レオ、第2期ウルトラ3
White NOVA / 2018-03-22 02:11:00 No.411
とりあえず、興が乗っているので、最後まで書いちゃいます。
せっかく末永く使える映画鑑賞スレとして立ち上げていただきましたが、ぼくの我がままで、たささん相手のウルトラ鑑賞&懐古スレ、でいいかな、と思います。

で、序盤の展開が、一部年長のマニア予備軍な視聴者にはとにかく、児童層には受け入れられなかったために、メイン視聴者の好みを探るために、それまでのノウハウを順次投入していきます。
ファイヤーマンも、ジャンボーグエースも終結した今、円谷のアイデアの数々がレオという作品に惜しみなく投入されます。ロボット風味の怪獣を登場させてみたり、タロウで好評(とスタッフが考えた)昔話シリーズを投入したり、もう、できることは何でもしようというバリエーションの豊かさが、レオ中盤の魅力……と言っては語弊がありますね。例えば、単純に昔話(厳密には日本の童謡シリーズ)といってもタロウの場合は元ネタがあっても、かなりアレンジしていて、あくまでシナリオのイメージソースとしての扱われ方。
一方レオの方はストレートに元ネタを使いすぎたというか、例えば、ウルトラマンキング初登場のプレッシャー回。これは一寸法師が元ネタですが、宇宙の魔法使いを名乗る変態愉快犯宇宙人のプレッシャーによって、レオが一寸法師のように縮小されます。レオはこの時期(第3クール)、格闘家としてすでに成長を果たした時期に入っており、まともな戦いではレオを倒すことは困難、というぐらいに育っているため、敵もいろいろ搦め手を使って、レオが長所を発揮できないような展開に持ち込んできます。
ゲーム的に言うなら、「こいつは攻撃力が高くて、まともに戦うと危険だから、補助魔法のミニマムで小人にしてから、攻撃力を下げてやろう」って形ですね。やはり、10年早かったな、レオの路線変更後の展開は。
で、まあ、縮小されたのは、それでいいとして、アントマンじゃないけど、レオのミニミニ大冒険って感じで、小さい体を利用して奇抜な画面描写(ウルトラQの傑作の一つ、8分の1計画とか、初代マンのダダのトリッキーな描写とか、コップの中に閉じ込められたウルトラセブンとか)だと、風変わりだけどセンスオブワンダーを刺激する回、と言えたのかもしれませんが、ええと、「レオ人形がお椀の船に乗って、一寸法師の歌に乗って、川下りするようなシーン」を見て、お世辞にも傑作と言えますか。ダダとは違う意味でシュールです。
序盤のハードな格闘路線の作品と同一作品とは思えないぐらいの転落っぷり。誰だ、こんな話を考えたのは……と脚本家の名前をチェックしてみたら、おや、メインライターの田口成光さん。ええと、メインライター自ら、作品世界の雰囲気をぶっ壊しに掛かっていては、どう言い訳しようもございません。
ちなみに、後の円盤生物編を立ち上げて、MAC基地を壊滅させ、レギュラーの多くを殺害し、作品世界をまたもやぶっ壊して新展開に仕立て上げたのも、田口さん。まあ、自分で構築して、自分で潰しに掛かっているんだから、言うなれば、自暴自棄といったらいいのかな。あるいは、スクラップ&ビルドの精神?
てっきり、前任者が構築した世界を、路線変更で新しい人が入り、再構築のために前任者の偉業を崩してしまう……とイメージを抱いていたのですが、どうやらメインライター自らご乱心したらしい。
うーん、自分でも意外な新事実が分かったので、この人の書いた作品をいろいろチェックしたい衝動に今、駆られていますが、それは後の課題にしておいて、レオの続き。

ええと、気を取り直すために、自分がレオで好きな話数を挙げると、1話および2話とか、アストラと共闘する回とか、セブンガーの出る回とか(郷秀樹もゲスト出演)、その他、脚本家リストを見返すと、サブライター1号の阿井文瓶という人が作品世界を安定させるのに貢献していて、自分好みかな。

