よいち / 2013-01-04 22:10:00 No.2512
こんにちは、教えて下さい

オカヤドカリの砂は珊瑚砂がイイみたいですが
土は駄目なのでしょうか?

たとえばカブトムシ用の土、100均で売ってたかな

安いからではなく穴を掘っていくのに良いと思うのですが

珊瑚砂だと湿らせていても崩れて行っていると思うのですが

今は珊瑚砂で飼っていますが土に挑戦しようかなと思いまして。

知恵を貸してください

Shore / 2013-01-04 23:17:00 No.2514
大きなお世話ですが、横からクチバシです。
土は私も試したことがありますが、あまりお薦めできませんでしたよ。
詳しくは、これから波風さんが登場してお教え下さると思いますが、土を使うとケース内にカビが生えやすかったり、季節によっては乾き過ぎた箇所に元通りの湿気を含ませにくかったりします。
赤玉土のように限りなく火山起源の無機質な土ならまだ若干は衛生状態もマシですが、黒土やましてはカブトムシマットなどは、大半が植物起源の有機物ですから、変質のしやすさも格段に上がります。
私はクワガタ飼育もしておりまして、生木から朽ち木、菌類やバクテリアに分解させていく各過程を追って管理をしていくこともありますが、樹木が土にまで分解させていく過程では様々な微生物が活躍します。
デリケートなエラを持つオカヤドカリの飼育環境で、そのような微生物が大量に存在する状態は決して良いとは言えません。自然環境下ならさらに多くの生命体が互いに牽制しあって採られるバランスも、狭い飼育環境下では特定の微生物の爆発的な大増殖を招いてしまいがちですから。
無菌状態が良いというわけではなく、サンゴ砂にせよ珪砂にせよ、使用している飼育ケースの底床材には一定期間経過後に様々な微生物が繁殖します。ただ、そのものを分解するために繁殖するわけではないため、有機物に溢れた土の場合とは比べ物になりません。

やはり限られたスペースと条件の飼育ケースでは、環境のコントロールのしやすい無機質の底床材を使用する方がお薦めですね。
現在は私も、小型個体のケースにはS粒サイズのサンゴ砂を、大きめ個体のケースには珪砂を使用して、波風さんの飼育情報を参考にゼオライトを混ぜて飼育していますが、これが一番ですね。あえて択一なら珪砂が一番かと思っています。

よいち / 2013-01-05 14:14:00 No.2515
Shoreさんありがとうございます。勉強になりました
カブトムシ用の土はとんでもなかったですね、土はケース内にカビが生えるとか、バクテリアを分解しにくくなるとか
熱帯魚みたいで勉強になりました。

それと珪砂とはネットで調べてみたのですが、大きめのオカさんにはどうして好都合なのでしょうか?

オカさんを大切に育てたいので知恵を貸してください

よいち / 2013-01-05 14:40:00 No.2516
書き忘れました。

珪砂だと、かなり湿らせるのですか?すぐに乾いて崩れやすくなるような

珪砂はどの、どこの珪砂でもいいのでしょうか?

お願いします。

Shore / 2013-01-06 00:58:00 No.2517
そうですね。クワガタ幼虫飼育は熱帯魚の濾過に通じるところがあるように思います。でもオカヤドカリ飼育では、マット分解やアンモニア分解のようにバクテリアを積極的に利用することはありませんね。

それはさておき、珪砂が好都合なのは何と言っても一番手軽に入手できてコストパフォーマンスが良いからです。
大きめの個体の飼育だと、結構な量の砂が必要になりますが、園芸用の川砂などを使うと20L入りの大袋が2千円もしないで買えます。長期間(ときどきの大掃除&ローテーションをしながら)使う場合でも、サンゴ砂のように中の多孔気質が砕けて目詰まりするということがありませんから、それこそ半永久的に使えます。
コスト面だけでなく、サンゴ砂と比べても保湿と通気のバランスを考えても「表面が乾き気味のように見えて中がしっとり」という理想的な状態を保ちやすいです。
ただ、あまり下流域の粒が角を失った(粒が丸い)砂だと、サラサラし過ぎていて少しの乾燥で崩れやすくなるので要注意ですね。
もし自分で砂を採ってくるのなら(厳密に言えば河川敷から無許可で土砂を採取してくるのは違法ですが…)、そうですね、川で言えばアユ釣り場になる清流エリアよりも上流の砂だと細かくても程よく角の残った砂が多いです。川は流れの向きによって集まる砂の大きさや重さが異なりますから、あくまで目安ですけどね。
市販品なら園芸用の川砂、もしくは矢作砂の細かめの物が一番だと思います。
アクア用に販売されている「田砂」のように角の取れた砂だと、非常に水持ちが悪く、脱皮窟がサラサラ崩れてしまいがちなのでお気をつけ下さい(アクア用の砂ってなぜか異様に高いので選ぶこともないかも知れませんけど)。

