでいた。

★母校でも歓声 「勝ち進んで」

さいたま市緑区の浦和学院高校では12日、食堂のスクリーンとテレビ2台で試合中継を流した。夏休み中の練習で学校に来ていた女子バスケットボール部員約20人や、教職員、保護者ら計140人が仲間たちに声援を送った。

初回に佐野涼弥選手の適時二塁打で先制すると、「さすが」と歓声が上がり、大きな拍手が起こった。八回に主将・蛭間拓哉選手が放った本塁打には、互いに顔を見合わせて「やったー」と大喜び。九回にも得点して相手を突き放すと、テレビのスピーカーから聞こえてくる応援曲に合わせて体を揺らしながら応援した。教職員らも終始笑顔で初戦突破を見届けた。

観戦した植松代次郎教諭(56)は「5年前の夏に負けた相手だったので、リベンジできてうれしい。『全員野球』のスローガン通り、一人ひとりが積極的にプレーして浦学らしい野球ができていた。この調子で勝ち進んでほしい」と興奮気味に話した。

2018年8月14日 読売新聞埼玉版掲載

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