で、メインライターといえば、今後レギュラー悪としてライバルになっていきそうな格好よさを備えたマグマ星人がいて、なぜ、その後も彼を長らく登場させなかったのかが気掛かりだったのですが、謎が解けた気がします。
本質的に、この田口さん。インパクトのある設定を構築するのには長けてらっしゃるが、その折角作った世界観を維持するのには、さほどこだわりがない。性格的には飽きっぽいんじゃないかな。だから、既存の概念を打ち壊すような画期的なアイデアを生み出すことは生み出すのだけど、その既存の概念を打ち壊すインパクトの対象に、自分の作った物まで含めてしまう。だから、自分で「凄いだろう」といって作ったミニチュアに、「もっと凄いだろう」と火薬を仕掛けて、パンっと爆発させちゃうような人じゃないかな。
それが証拠に、マグマ星人の再登場した回の脚本家がやはりメインのこの人で、今回きちんと調べるまで、自分の中では「序盤の格好いいマグマ星人と、後に出てきたローランに求婚したキャラ崩壊なマグマ星人を書いた人は別人」と思い込んでいたわけですが、そうではなかった。
この人、自分が作ったマグマ星人の設定を、根本的に変えて、ただのストーカーに堕しめているよ。サーベル暴君を、サーベルバカ殿に変えたのが、他人ではなくて本人その人というのが、実はレオの作品としての迷走の最大の原因ではなかろうか、と。つまり、作品世界を安定させるには、メインライターにしてはいけない人だと判断します。ただし、安定を考えずに、バラエティーに富んだ展開にするとか、とにかくインパクトを求める向きには、有効かも。何せ、自分で作った物を破壊するのに躊躇ない御仁だから(考察材料がないので、脚本家の内面の葛藤については考慮しないものとする)。

たささん、ごめん。

ちょっと、これ以上のレオ考察はいったん終了します。脚本家の田口さんの奇行(NOVAにとっての)を知ると、そっちが気になって仕方なくなってしまったので、自分の頭が中盤のレオみたいに迷走モードに入ってます。
だから、この続きがご所望でしたら、掲示板上でその旨、レス欲しいですが、自分は、その前にスーパー田口成光タイムで、あれこれ調べたい所存。この人の作風をあれこれ調べて納得してからでないと、多分、レオという作品について、ろくな批評ができなくなってしまいます。

ぼくの中の田口成光イメージ

「東京? 津波と竜巻で沈めてしまいましょう!」
「ウルトラセブン? 痛めつけて戦闘不能に追い込みましょう!」
「MAC? 円盤生物に飲み込ませて全滅させましょう!」
こういう重いことを、軽いトーンで嬉々として語って、文章にしちゃう人。

なお、この人のメインの仕事は、まずタロウとレオで、タロウのバードン回を書いたのもこの人だ。

「タロウ? 構いません。カラータイマーを突き殺しましょう!」
「主役が死んでしまっては困る? 大丈夫、ウルトラの母がいれば復活できますから」
「ゾフィ? ついでに頭燃やして殺しましょう! 大丈夫、最後は母に生き返らせれば、全ては丸く収まりますから」
「東京ニュータウン? 沈めましょう!」(キングゼミラ回)
「地球? 闇に包みましょう!」(ムルロア回)
「ヤプール? 復活して、怪獣軍団でタロウを襲撃させましょう!」
「タロウ? 今度は自爆させましょう!」(カタン星人回)
「ウルトラ5兄弟? タイラントに順番に倒させましょう!」
「東光太郎? 節分の豆に閉じ込めて、食べさせましょう!」(オニバンバ回)
「バルキー星人? 石油タンクの油をまいて爆死させましょう!」

