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魔狼群影 1−(2)
K−クリスタル / 2006-07-30 22:48:00 No.939
 二の巻 赤の女王、純白なる乙女を誘い、天上の宴より黒き深淵へ倶に赴く


 クリムは見つけた少女に、すぐには声をかけなかった。接触する前に、しばらく観察していることにしたのだ。その間に各機関の職員とあいさつを交わしたり、本来の任務もこなしつつ、遠くからさりげなくその様子を見守っていた。相手のことを平生の振る舞いから知るためである。
 ――決して、近づいていって話したりして、周りから知り合いと思われるのがいやだったからとか、そういうわけではない・・・。
 しばらく見ていたが、アズマはぽつねんとその場にたたずんだまま、ずっと動かないでいた。 
 相変わらず周りからはやや遠巻きにされて、ちらちら視線を投げられたりしているのだが、本人にはいっこう気にしたようすはない。いや、気づいてもいないのかもしれない。自分の場違いさかげんをもふくめ。 
 ところが、ややあって、アズマは不意に移動を始めた。かなりの広さがあるホールを横切っていく。その先々で、また視線が集まるが、あいかわらずどこ吹く風といったふぜいで、いずこかへまっすぐ進む。
 気づかれないよう離れてついていくと、アズマが向かったのは、たくさんの料理が置かれたテーブルが並べられたコーナーであった。どうやら、空腹を覚えたものらしかった。
 テーブルの上に用意されたさらとはしを手にすると、鼻をくすぐるいいにおいのいろいろな料理をいそいそと取りはじめた。
(ふうん、おいしい食事を楽しむ気持ちはあるのね・・・)
 クリムが何となく感心しながら見ていると、
「ぁ・・・っ!」
 小さな声を上げ、アズマはせっかくの料理をのせたさらを床に取り落とした。
 各料理のところにある取り分け用の大きなスプーンではなく、自分のはしを器用に使ってさらに移していたのだが、料理をのせた金属製のプレートが下にヒーターが入って熱く熱されているのに気づかず、手でじかに触ってしまったのであった。
 すぐさま、給仕が来て、片付けを始めるのをアズマは見るともなく見ているようだった。目にうっすら涙を浮かべて。さらには、プレートにふれた細い薬指を小さな口に含みながら・・・。
 そこでもまた、来たときから注目を浴びていたのだが、明らかにこの時、アズマを見る周りの空気は変わった。
(なんか・・・一部の男どもに、えらく受けてるみたいだけど――)
 「おぉ♪」 「ドジっ娘、カワイー☆」 「萌え〜〜!」
とかいう、何者かの心中の声までをも聞いた気がする・・・クリムは、やれやれと首をふった。
(一応、公式の席なんだけど、このままだと、あの子をナンパしようなんて浅はかな男もあらわれそうね・・・)
 しかたない、面倒なことがおきる前に、とクリムは少女に近づいていった。
「イタチのアズマ――」
 呼びかけると、少女はこちらに目を向けてきた。美しく整っているが、おさない感じの顔だち――モデルの人種と転生先から欧米人的感覚の持ち主であるクリムには、東洋系の顔はみな実年齢よりか年少に見えることをさし引いても――だが、その表情は純粋無垢とは言いえても、ただ子どもの持つ幼稚さといった印象はない。それはその大きな瞳がガラスのように、澄んではいるが何ものも映し出さない目だからであった。たまった涙がまだ目の端に残っていたが、それが不自然なほど表情じたいは透明で、何の色もなかった。
「覚えてる? わたしのこと」
 アズマはうなずいて、
「はい、クリムゾンさま・・・ごぶさたしておりました・・・」
 そう言うと、アズマの視線はクリムの胸の部分でピタっと止まった。
 クリムは落ちつかない気分になった。
 圧倒的な存在感を有するその二つの名峰を人から見られることには、とっくに慣れっこである。男達からはもちろん、同性からも。とりわけ、麓から頂までの稜線がそのまま出、露出の多いこうしたドレス姿の時などには。
 だが、こういう目で注視されるのは、いささか勝手が違った。同じ女性からの視線を受けるときよく感じる、憧憬あるいは羨望や嫉妬の入り混じった目ではない。そういうはっきりした感情はなく、あるのは純粋な好奇心、とでも言おうか――何だか不思議なものでも見るように、じぃっと見つめてくる。
 そうして、その状態で結構な間があって、アズマは、
「・・・セリーナ教官から、おはなしは・・・うかがっております。このたびは、わざわざ・・・どうぞ・・・よろしく、お願い申し上げます」
 平気でそのままそう続けて、ふかぶかと頭を下げてきたのである。
(・・・)
 テンポが――
 クリムは、どっと疲れた。――それに、今のだと、何か胸にあいさつされたような気がする・・・。
「えーと・・・」
 気を取り直して、
「わたしのことはクリムでいいわ。それで、わたしの方の用はもうすんだから、よければ、これからすぐ始めるけど・・・」
「はい――あ・・・でも、あの・・・」
 アズマは一度うなずきはしたが、気がついたように言いよどみ、
「こちらの、お料理を・・・すこし、いただいてからでは・・・いけないでしょうか・・・?」
「ああ――」
 考えてみれば、彼女は結局まだなにも食べれてはいない。
「おなかすいてるようね・・・?」
「はい、それに・・・私の・・・知らない、お料理がたくさんありますので・・・ぜひ、お味見を・・・できたら、今度兄にも作ってやりたいと・・・」
(ああ、それで・・・)
 そう言えば、さきほどアズマはたくさんの料理をほんの少しずつ、できるだけ多くの種類をさらに乗せていた。
 そして、この娘が男女が別々に暮らすのが原則の天界にあって、兄と一緒の家で住むことを特別に許可されているという事情も思い出した。
(お兄さんのために、か・・・)
 少し意外な気もする。見かけの無表情どおり、記憶と感情を喪ったというこの少女にそんな思いがあること。そして、クリムは詳しくは知らないが、それでも聞こえてくる、その兄なる人物の評判を聞くにつけても、そんな穏やかな家庭生活を営んでいるようにも思えなかったからである。
 ――だがまあ、兄妹の仲はまた別なのかもしれない。
「そうね・・・。いいわよ。せっかく、こんなところまで来たんですものね。いろいろおいしそうなものもあるし――わたしもいただくから、少しの間、食事にしましょう。ただし、あまり食べすぎないように」
「はい・・・ありがとうございます・・・」
 頭を下げると、アズマは再び料理のテーブルへと向かった。
(なかなか、いい子じゃない)
 その後ろ姿をクリムは微笑ましげに見送った。
 が、むろん、それとアズマの戦闘員としての評価は別である。そちらの方は、今のところまだ未知数だった。

