(以前にも話題に出したかもしれませんが）
　90年代BESTアルバムを出したがらないアーティストがいましたが、何故なのかがあまりよく解りません。

　版権を持っているのはレコード会社であるし、版権を自分で買い取らない限り、権利はレコード会社にあるのはわかりきっていること。
　いくらアーティスト側がイヤと言っても、権利はレコード会社にあるし、そういう契約。(レコード会社移籍しても、版権まで移籍出来なければ勝手に出されてしまうのは目に見えている）

　そして、売れなくなった頃合いに何だかんだ言って結局「BEST」を出すが、案の定売れない･･･
　何故、急にBESTを出す気になったのか？

　むしろ、勝手にBEST盤出されるよりは、アーティスト側も立ち会ってBEST盤を出してしまった方がまだ自分が思っていないものよりも最小限に抑える事ができそうなモノだが･･･(逆に現役時代に乱発しておけば、その後レコード会社から出したとしても殆ど手に取らず、あまり話題にならなくて済む）

けっこうレコード時代の方がベストアルバムは気軽にリリースされてた印象です。といっても非公式臭のする企画モノも多いですが。
90年代に入るとアーティスト全盛期になるので、ベストアルバム否定などのある程度の姿勢を示すことがひとつの「アーティストらしさ」の表明でもあったのかなぁ…という気もします。
(ドリカムもベスト否定派でしたが、まずオリアルを聴いて欲しいというのは分かるけどベストアルバム＝ファン選曲によるワンダーランドといのは少しムリがあったような)
ベストだけ変にバカ売れしてその後がオワコン化するより、適度にベスト企画をやってコンテンツとして維持をしていく方が後々のためにもよかったじゃないかって今なら思います。

　中島みゆきさんは結構カセットとかBESTは出してますね･･･(今は廃盤ですが･･･）
　（たしか山下達郎さんは勝手に出されて裁判とかしたくらい･･･）

　アーティストが音にこだわって「シングルVerは嫌」とかはあるのかもしれないが、購買者から観れば「ならシングルは失敗作なのか？」とも思ってしまう。
　（正直、当時としてはアルバムVerよりシングルVerが欲しい。変にイジらないでほしい）

　作詞･作曲･編曲などの権利がアーティストにそのまま行くカタチなら（給与制で無ければ）一番良い時期にBESTを出して売れた方が一番儲かって良いだろうし、アーティストこだわりのBESTも出せるという点も良さそうなモノだが･･･

　当時はまさか00年代にCDがここまで衰えるなんて思ってもみなかっただろうな･･･と思う。それこそ、00年代以降はBESTしか手立てが無く、オリジナルよりは売れるからとBEST系ばかりというのも微妙･･･一番良い時期にBESTを出していたらミリオンなんて軽く超えて居たアーティストも沢山居たと思う。
（今までのように売れっ子のアルバムは永遠にミリオンクラスをキープするのでは？と言う空気感はあった）
　レコード会社の方がBESTを出すタイミングが解っている場合が多い。（たまにハズレてしまうことはあるが･･･）
　中山美穂さんとかはドラマ主題歌の後にBEST系を出して売上を稼いでいたおかげでオリジナルアルバムはオリジナル色が強かった(ヒットシングルが出てもオリジナルには入れないという「こだわり」が出来た）
TWO-MIXは皮肉にも非公式BESTの方が売れるという･･･