もう、これで十分だと思いますが、いやあ、確かに、ことインパクトを生み出すことにかけては、なかなか誰にも太刀打ちできないアイデアマンだなあ。

この田口成光氏の豪快さを実感できたことが、本項最大の収穫かも。

たさくらたすな / 2018-03-24 01:21:00 No.412
 過去作の話題ということで、こちらで話題を引き取ってもらって正解かな、ということで感謝を意を表しつつ。
 きっかけになったメールでは、いやレオってババルウの偽アストラのウルトラキーのエピソードでセブン・タロウ除くエースまで5兄弟とvs状態を経つつもきっちりババルウを倒し、折れたウルトラキーを修復してキングの助力によってウルトラ兄弟入りしてるし、そもそも近年では逆に優遇されすぎてる感あってマン~タロウそれぞれの推しのファンからするとともすれば逆差別と言えるような扱いの良さを説明はしたけど、どの程度、件の人自身直感的に思った感想よりも大事なのかどうなのかという目線がウルトラのみならず視聴作品全般にたいして変わらないのだろうなと結論にいたって、さながらゲームに楽しむことに執着してたころのパラドじゃないけど最後には怒り以上に対話してて興が冷めてシラケるモードが強くなったというのが最終的な経緯ですね。
 なお今回の映画ではギリバレスにはウルトラマンの光線技が効かないって説明の回想顔見世ではレオではなくて、ストリウム光線がギリバレス本体に発射されるも素通ししてワープして逃げられてはしまうけど登場ウルトラマンはタロウチョイスでした(石丸ボイスじゃなくて光太郎ボイスのストリウム光線だったのが媒体として使われたのが懐かしい)、エースはウルティメイトファイナルのデザインモチーフということで言われたら身体のラインとかなるほどとは思えるけども顔の印象だけだとダイナ感がちょっと強いかも。

 さてNOVAさんが当時の製作状況やメインライターの田口成光氏に着眼点をかけての評論がなかなかに切り込んでくれれて、単純な数話の思い出補正メインの語りに比べ詳細にチェックするとやはり時代の迷走を改めて感じますね。
 幼少の頃のファーストウルトラマンとしてのレオの思い出といったら対ガロン・リットルとのアストラ絡みの話の印象が強いのと親が買ってくれたレコードとかのグッズの思い出が主で、そのレコードもどうしたもんだか針で引っ掻いて途中飛んで曲が再生されるような始末(なお数年前に古いレコードを整理してたらこれが出てきて飛ぶポイントをみたら溝が難めにえぐれる形だったのでカッターで少し整えたら見事ノイズこそ残るものの飛ばないで再生されるようになったので今なら、よっしゃラッキーの感がひとしおです)

 自分も小学生あたりで再放送世代というところではマン~エースまではちょいちょい再放送するのにタロウ・レオが中々放送してくれなくて(音楽関係で大御所使ってたから再放送にともなう著作権の再分配が高く付くみたいな説としての話は聞いたことあるけど細かい真相は不明)実際にケーブルテレビに加入したあたりからようやくタロウからレオにかけてはひと通りの流れとしては観れたといった感じで、童話ベースの確かに何とも言えないバカ話じみた話は双方にあるんだけども印象に凝りやすいエピソードとして華やかなさを感じる6兄弟集合話のタロウに対して、帰りマンの坂田兄弟ばりのハードモードを序盤MAT隊員に連発からの最終的にMAT壊滅のなんともいえない流れのレオということもあってか、陽のタロウと陰のレオとやはりイメージが別れてしまうかな、いやでもレオカッコイイから好きよみたいなと。

 自分はレオが新たな3期になっていたかもとは言ったけどスタッフ的にはタロウとレオで2.5期といった流れを作ってると言ったほうが適切かなぁ、ただタロウで最終話の変身能力を捨てて旅にでるみたいな流れが次シリーズのレオとの分断を作ってる印象もわずかながらにあって、ババルウ回のタロウ(光太郎)は何してんだろうって考えたりもあって部分がでてるのかなと。個人的にタロウとレオの組み合わせを補間してくれる展開があればそれだけでも燃えれそう。
 音楽という部分でいうと第2期のころは子門真人さんが円谷に参加してたのもあって氏の担当したジャンボーグやファイヤーマンのOPはそれだけでヒーロー補正が一気に高まる部分もあるのでウルトラシリーズにもその熱さがフィードバックされてたらというIFを少し思ったりも。