魔狼群影 1−(2)
K−クリスタル / 2006-07-30 23:16:00 No.940

「さて・・・」
 クリムはかたわらの少女に話しかけた。
 パーティ会場を辞したふたりはいま、ある建物の一般の者は知らないエレベーターの中にいた。向かうのは、隠された地下の最下層、フェンリル隊員専用の秘密訓練場『アムスヴェルトニール』――通称、?アビス?である。
「あなた、得物――使っている武器はなに?」
 そういうクリム自身は特殊な合成皮革製の紅い色の鞭を何重もの輪にまとめて、むき出しの形のいい片方の肩にかけている。フェンリル内部で知らぬ者とてない、彼女の代名詞とも言うべき武器であった。
「・・・あ、はい・・・」
 アズマは着物の袂のなかにいちど手を引っ込めた。そして再び袖から出したとき、その握られた両の拳の指の間からは、細い銀色の線が3本ずつ伸びていた。
「――お針を、少々・・・」
(?お針?って・・・裁縫のことなんじゃ・・・?)
 クリムは思わず内心つっこんでいたが、口には出さず、あいまいにうなずいた。
「なるほどね・・・だれに習ったのかしら?」
「はい・・・霊能局で、護身用にと・・・教わりました」
「え・・・?」
「この頃は・・・投げ方も・・・習っています」
「ふうん・・・」
(巫女って、そんなことも習うわけ・・・?)
 クリムはいぶかしみ、思案する。
(それに武器としても、少し変わってるわね――まあ、目立たないし、携帯はしやすい武器とは言えるけど・・・)
 エレベーターのドアが開くと、地下にありながら、天井の高い体育館のような広大な空間が広がる。アズマは目をしばたたいた。人工的な照明が無機質に明るい。
 ここから見える範囲では、フロアのほとんどを大小数面の闘技場と呼ばれるスペースが占めている。体操の床運動や格闘技の競技場に似た広いなにもない床面で、おもに隊員達の個人同士や複数による模擬戦等の訓練に用いられる。いまも何人かの隊員がそこで激しくやり合っているのが見える。また、それ以外にフロアの一画には、各種トレーニング機器が置かれたスペースもあった。
 アズマは目に入るそういったすべてをものめずらしげに見まわした。いままでセリーナからの訓練をフェンリル本部の地下2階にある訓練場で受けていた彼女は、ここに来るのははじめてのことだったのだ。
 しかし、立ち止まってきょろきょろしている彼女に構わず、クリムの方は早足でさっさといずこかへ進んでいき、置いていかれそうになったアズマは、あわててその後を追った。
 が、先に立って、振り返りもせずどんどん歩いていきながら、クリムはそうしたアズマの様子を気配でつかんでいた。
(――好奇心はある・・・いえ、むしろ強いようね・・・?)
 いくつかの闘技場を横目に壁づたいにしばらく進み、別の部屋へと通じるらしい、一つのドアの前に立った。
「ここよ」
 アズマにそう告げると、クリムはドアの横にあるカードリーダーに、ここアビスに降りるエレベーターへといたる入口を通るときにも使ったIDカードをかざした。音もなく、厚く重い金属製のドアが開く。
 中にはいると、いままでいたフロアにあった大きい方の闘技場と同じくらいの広さの部屋である。ただ、それじたいが発光するパネルが並べられたような天井は外よりいくぶん低く、壁面も床も鈍い光沢のある、金属めいたくすんだ銀色の材質となっていた。
