7月の句会で三德さんが句の題材とされた植物「継子の尻拭い」。可愛い花なのだから、もうちょっと考えて命名してくれればよかったのに。。。
牧野富太郎先生ったら！！

小さな花が固まっていますが、1つがだいたい5ミリくらい。花の先のピンク色がもっと濃いものや白い部分の方が少ないものなどもあります。



花の後ろの茎のトゲ、見えるでしょうか。触ると結構痛いのです。



10年ほど前に、近所に咲いていたのを撮ったものです。今はもうなくなってしまいました。どこかで見つけたら、トゲをもっとアップして撮って、差し替えますね。（見つかるといいなぁ）

「継子の尻ぬぐい」はこれだけで9音なので、俳句に使うのが難しいので、俳句でこれを使っているのは少ないですね。三徳さんの「法廷に咲くや継子の尻ぬぐい」は「継子の」を中七に入れて上手くおさめてますね。当初、「法廷に咲く」というのが、理解できなかったのですが、惠さんの写真にあるように可愛いらしい花と刺のある茎の対比が法廷という特殊な世界を表し、意味深な取り合わせで、その意味でこの季語を上手く生かしたなと理解しました。
ネットでこの季語を使ったのをさがしたら、「わがままを通すままこの尻ぬぐひ」（久保山敦子）というのがありました（この方は以前、朝日俳壇の新人賞を受賞された方）。「わがまま」と「ままこ」の韻を踏んだ句ですが、どう理解しますかね。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　田　友作

古い浜風句会の会報を繰って、三德さんと可見さんのお二人の「継子の尻拭い」の句を見つけました。2005年10月の浜風句会。

・太郎冠者そろり継子の尻拭い　　國分三德さん
・風小僧そろり継子の尻拭い　　　岩尾可見さん

そうなんです。このときは、季語が同じというだけでなく、「そろり継子の尻拭い」の12文字が同じだったんです。
こんなことあるんだー、とみんなで驚いた記憶がよみがえりました。
懐かしい～

「そろり継子の・・」とお二人が表現されているということは、「そろり」が「継子の尻ぬぐい」と合うということなのでしょうが、私にはイメージできないな。
どなたか解説して欲しいな。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　友作

「継子の尻拭い」何とも不思議な名前ですね。経験のない雑草です。葉、茎にカギ爪があり
、うっかり触れるとチクリと痛い。尻を拭けば飛び上がるほど痛い。それにしても「継子」の尻と限定するとは。
「ヘクソカズラ」のように即物的な名称であれば、すっきりと理解できますが、「継子の尻拭い」とは、何を言わんとしているのでしょうか。子供虐待の道具？。命名者がそこまでは考えていないと思います。一寸したいじめ、いたずら的な気分のように感じるんですが。
そうであるなら、示された俳句の意味が分かるような気がします。　　青三　　

三徳さんの「法廷に咲くや継子の尻拭い」、意味がさっぱり分かりませんでした。「継子の尻拭い」という季語の意図を、一寸したいじめ、いたずら的なものと定義すると、
三徳さんの「法廷に」は、お互いをチクチクと鬩ぎ合う法廷の様子が感じられます。「太郎冠者そろり」まさに太郎冠者が主人に反論を開始する狂言に場面が感じられます。「風小僧」のいたずらが始まります。「わがままを」は相手のこころをチクリチクリといじめます。
「継子の尻拭い」を季語にした俳句をさがしました。
「イジメ！ダメダメ継子の尻拭い」　まさにいじめの象徴のようだ。
「反対の崖にままこのしりぬぐひ」岩淵喜代子　ああよかった。
「夢の咲くや継子の尻拭ひ」島谷征良　いじめの花が夢のようだ。
「縋りつくものにままこの尻拭ひ」馬見塚悟空　いじめはひつこい。実際、棘が絡みます。
「警察大学跡地継子の尻拭ひ」矢島三栄代　警察、いじめそのもの。跡地に残っていたか。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　青三