 脚本家の田口さんチェックしてみるとあばれはっちゃくシリーズとかでも執筆してますね、当初は円谷で助監督をしててその流れで特撮メインの脚本家に転身された方だけど元よりノリとしては日常ドタバタで効力を発揮するタイプの人なのかなぁと思ったり、あと童話・名作ベースの作品だとニルスのふしぎな旅、これ印象に残る話があってたしかお金を大切にしないだかの罰で何年かに一度だけ満月だか新月の夜の間だけ現世に戻ってこれる街があって、でニルスがその街で買い物をせがまれるんですが、街の人から話を聴くと銅貨一枚でもいいから誠意のある買い物(取引)をすることでその街は完全に現世に戻れる、だけどお金をもっていないニルスが浜辺に銅貨一枚落ちていたの思い出して拾いにもどるも朝日が登ってその街は蜃気楼の中に消えていくってオチでクラシックな童話にあるような後味感が強い話が印象に残ってるけど調べたら、第14話「月夜に浮かぶ幻の街」できっちり担当されてますね。最後は悔しがりながらお金は大事にしないとって教訓を刻んでみたいな話だったけど田口さんお前やったんかい!て感じですね。
 ロボアニメは一番語りどころになりそうなゴッドマーズにサブということでメインの藤川桂介をサポートする形なのか記憶の中でも変にぶっ飛んだ印象はないのとすぐにDVDとかで見直す環境になくてさすがに氏固有のノリをすぐには確認できそうにはないのは残念どころ。
 あと地味にみてたのに、ちいさなおばけアッチ・コッチ・ソッチがあるけど、この作品もドタバタしてた非日常物の日常コメディー系統で、この人特撮だとロボコン系統の作品担当してたら面白いノリになってたんじゃないかと思われ。

 話をレオに戻して改めて意識するようになったのは、2ch系のネクサススレだったかで正直こんな作品で子どもは楽しめたとは思えないって書き込みの流れから、子持ちの方の書き込みでうちの子にとってはネクサスはファーストウルトラマンで、ソフビもって楽しんでたよあんまりそう言ってくれるなwみたいな書き込みを見て、あぁ考えると自分もレオでそんな感じだったよね、今の評価はどうあれそういう世代が育って改めて内容にドン引きする部分があったとしても坂本監督がのようにレオをかっこ良く際立たせるリスペクトをしてくれるように、その世代なりの視点でネクサスをリスペクトして再評価される時もくるかもしれないなぁと思ったりも、ただ世代的に隙間に位置するキャラもいることも事実で80とかもそろそろ持ち上げられたらなあとか思ったりもします。

White NOVA / 2018-03-24 20:36:00 No.413
近頃は、ぼくもそうですが、たささんも精力的に動いているなあ、と思って見ています。へえ、こういう話にも乗って来られるんだ、とTRPG話でのコメントを見ながら、思った次第。

ぼくの方は、来週から物理的時間的に書き込み困難な状態になりますので(それでもROMだけならしますし、手短かな応答で顔見せぐらいはしたいもの。

さて、件の人については、「作品への現状認識ができていないこと」「シリーズ物に対する継続した追跡が為されておらず、思い込みの印象論、感情論でしか物が語れないこと」などあって、一つ一つの粗探しをした上でないと、その作品に対する共通見解のすり合わせすらままならないため、下手したら、小学生と話した方がマシ、と思う時もあります。
これは小学生をバカにしているわけでなく、彼らは好きなことや、好奇心を刺激された分野に対する知識の吸収力が全然違いますからね。大人になって思考が硬直した人間は、新しい知識を受け入れなくなり、近年は若者にも感動が薄くなれば、老人脳と同じような衰え方をしている者もいるらしい、という報告があって、まあ、自分なんかは知識を習得する喜びは、失わないようにしたいと思っています。
そのためには、「おお、こいつは凄い」とか大げさに感動リアクションを演じてみるのも効用あり、とのことなので、「アニメやアニメキャラのオーバーアクションやリアクションも、大いに参考になるなあ」と考えます。ドラマを見て、役者の気に入ったセリフを暗唱するのも、いいとか。これが意外とスラスラ言えなくて、練習を要するんだ。最近は、ツラヌキの「全くもって○○だ」が使いやすくていいなあ、と。