「ここは、ファントム・ルームっていってね、ただの模擬戦や訓練じゃなくて、実際の戦闘での、場所なんかのいろんなシチュエーションを再現して、その中での戦闘訓練をおこなうためのところよ」
 ふたたび辺りをしげしげと眺め回しているアズマにクリムは説明をくわえる。
「見てなさい。たとえば――」
 言うと、クリムは入ったドアのわきの壁面に設置された操作パネルをすばやく動かした。
 部屋の照明がいったんかげると、次の瞬間にはなにもなかった部屋の空間がいくつもの建物が建ちならび、その前の道路を自動車の走る、地上の町の一角の風景となった。
「・・・!」
 息を呑み、アズマはその場に立ちつくした。建物も自動車も立体映像であったが、走る車の迫力も建物や道路の質感も、こうして近くで見ても、とうてい本物としか思えない。それには理由があり、見えているものはたしかに映像ではあるのだが、単なる幻ではなく、擬似的な質量――訓練者に危険だったりなど、必要な場合は自動的に消失する――を持たせることもできているのだった。
 アズマはたしかに驚いたようだが、その見開かれた目はそれ以上に、興味津々なようすだった。あまりむじゃきにおもしろそうにしているので、クリムはもう少しサービスしてやることにした。 
「ほかにも・・・」
 光景が一変する。リゾート地の夏の海岸。地下ということを完全に忘れさせる、明るい強く照りつける陽光。白く広がる砂浜に、打ち寄せる波の音――それらがあまりに見事に作り上げられているために、再現されていない潮の香りさえ漂ってくるようだ。
「それから・・・」
 一転、寒風吹き荒ぶ雪山。すでに降り積もった雪が強風に舞い上げられ、空からいま降ってきた雪と一体となって、ごうごうと吹きつけてくる。見ているだけで凍えてしまいそうな――実際に、気温は下がったりはしていないのだが・・・。
 アズマは胸の前で両手を握り合わせていた。
「――または、こんなことも・・・」
 ひどく不気味な異様な風景。光はほとんど射さない。暗さのためよく見えないが、だが、そこが決して天界や地上のどこでもないということだけは、なぜかはっきりわかる。闇の中にいくつもの光る目が浮かび、その後ろには蠢く何かの体があった・・・。
 その奇怪な光景を前にしても、アズマはおそれげもなく、ただ目を輝かせている。
(・・・やっぱり、ちょっと感覚がちがうわ)
 クリムは思う。いまの最後のはまた、アズマのメンタリティを試したのでもあった。それは呪詛悪魔たちの本拠である、?魔界?の姿のひとつ――守護天使なら誰しも恐怖、いや、何よりまず嫌悪感をおぼえるのが普通のはずの風景だったのだ。
 しかし、この少女にはそんなようすは微塵もなく、それどころかさらに期待に充ちた目をこちらに向けてきたりしている。
 そうやって、もっともっとと言いたそうな――さすがに本当に言いはしないが――顔の少女に、クリムは告げた。
「さあ、このくらいにしときましょ。遊びにきたわけじゃないんだから」
「はい・・・」
 表情は変わらないものの、あきらかに残念そうな空気があったが、アズマはすなおにうなずいた。
 クリムはいったん立体映像用のシステムを切った。部屋の中は再び元の殺風景な、ただ金属質の床や壁があるばかりのだだっ広い空間となる。