川砂と書きましたが、濁りがなくなるくらいよく洗えば塩も抜けてしまうので海の砂でも一緒ですかね。基本的にどこのものでも構わないと思いますが、景勝地なんかで大っぴらに砂を集めていると後ろに手が回るかも知れませんのでご注意下さいね。

砂粒のサイズは、う〜ん、例えが難しいですが、コーヒーに使うグラニュー糖より粗いのは乾くと崩れやすいのでNGです。あまりパウダー状だと(ヤドカリは喜びますが)手入れも面倒なので、グラニュー糖より細かくて洗って水と一緒に流れ出すほど細かくないもの…と考えておくと良いのではないでしょうか。

湿り具合なんかについては、『みーばい亭』の本文に波風さんが書かれている記事を参考にされた方が良いと思いますよ。

波風 / 2013-01-06 14:09:00 No.2519
よいちさん、はじめまして。

質問については、Shoreさんから模範解答の様な素晴らしいレスが付いていますので、趣向を変えて精神論などを(笑)
生き物の飼育と云うのは、飼育対象たる生き物の生態をしっかりと学び、できれば生息地に赴いてその環境を確かめ、その見識と知識を元にした上で、想像力を働かせて飼育環境を構築していくことではないかと思います。

そういう観点で考えていくと、生息地である沖縄の林は照葉樹が優勢で、本州でカブトムシが生息する落葉樹主体の雑木林とは、林床の様子がかなり異なります。
その点がまずマイナスポイントですね。
現実的には、海水入れを設置するオカヤドカリ・ケージの床材として土を使用すると、気中の水分を過剰に吸収して汚泥化し、硫化水素の発生、あるいは酸欠のリスクが増大します。
どうしても土を使うのなら、まずケージの底面に穴をあけるなどして、排水、通気を確保する工夫が必要です。
これだけの環境変化を伴う床材の変更を、わざわざこの極寒期に行う必要はないでしょう。
やるのなら、生体の管理がしやすい夏場に行うべきです。
適期までは半年ほどありますので、その間よく勉強してよく考えてください。

珪砂についてですが、私は「珪砂」≒「海砂、もしくは川砂」と考えて記事を書いています。
天然の珪砂なら、清潔で粒が細かければ別にどこで採取してもいいと思います。
ただ、花崗岩を砕いて作った人工の珪砂には注意が必要です。
珪砂の主成分である石英は、ガラスに非常に近い組成の鉱物です。
当然砕けばガラスのように鋭利に角が立ちますので、これを床材に使うと、潜りこんだ際にオカヤドカリの外殻に細かい傷をつけて細菌感染などを引き起こす危険が高くなります。
絨毯の代わりにガラスの破片を敷き詰めた部屋で暮らすようなものですね。

珪砂は多孔質のサンゴ砂に比べると比重が高く自重がありますので、軽く湿らせただけでもしっかりと締まります。
特にケージの気密性を高める冬期は、多少表面が乾いているように見えても、底は意外に濡れていることが多いですから、くれぐれも濡らしすぎに注意してください。
指先で抑えて痕が残るくらいで充分です。

飼育環境をあれこれ工夫するのは大変良いことだと思いますが、今はオカヤドカリにとって一番厳しい季節ですから、まずは現状の環境維持に集中して、無事に春を迎えられるようにがんばってください。

よいち / 2013-01-06 16:52:00 No.2520
ありがとうございました

暖かくなってきたら海の砂でも採取してきたいと思いました

また、宜しくお願いします

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