2016年夏映画スレ
RICK / 2016-08-14 19:03:00 No.339
タイトル通りです。邦画、洋画問わず、今夏の映画感想にご活用ください。

RICK / 2016-08-14 19:05:00 No.340
 では自分から。ネタバレは控え目に。

○シン・ゴジラ
 ちょっとしたことがネタバレに即繋がりそうなほど、作り込みがしっかりしていましたね。政治家がメインで物語が進行するのも
新鮮でしたし、それ故に会議のシーンは確かに多かったのですが、テンポが良くて緩急も効いていたので、個人的にはダレること
無く、上映時間ずっと飽きずに観られました。
 ゴジラが本当に脅威的でした。これまでは何かしら愛嬌が感じられたのですが、今回は少なくとも視聴中、そんなことを感じる
余裕は無かったですね。このため「本当にゴジラを何とかしないとヤバい!」という雰囲気が強く引き立っており、それがまた
登場人物達の奮闘を際立たせていたかと。
 ゴジラとの戦闘シーンも見応え充分でしたし、中には些細なことでも存在感を光らせる登場人物もチラホラと。本当にこれ程の
作り込み度合いとは想像以上。劇中的にも、この映画製作的にも、色々な意味での意地が感じられた一本でした。

○ジュウオウジャー&ゴースト劇場版
 ジュウオウジャー側は40作記念ということで、過去作絡みの小ネタが所々に。残念ながら自分は全部見つけることはできず。
サーカス要素を取り入れたアクションは今回ならではでしたし、巨大戦も独自の嗜好が凝らされていて、ストレートに楽しめる
一本でした。
 ゴーストの方はまさに眼魂フル活用という一本。英雄の村の一般エキストラさん達の衣装は、どれも良くできていたかと。
タケルとアルゴスを隔てた要因は様々でしょうが、タケルの答えは一見笑えるようでもありましたが、普遍的でもありましたね。
その答えが実現することを本当に願うばかりですが、テレビ本編の行方がどうなるか。

White NOVA / 2016-08-15 12:44:00 No.341
RICKさん、スレ立てありがとうございます。
本来なら管理人が立てないといけないと思ってましたが、仕事の忙しい時期で、鑑賞したシン・ゴジラもどう感想を書くか料理する前に質量ともに消化不良を起こしそうな内容だったもので、少し寝かせておこうか、と考えた次第。
まあ、個人の感想ならそれでいいのでしょうが、管理人としてはスレ立てぐらいすれば良かった、と感じてます。サポートいただき、ありがたかった、と申し上げつつ。

さて、シン・ゴジラですが、ネタ的には「大杉漣氏が総理大臣を演じていた」こともあり、春に「藤岡さんの本郷猛から体を労わるように励まされた地獄大使役の彼」がゴジラのレーザーで殺されるのを見て、いろいろ感慨深し。爆発寸前に「ショッカー万歳」とか叫んだりしたのかなあ、と幻聴が(笑)。
今回のゴジラでは、今までの復活作品でも大前提だった「昭和29年の初代ゴジラ」さえもが存在を抹消され、日本の誰もがゴジラの脅威を知らない白紙の世界。まるで、ショッカーの歴史改変装置の影響でも受けたようです。
現代日本と言いつつ、フィクションですらゴジラのことが語られない、という時点で、現代日本から改編された世界ということになりますね。
この辺、同じように「現代日本で初めて怪獣が出現した」ことになっている平成ガメラでも、「この世界には亀という生き物が存在しないので、ガメラを見ても、誰も巨大な亀とは認知できず、未知の巨大生物という威厳を維持」という背景設定が作られたことに準じます。
誰もゴジラという存在を知らないので、ゴジラを知っている多くの観客にとっても、そういう先入観を覆すような改変というか怪変が見られた。
それが「四つ足で這いずる機会な風貌の第二形態」から、「いわゆるゴジラシルエットの直立第三形態」への変化。そこで流れるBGMが、初代ゴジラの東京上陸の際、高圧鉄塔を白熱光で溶かした際に流れたもの。洗練されていない古い不気味な音源が、あの不気味な変態シーンを演出しつつ、いよいよゴジラの登場というストーリーを盛り上げるのに貢献。
その後、ゴジラの進撃のたびに、懐かしい伊福部音楽を流して、ノスタルジーを高める。「キングコング対ゴジラ」「地球最大の決戦」「メカゴジラの逆襲」といった昭和作品のゴジラのテーマが順次流れて、そこは昔からのファンのテンションを高めます。