魔狼群影 1−(2)
K−クリスタル / 2006-07-30 23:24:00 No.941
「それじゃ、まず・・・」
 クリムは肩にかけていた鞭を床に置き、アズマに向き直った。
「いまのあなたの力を見せてもらうわ。――何でもいいから、わたしに攻撃をかけてみて」
「はい」
 アズマはうなずいて、先ほどと同じように手をいったん袂にしまい、拳に固めた指の間に針をはさんで出すと――そのままいきなり、とばしてきた!
(・・・!!)
 至近からうたれた、閃光のような6本の銀線―― 
 クリムはとっさに横へとびのく! とほぼ同時に、腕を振るってはね返すように針をはじいた。あやうい。そうしていなければ、また、そうしても間に合わなければ、6本のうち2本はまともに突き刺さっていた。
 自分から攻撃するよう言ったクリムに、心構えがなかったわけではない。だが、アズマの動きは百戦錬磨の戦士である彼女をしてさえ予想外のものであった。いや、クリムほどの経験の持ち主だからこそ、どうにか防げたのだ。ほかの者ならば、いまの初撃には対応できなかっただろう。  
(迅い・・・?! ――いえ、ちがう・・・)
 一瞬かんぜんに虚を衝かれたクリムだったが、次には、もうすでに冷静に分析する。
(動作もとばした針のスピードも、速さそのものは驚くほどじゃない。ただ、事前に気配がまるでなかった――殺気はおろか、攻撃へ移る闘志で表情がわずかに動くことさえ・・・。だから、わたしにもなにも読めなかった。それは、人を傷つけるかもしれない攻撃というものに、ためらいがないってことでもある。――でも、意志の力で、非情に徹しているわけじゃない。たぶん初めから、なにも感じていない。スイッチを入れた機械が決まった動きをするみたいに、教えられた動作をただあたりまえのようにしているだけ・・・)
 須臾のうちに、クリムはそこまで読みきり、内心うなずく。
(なるほど・・・こういうところは、適性があるということになるのかもしれないわね。相手に悟られにくいうえに、躊躇なく攻撃できれるんだから――ただ、現時点では・・・)
 アズマが再び針をとばしてきた。が、クリムは今度は余裕を持ってかわした。
 と――ふわ、とまるで浮き上がるように、アズマの体が宙へととぶ。
(ん、身が軽い。意表に出て、また、角度をつけた立体的な攻撃――工夫はあるのね。それとも、セリーナの仕込みかしら?)
 そのまま空中から下のクリムを目がけ、みたびアズマは針を放った。
(どちらにしても、これも、それじたいはいい。でも・・・)
「あまい・・・!」
 シッ! キ――キンッッ!・・・
 金属の床の上に6本の細い針がはね、刹那かん高い音がする。