さて、レオなんですが、前回、書き込みの途中で、wikipediaを見ていて、視聴率の推移が載っていることに気づいたんですね。それで、ぼくの論の前提が崩れてしまうことに気付いて、どうしようかな、と思いました。
当初は、前編後編の多用を気に掛けておりましたが、レオの場合、それは4話までで、以降はテンポよく進み、視聴率も当初の15%以上から、下がっても13%前後で安定。
視聴率が明確に下がったのは、「夏のウルトラ怪奇シリーズ」とか「日本名作シリーズ」などで10%を切るようになっています。
ここから分かる事実は、「当初の路線が受け入れられなかったから、テコ入れをして迷走したら、ますますダメになったという通説」ではなく、むしろ「当初の路線は、それなりに受け入れられていたのに、スタッフ(脚本家)の方が先にマンネリ化に飽きてしまい、テコ入れをして作風をおかしくしたので結果としてダメになった」という新説に切り替えないといけない気になりました。
普通は「受け入れられている路線をあえて崩して自滅するような危険」は、わざわざ犯さない、と考えがちですが、何しろメインライターが名づけて「デストロイヤー田口」ですからね。視聴者の思惑を考えず、自分がマンネリだと思えば、自分の作品すらあっさり破壊してしまう性質を持っている人だから、そのあまりにも躊躇なしの作品破壊っぷりに、視聴者の方が引いてしまったのでは? という疑惑が生じてしまいましたよ。
まあ、序盤の15%越えから13%前後に下がった件を、テコ入れが必要な事態だったかどうか、という解釈の問題ですけど、その後の落ちっぷりがひどかったから、テコ入れに意味がないという結論になるのですけどね。

それにしても、MAC壊滅後の円盤生物編の視聴率はどうしようもないですな。まあ、撮影時期のスタッフも暗いムードが漂っていた可能性ありですね。何せ、クリスマス期に「レオ兄弟とウルトラ兄弟を戦わせて悲壮なまま年を越す」 年が明けるとババルウ星人の件は片付いたものの、ハッピーな展開で行くかなあ、と思わせた直後に、MAC壊滅させて、レギュラーの多くを殺す、という暴挙に出たわけで。何だろう、この持ち上げてから一気に突き落とす感。子供番組でこんなことをして、視聴率を稼げると思ったのか、デストロイヤー田口さん。

まだ、これだったら、今の視点では、ババルウ星人をブラック指令のようなラスボス格に設定し、彼の率いる円盤生物群がMACを壊滅させ、ウルトラの星すら危機に落とし入れ、ウルトラ兄弟とレオ兄弟が共闘して、ババルウ軍団に立ち向かう展開にすれば良かったのに、と思うのですが、そういう盛り上がりよりも、孤独なレオをどんどん追い詰めるようになっていったからなあ。

とりあえず、今回、新たに視聴率データを解析して分かったこと。
「当初の格闘特訓路線は、意外と視聴者には受け入れられていたが、マンネリ化を避けるためか、その基本フォーマットを崩して、路線変更を明確にした頃から、目に見えて視聴率が激減していった」
まあ、路線変更の理由は、石油危機などによる制作環境の悪化なども考慮に入れないといけないのでしょうが、ぼくのイメージでは、「このまま綺麗に終わらせたらいいんじゃないですか」という穏健派スタッフを制して、デストロイヤー田口さんが「いや、それじゃ面白くない。どうせ終わらないといけないなら、もう視聴率なんて一切、気にしないでいきましょう。時代の重い空気を反映した過酷な、それでも必死にもがき戦う唯一無二の戦士レオの戦いを、我々の今の決死の情念を、後世の歴史に語り伝えられるように徹底した形で描いて、シリーズの総決算にしましょう。主題歌にもあるじゃないですか。『何かが終わりを告げる時、誰もが勇気を忘れちゃいけない』って。さあ、皆さん、勇気を出して、甘いこと言ってないと、徹底して我々の意地を見せましょう。円谷プロが本気を出せば、子供に媚びずに、こんなに凄いドラマを作れるんだって、もう壊すときは躊躇することなく壊すんです。その中で浮かび上がってくる光、それこそが
獅子の瞳って奴です。戦うんですよ、燃やすんですよ、嵐を巻き起こすんですよ。それこそがウルトラマンレオの精神です」と、勢いづいて説得した。
うーん、勝手にドラマを作っているなあ。
でも、背景にそんなメイキング裏舞台があると思うなら、レオの終盤の重々しさも納得ができると思ったり。

