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火蓋
ライオンのみさき / 2009-02-13 01:42:00 No.1323
 たいへん遅くなりましたけど、『血の十字架(ブラッディー・クロス)』の感想です。

 カンディードさんのお話、前回のプロローグでは、もう少しで?裏?に食べられそうになった(?)カンディードさんがそのことで逆に、その?裏?の力を自分のものとしようと決意した――というところで終わりでしたけど、今回はそれから物語の世界が変わっている気がしました。
 前回の、特に?裏?との出会い――あの?裏?とのやり取りも、カンディードさんにとって危険きわまりない一つの戦いではあったのでしょうが、でも、あの場面を読ませていただいて感じたのは、たとえば、神話や伝説のような、何かの象徴のような一種普遍的なイメージでした。舞台自体も、通常の場所ではなかったですし……。――それに、突き立てられた剣を引き抜くというのは、どうしてもアーサー王の伝説などを連想させます。
 でも、今回からは完全に現実的なバトルものの開幕のようで、だいぶ感じが違っています。もちろん、お話としては、あの続きになっているのでしょうし、だいたいタイトル自体「?裏?開封」なのですから、これから展開されるでしょう激しい戦いも全部含めて、プロローグのあのお話に戻っていくことにはなるのでしょうが……。ですけど、少なくも前回と今回では、お話の空気感が別のもののようでした。
 そして、そのためか、カンディードさん自身の印象も少し異なって感じられました。
 前回は、岩の熱を集めて傷口を焼いてむりやりふさぐシーンですとか……まるで自分で自分に苦行を課す求道者のような、それも武道家というより、むしろ宗教的な修行者のような、ある意味ではストイックな雰囲気(また、ある意味では狂的なものも)を感じたのですけど、今回は――まだ、本格的には戦闘は始まっていませんが、それでもすでに、戦いにおいての圧倒的な強者というところが前面に押し出されているように思います。
 呪詛悪魔たちの前に初めて姿を現すところから、その佇まいといい、雰囲気といい、この方にしかない特別なものがよく表われていたと思います。呪詛悪魔たちへの宣言も――特に最後の科白など、すごみがありました。
 ――逆に言えば、こういう挑発めいたことをなさるような方だったのかという、若干の疑問もありましたけれど……。
 まあ、わたしの抱いていたイメージと多少ずれていたとしても、クリスさまの中ではちゃんと整合性はとれているのでしょうね。

 また、今回の特徴はチャットでも話題になりましたけど、敵である呪詛悪魔の人達が詳しく描かれていることですね。
 まず、グループ全体として、たった一人の敵であるカンディードさんに対しても油断せず素早く対応して、それに、周囲の索敵も怠りなく行っているところですとか、この方達の戦闘集団としてのレベルの高さを示しているように思いました。一方で、それはカンディードさんの持っているただならない雰囲気に動かされたというところもあるのでしょうけど。
 いずれにしても、ただの寄せ集めの集団ではないですよね。グループの中でのそれぞれの役割――全体のリーダー格の方や現場の指揮官、情報収集の係に実際の戦闘員の方達などと――もきちんと分けられていますから。
 中でも何人かの方はちゃんとお名前も出ていて、見た目の姿の描写もありますし、かなり細かく設定も考えられているものと見ました。
 まだ登場なさったばかりで、それほどの活躍はありませんけれど、それぞれに個性的で魅力的な方達だと思います。また、一人一人のことだけではなく、今回の短かいやり取りの中でも、相互の人間関係のようなものもうかがえて興味をそそられますし、この先、ますます楽しみです。

 あ、そう言えば、書き忘れていましたけど、今回は、カンディードさんの外見的な描写も、今までより少し詳しく出ていましたね。うれしかったです。やはり、端整なお顔立ちのようでしたし♪ まあ、この方らしい註が付いてはいましたが ・ ・ ・ ・ 。
 全体の様子もだいたいわたしの勝手に思い浮かべていたイメージに近いものでした。ただ、“浅黒い肌”というのだけは、少し意外でした。もっと、色白――と言うと、言葉の与える印象が違ってしまいますけど――蒼白、も若干違うでしょうが……でも、とにかく、あまり健康的ではないような、色の薄い感じを想像していましたもので。それにだいたい、そうでなくても、基本的に白人の方の肌の色だったのではないのでしょうか……?
 そもそも、カンディードさんのモデルの方ってどちらの方なのでしょう? 確か、今まではっきり出てはいませんでしたよね? お名前からして――もっとも、守護天使の場合は、それはあまり関係ないかもしれませんけど、でも、『プアゾン』の方達はアメリカやヨーロッパの方達ということですし、カンディードさんも欧米の方のように思っていたのですが……。
 そのことも、いずれ明らかになるのかもしれませんね。

 次回も楽しみにしております。執筆、どうか頑張ってくださいませ。

Re: 火蓋
エマ / 2009-03-14 00:41:00 No.1356
こんばんは。こちらこそ、レスが遅れてしまいすみません。

前作の裏との戦い、舞台はどこかの異次元世界? のようでしたが、古代遺跡みたいな、場所が場所なら、確かに伝説っぽくなくもない? 感じがしますね。もう少し裏の存在する場所のバックグラウンドが描かれればまた受ける印象も違うのでしょうが。

前回の求道者に対して、圧倒的な強者という表現は私も思いました。「抵抗しろ」という台詞自体が、すでに呪詛悪魔VS守護天使という次元を超越した、自分にかなう数少ない者を探すかのような物言いで、強者のイメージに繋がっていますね。
ちなみに、私はこの台詞はあまり挑発には感じませんでした。少しでも経験値アップに繋げたいからケンカを売っているだけで、敵をあざ笑うような感情は感じないです。

今回は、呪詛悪魔グループに役割や個性があるのが新しいですね。もちろん、これまでも元樹たちやE3、カイたちのように、例はありましたが、いずれも3人組のような少人数で、ちょっとした小隊以上の規模はなかなかなかったと思います。ローン・ライオンで一応あったけど、アレは個性出す前にアッサリ、カイルくんに倒されてしまったしw

(ちなみに、役割や個性を描いた呪詛悪魔グループというのは私も考えているんですが、なにぶんアズマとカムドの話が始まらん事にはどうにもならず^^;)

肌の色は確かに気になりますね。修行の末に浅黒くなってしまったのかもともとなのか・・・。あまりまだ明らかになっていないカンディードの過去のバックグラウンドが今後描かれる事に期待しています。

しかし、今になって気づきましたが・・・カムド発表して3、4年経つけど、まだ奴が戦うシーンを一度も描いていないんですね!?
うーん…何か考えねばならんなw

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