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 クリムはかるく跳びすさることですべてかわしていた。アズマと違い、あえて大きくは跳ばない。その必要もないし、そんなことをすれば、何か対策がないかぎり着地に移るとき、大きな隙ができる。
 げんにいまはその気もないのでしないが、床に降りる、というより、落ちてくる間の目の前の無防備なアズマを攻撃しようと思えば、いくらでもできた。
(まあ、この子の場合なら、降りるとき次のが用意できていれば、問題ないわけだけど――いまはできないみたいね。でも、それより・・・)
 床に降り立ったアズマは今度は横に走り、クリムのわきに回り込みながら、針を投げつけてきた。今度は右手と左手で時間差をつけて、3本ずつの針がことなる方向からクリムを襲う・・・! 
 しかし、クリムはそれもすべてなんなくかわした。ひやりとしたのは最初の一撃のみ、すでに完全にアズマの攻撃は見切っている。
(攻撃がバカ正直すぎる・・・。変わらない表情からこそ読まれないけど、狙う方向にまっすぐ向けてる視線と、意識の集中のしかたで狙いも攻撃のタイミングも丸わかりだわ。戦いは、もっとケレンがないと、ね・・・)
 クリムは自分も移動をはじめた。アズマをまっすぐ追うのではなく、彼女の動きに対して平行に、進む方向を同じくして走る。
 向かい合って走りながら、またアズマが針を投げてくるが、クリムはステップだけで、躱しきった。
(やっぱり・・・いくら事前の気配がなくても、これじゃ、いったんまともに向き合ったら、プロ相手にはあとの攻撃は通用しない。――まあ、なら、相手に姿を見られなければ・・・)
 クリムがそこまで考えたとき、異変が起こった。突如として走っていたアズマのスピードがガクン、と落ち、よろよろ2、3歩歩いたと思うと、ひざからくずれるようにその場にうずくまってしまったのである。
(え、なに・・・?)
 クリムは急ぎ近づいていった。これが演技で、誘いの隙ならたいしたものだ。が、この少女には、まだそんなまねはとてもできそうにないのはもうわかっている。
「アズマ・・・?」
「・・・」
 そばに片膝をついて肩に手をかけると、アズマは顔を上げた。だが、すぐに返事はできないようだった。呼吸がひどく荒い・・・。
「あなた、もしかして・・・」
 表情にはさほどの変化がないため、すぐは気がつかなかったが、顔色も悪くなっている・・・。
「・・・もう、つかれちゃったの?」
「・・・ハァ、ハァ・・・も、申し訳・・・」
 苦しい息の下からやっと言うと、けんめいに起きあがろうとする――のだが、体に力が入らず、なかなかできないようだった。
(ちょっと待って、あのくらいで・・・うそでしょ、もうガス欠? 体力ないとは聞いてたけど、まさか、こんな・・・)
 クリムはなかば呆然とした。
(まいった・・・。危険の感覚を教える方法を考えるどころじゃないわ――こっちの方がよっぽど深刻じゃないの・・・)
 あきれはて、ものも言えないでいるクリムの視線の先で、アズマはいまだ呼吸を整えられないでいた・・・。

その2ーーッッ!!
K−クリスタル / 2006-07-30 23:28:00 No.942
ども、コノさき、どーなるかわからないシリーズw「魔狼群影」
第1弾 アズマvsクリム その2でーーす♪


けどナンか、気がつけば、その1から、はやひと月たってるやないかい!
シカモ、ソレでおわってないし・・・ヨテイおーはばに越えて、
その3までのケッコーなSSになってしまた・・・

――おかしー・・・
コンナに、テマもヒマもかけるつもりはサラサラなかったんだが・・・

まー、イロイロかんがえるコトができたから、
結果オーライで、ソレはソレでいーのだが・・・

シカシ、とーしょの目的であったハズの、
二葉さんとこーさかさんのふたつのイラのうち、
今回はマダこーさかさんの絵のシーンしか、つかえてないが・・

デモ、ハナシは今回、
こーさかさんの絵に合ってるよーにかんがえたんすよー♪

タトエバ、けっきょくクリム姐さんのムチはかいてくんなかったから、
ココでは姐さん、まだムチは置いたままでアズマたんの力はかってるワケよw
ムチもって、アズマたんをビシバシやるのは、次回です 

ダカラ、二葉さんのイラのほーは、
ツギのその場面のさし絵とゆーコトでーw

乞う、ご期待☆

いやアルイは、このハナシのベツの場面の絵をマタ、
おふたりイズレか、かいてくれてもいーんですがーww

んじゃー、続きをオタノシミにー ( ^・^ )/

Re: 魔狼群影 1−(2)
エマ / 2006-08-31 00:52:00 No.966
 感想、遅れましたー。
 いや、ウチのアズマのSSを作者よりも先に書いてくださって、ありがとうございます。感謝です。