まあ、BGMとか音での演出といえば、映画開始時の足音と鳴き声だけで、初代ゴジラの世界を想起させるものでしたけど。

White NOVA / 2016-08-15 13:18:00 No.342
伊福部音楽の流れないゴジラ映画は、まあ自分的には物足りないわけですが(例外は最初の『ゴジラ対メカゴジラ』。あれは軽快なメカゴジラのアクション音楽が、ゴジラの重厚さを凌駕したと思う)、その意味で、2014年のギャレゴジは物足りなかった。
で、今回は、最後のゴジラ冷却作戦での宇宙大戦争マーチも含めて、音楽でのノスタルジーは抜群。エンドクレジットでの伊福部音楽メドレーも含めて、ゴジラ映画を見たという満足は得られた、と。

それでも、映画に出てきた怪獣は、ゴジラ細胞で作られたゴジラモドキと認識するわけですが。
上映前は、「おたまじゃくしのような尻尾だけの第一形態」「地面を這いずる第二形態」から直立歩行に進化するという設定を聞いて、「何そのへドラ」と思ったり。ゴジラではなく、ゴジラの姿をしたへドラを見に行くつもりで行こう、と。ゴジラのイメージを崩されるのは嫌だけど、へドラだったら許せる、という気になったりも。

まあ、へドラみたいには飛ばないけれど、劇中では「このまま進化すると、有翼型になって世界中が危機にさらされるかも」と語られて、思わずニヤリと。「翼の生えたシン・ゴジラ第五形態」とか劇中に登場しなかったバージョンもそのうち描かれたり、フィギュア化されたりするかもしれません。
劇中の変化は、空中からの対地ドリルミサイルで皮膚を貫通されて大出血したゴジラが、反撃用に拡散対空レーザーを放てるようになったのが一番の見せ場でしたな。
厳かな神話風のBGMに乗って、B2爆撃機を撃墜し、その勢いで東京一面を総理ヘリごとなぎはらい、辺りを焼け野原に変えた悪魔ゴジラ。まさにDG細胞で生まれたデビルゴジラって感じです。

ちょっと、この辺りからゴジラ見てるよりも、スパロボを見てる気分でした。無人機を囮にして、相手の攻撃を誘発して、エネルギーを消費させて反撃不能状態に追い込むとか、昔のスパロボで定番の戦術でしたし。
無人在来線爆弾とか、自分の中では「デンライナー」「トッキュウレッシャー」「マイトガイン」による最終作戦か、すげえ、って印象でしたし。空から攻めると強力なレーザーで迎撃されるので、地上部隊を投入というのは、スパロボでも何度か見られた「ナデシコ」由来の戦術ですしね。
ゴジラに激突した電車の後部車両が、その勢いで空中に舞い上がり、ゴジラに絡みついて、爆発を続けるチェーンマイン的な演出もおおってなりますし。
この辺のゴジラ封じ込め作戦は、地味に思えてもアイデアが抜群で、楽しめました。既存兵器と違う、手作りなバトル感あって、本来武器でない身近な道具を駆使して強敵を翻弄する頭脳派戦法という感じが良かったな、と。

非常に濃いアイデアの充満した良作という映画。まあ、いわゆるゴジラ映画の典型にはならないけど、ゴジラという素材で奇抜に、かつ美味しく仕上げたな、と。BGMといったフレーバーは、ゴジラ風味ですしね。まあ、エヴァ風味も混ざってるけど。

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