これで、一応、レオについては、ぼくの中では語り尽くしたと思います。成光という明るそうな名前に反して、何でも壊しちゃう情念を抱えて、それを周囲に感化させちゃう反骨デストロイヤー精神を、ちょっと見習いたくはないけど、研究ぐらいはしたいなあ、と思いつつ。

White NOVA / 2018-03-24 21:40:00 No.414
もう、田口さん研究に興が乗ってしまったので、メインライターじゃないけど、この人も参加している『アイゼンボーグ』がどうなっているか調べてみました。ええと、サブタイトルから伺える、この人の特性をどうぞ。

★15話「燃える友情 進め!闘牛大作戦」
比較的まとものように見えるけど、燃えて、闘ってますね。
★24話「見た! 忍者恐竜の陰謀」
忍者恐竜というパワーワードに惹かれます。
★29話「輝け!恐竜親子星」
サブタイトルはまあ普通ですが、登場怪獣名が凄い。「ブラックマリアと、恐竜太郎」という、ええと、どんな怪獣なのか、後で調べたい気にさせられますよ。どうして、マリアの息子が太郎なのか、このセンスには脱帽です。
★32話「アイゼンボーが死んだ!?」
まあ、田口さんですから。実に納得です。
★35話「特訓!魔球怪獣への挑戦」
これで最後。どんな特訓をしたのか、レオのことを考えると、非常に気がかりです。なお、魔球怪獣の名前は「ブラック・ガンマー」。
ええとカクレンジャーの獣将にもいる名前ですが、こっちが15年ほど早いです。それと、アイゼンボーグには、数々の恐竜怪獣が出ていますが、ブラックの名を冠する怪獣を書いたのは、この人だけ。ブラックが好きなんだ。まあ、円盤生物の路線かなあ、とか。円盤生物でも、ブラックの付く奴と付かない奴がいて、付く方には必ず田口さんが関わっています。ブラック田口と呼んでもいいのかな。

>ニルス

たささんの紹介された回。自分は、アニメよりも、原作の一エピソードを思い出しました。いや、家にニルスの童話があったので、アニメよりも先に読んでいました。アニメはアニメで好きでしたけどね。

>ゴッドマーズ

サブタイトルをチェックしてみて下さい。やっぱり、田口さんって納得するものが、いくつも見つかりますから。

あと、ウルトラでは、新マンの時はまだ大人しかったけど、エース辺りから独特の田口イズムが見え隠れしてますね。
偽者の郷秀樹(役者は本物なのに)を登場させたり、ゴルゴダ星でウルトラ5兄弟を十字架にかけたり、黒い蟹とかブラックピジョンの回だったり、ヒッポリト星人の回だったり、ウルトラ兄弟を酷い目に合わせてきたのは、大抵この人だったという事実が発覚しました。
エースでは、ずっと市川森一氏の名前が取り沙汰されることが多かったから、気づいていなかったけどさ。

>エースとか、80とか

この二人が昭和ウルトラでは現在、埋没している系ですね。メビウスで昔のやり残したドラマに一応の決着が付けられた形ですが、肝心のメビウスが実は不遇な扱いになっていますからな。
まあ、それも含めて、語る人がいれば、どこかで復活することもありうるわけで。

一応、自分の中では、このネタはお開きでもいいと思ってますが、それにしても田口さんのすごさを痛感したことが、今回の話の流れの一番の収穫でした。

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