 アズマがフェンリルの隊員として使えるまでにどのように(能力として)成長していくか、かなり難しい道のりで、上達のきっかけとか、過程での失敗とか、私の方でも色々考えて吐いたんですが、クリスさんが途中で面白い案を考えてくれたので、思い切ってSSも任せられるかなーと。そしたら、なんか期待を裏切らないものができそうじゃありませんかw

 アズマを遠巻きに観察する所から始まりましたけど、そうです。遠くから観察していると色んな意味で見ていて飽きないのがアズマのキャラクターです。知り合いと思われないで済むしねw
 美味しい料理に目が言ったりしていますが、さすがクリスさん。まだ設定話していなかったハズですが、アズマは結構美味しいとか甘いものが好きだったりします。といっても自分から買い求めたり手に入れようとはしませんが。でも機会を与えられると素直にぱくぱく食べてしまう感じです。
 あと、やけどのドジですか。しょっぱなからドジッ子になってしまいましたが、そういう設定は明示的にはしていないつもりなんですが、、もうみんなにはそういう印象として根付いているんですね(笑)
 天界の男子守護天使にも、こういう女の子に萌え萌えするヤローどもがいるというのも、なんか感慨深いですが。

 アズマの無垢さや無感情さを目や色で表すのは、良い表現方法ですね。多分、凝視すると人によっては「この子大丈夫なの?」と不安を覚えたりする人もいるかもしれません。別に焦点があってない目とかそういうわけではないんですがw 普通相手と目があると目をそらしたり(特に日本人は)しそうですが、アズマの場合、ずっと何分でも相手の目を見つめ続けたりとか、でも目ではなくてどこか別の所を見ているような感じがしたりとか、まぁ、難しいんですがそんな感じです。
 でも、好奇心旺盛になっている時の目は、少し生き生きとしていると思いますね。特に、訓練場の「ファントムルーム」のホログラム映像みたいな、今まで見た事も無いような物に対しては……。

 クリムさんへの挨拶は一番面白かった所です。大きな胸に魅了されたのか圧倒されたのかやはり不思議なモノに見えたのか、しばらく凝視して、はっと我に返りそのまま挨拶を続けるシーン。アズマの、常に自分のペースでしか行動・会話できないという特徴を、こういう面白いやり方で表現してしまうクリスさんには毎回舌を巻きまくりんぐ(笑)
これで、「あまり食べ過ぎないように」と注意したにもかかわらず食べ過ぎたアズマっちが訓練で「…………うごけません」とか言わすともっと良かったのだけど(えー

 アズマの武器の針についてですが、霊能局で護身用に習った、という設定は私考えてなかったんですが、なかなか良い設定ですね。私の中でのシナリオがすすむと変わるかもしれませんが、とりあえずそういう設定に仮にしておきましょうか。
ちなみに、普通のお裁縫の針よりも長かったり大型のものが多いんですが、それでも携帯性は他の武器と比べて抜群でしょうね。普通投げても全然飛ばないものですが、訓練されたアズマが投げると数十メートルは飛ぶという設定です。

 最初の攻撃でクリムさんが肝を冷やすなんて、驚きですが、アズマというキャラクターの事情をうまく表現した感じですね。一流の一程、相手の気を読んで行動するという事はよく話に聞きますが、無感情、命令に従順に動くアズマでは、最初は面食らうでしょうね。
  で、アズマの体が宙を飛んで、針投げて……な、なるほど……ここで亮たんの絵が来るのカー!!w
 いつの間にかエマステにも絵師さんが増えましたし、これからはイラストとSSのコラボレーションって増えるのかもしれませんね。

 さて、一度慣れてしまえばアズマの攻撃は読みやすいようですが、それ以前に体力の問題が……。最初の頃は、徹底した体力訓練でしっかりとした持久力が付いてくるという設定だったのですが、アズマのキャラに合わないということで、変更したんですね。別の方法で体力の問題は解決することになっているんですが、それ以前の今回の話では、まさにこんな感じ……いや、これでもセリーナさんの元で体力訓練をある程度してこの程度、という事です。

 素質があるのかないのか、よくわからない子ですが。こんな子をクリムさんはこれからどう鍛えてくれるのでしょう。なんかムチでビシバシやるらしい次回に色んな意味で期待してます(笑)

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