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ドラフト関連
管理人 / 2018-10-20 10:44:00 No.41964
広島&楽天の“現役”スカウトが見抜く

ドラフト会議が始まって54年、平成最後…第54回ドラフト会議に向け、いよいよカウントダウンが始まった。

一番の主役は、第100回甲子園大会を熱く盛り上げた高校生選手たち。史上初、二度目の春夏連覇を成し遂げた大阪桐蔭高の根尾昂、藤原恭大、その二人に匹敵する力を持つ小園海斗(報徳学園高)。そして、第100回大会に彗星のごとく現れた吉田輝星(金足農高)も、大学進学から一転、10月10日、ついにプロ志望届を提出。舞台に上がったことで、よりドラフト戦線は面白くなった。

大学生からは東洋大の梅津晃大、甲斐野央、上茶谷大河の150キロトリオ、そして松本航(日本体育大)を含めた4投手に、野手では大学日本代表の主将を務めた辰己涼介(立命館大)、右の大砲、中山翔太(法政大)と頓宮裕真(亜細亜大)に視線が集まる。

そんな逸材たちを、NPBのスカウトたちはどう見ているのだろうか! ドラフト会議が目前に迫った今、“敏腕”で鳴らす二人のスカウトを直撃した。

一人は広島東洋カープの苑田聡彦氏。かつては江藤智、金本知憲、黒田博樹、大竹寛、永川勝浩らを発掘。近年も、高校時代は投手だった丸佳浩や鈴木誠也を野手として獲得して一流の選手に押し上げるなど、選手を見る目は超がつくほど一流。野村祐輔、大瀬良大地、菊池涼介、田中広輔など、今のカープ黄金期を作り上げたのは、苑田氏の“眼”であると言っても過言ではない。

もう一人は、東北楽天ゴールデンイーグルスの後関昌彦氏。近鉄バファローズのスカウトを経て楽天のスカウトに。これまで、永井怜、美馬学、松井裕樹、藤平尚真、オコエ瑠偉、田中和基、高梨雄平などを獲得してきた。後関氏のすごさは、アマチュア時代にそこまで騒がれていない選手であっても、いいと思えば何度も足を運んで獲得し、その選手たちがプロで御眼鏡通り結果を出しているところ。こちらも、“眼力”に優れたスカウトとして、一目置かれている。

そんな二人が今年のドラフト候補たちを鋭く評価。敏腕な二人だが、見方が重なるところもあれば、まったく違うところもあり、面白さは倍増する。ホンモノを見る力にあふれた二人の言葉に、とくと触れていただきたい。

高校生投手で名前が真っ先に挙がるのは、やはり吉田輝星。「2ケタ勝てる投手になる」(苑田スカウト)。「高校生ですでに完成形」(後関スカウト)と最上級の評価だ。次に名前を挙げたのは、両スカウトともに渡邉勇太朗(浦和学院高)。苑田スカウトが「大物感が漂う」と言えば、後関スカウトも「大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)にも近いイメージ」と素材を絶賛する。高校生野手ではやはり藤原恭大、根尾昂、小園海斗の3人。スカウト歴約40年の苑田スカウトから藤原に対して「今までにいない高校生。スカウトとして惚れている」という絶賛評価。後関スカウトは小園に対し「期待度は今ドラフト中で一番高い」と話す。一方で、注目の根尾に関しては、両スカウトで見方が異なる点も面白い。

大学生ではやはり東洋大の梅津晃大、甲斐野央、上茶谷大河の3投手。両スカウトともに、東都リーグ戦でまだ1勝もしていない(※取材時点。その後10月18日に初勝利)梅津を「一押し」しているのが面白い。野手では辰己涼介が高い評価。どの球団も欲しいであろう右の大砲では、中山翔太と頓宮裕真の名前が挙がる。

社会人選手で苑田スカウトが目の色を変えたのは、笹川晃平(東京ガス)。浦和学院高〜東洋大時代を通じて見てきたベテランスカウトが「これならプロでもレギュラーを取れる」と、ついにお墨付き評価をつけた。さぁ、今ドラフトの目玉選手たちはどこの球団に指名されるのか、これをじっくり読んで25日を待とう!

2018年10月20日 スポーツナビ掲載

Re: ドラフト関連
管理人 / 2018-10-20 10:50:00 No.41965
渡邉勇太朗(浦和学院高)
渡邉勇太朗は吉田に次ぐ逸材。将来性が高く評価されている。

――苑田スカウト編
「大物感が漂い、化けたら……」

2年生のときに少しだけ見ているんですが、全然覚えがないんです。今夏の埼玉大会の準々決勝もテレビで見たんですが、そこでも球速が136キロぐらいで大したことはないなと。でも、甲子園に行ったら別人。僕の好きなタイプのピッチャーになっていました。

あの大きな体でバランスがいい。腕を前で振れるしね。コントロールもいい方。まぁプロに入ればきわどいところを投げても打たれるので、さらに隅を狙おうとするともっと上手くいかなくなって……周りからもコントロール、コントロールと言われておかしくなってしまうこともありますが、彼にはそこまで制球を求めず、大きく育てた方がいいと思います。うちだったら、“カープ陸上部”に入れて1年間目いっぱい走らせて大きく育てたいですね。うちに金石昭人投手(元巨人)というピッチャーがいましたが(1979〜91年広島に在籍)、彼も2年間“カープ陸上部”でよく頑張った。金石投手ほどの柔らかさはないですが、イメージ的にはそんな感じ。こじんまり育てない方が僕はいいと思います。

期待だけでは1位入札はできないですが、大物感も漂っているし、化けたら10勝以上はできる。チームの柱的なピッチャーになる可能性もある。外れ1位ぐらいはあるんじゃないかと思います。

――後関スカウト編
「将来性にあふれ、太く長く活躍できる」

素材では間違いなくトップレベル。190センチと大きいわりにバランスがいいんです。長身だと、バランスを取るのが難しく、制球が定まらないということが多いのですが、あの上背にして自分の体をある程度コントロールでき、ブレが少なく安定しているという貴重な素材です。加えて、腕を柔らかく使えるし、吉田投手に匹敵するぐらい球質もいい。体が大きくて身のこなしがいいというところでは、スケールは及ばないにせよ大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)にも近いイメージです。

まだ経験も少ないですし、吉田投手とは違って中盤以降に落ちてくるなど体力的にはまだまだですが、そこはプロに入ってから体作りをして鍛えていけばいい。出来上がったときには、先発ローテーションに入って長く活躍できるだろうという印象です。

顔は遠めにしか見ていませんが、童顔でオチャメな印象。将来性にあふれていて太く長く活躍できそうな投手。逆に、そうなっていかないといけない選手だと思いますね。

2018年10月20日 スポーツナビ掲載

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