ゆうきとみさきのディベート
エマ / 2012-11-14 09:45:00 No.2174
ノエルラントの名花たち 特別編 「ゆうきとみさきのディベート」


今日も今日とて、ノエルラントは平和な日々が続いています。
宮殿では、まゆり公女、みさき公女が中庭でゆっくりとお茶を飲んでいました。

まゆり「ふぅ、ダージリンティーはおいしいですわね」
みさき「はい、本当に……」

と、そこへ公女達の教育係であるなのは先生がやってきました。

なのは「あ、まゆり様にみさき様、ちょうど良いところに……ゆうきちゃんを知りませんか?」
まゆり「ゆうきですか?」
なのは「はい、私が目を離した隙に、授業を抜け出して、どこかへ遊びにいってしまったみたいなのです」
みさき「まぁ……ゆうきちゃんたら、また、そんなこと……」
まゆり「また、あの子のやりそうなことですね」
なのは「お手数をおかけしますけど、ゆうきちゃんを見かけたら、教えていただけませんか?」
みさき「はい。わかりました……。もう、ゆうきちゃんたら、ほんとに勝手なんだから。見つけたら姉として、きつく言っておかないと……」
まゆり「私もいきましょうか?」
みさき「あ、大丈夫です。まゆりお姉様はここでゆっくりしてらしてください。私一人で大丈夫ですから」
まゆり「そうはいっても……みさき。あなた、いつもゆうきにはどちらかというと、諫めるどころかいじめられているような……」
みさき「うう……、だ、大丈夫です。今度こそ……びしっと言って参ります!」

こうして、みさき公女によるゆうきの捜索が始まりました。







捜索を開始して10分ほど、ゆうきはほどなく見つかりました。
どうやら、宮殿を抜け出して城下町へ出かけようとしているようです。

みさき「見つけた! ゆうきちゃん!」
ゆうき「ん? なんだ。みさき姉様か」
みさき「なんだ。じゃないでしょ。授業を抜け出したりなんかして、ダメじゃない。なのは先生が怒ってたわよ。すぐに戻りなさい!」
ゆうき「そういうわけにはいかないな。あたしはこれから、なたねやみゆうのうっかりセクシー動画をネタに城下で一儲け……げふんげふん、城下街で遊ぼうと思っていたところなのだ」
みさき「(ちょっと……今聞き捨てならないこと言いかけなかった?)こら! また、そんなこと……ゆうきちゃん、あなた、そんなことばっかりしていると、そのうち本当に悪い子になっちゃうわよ!」
ゆうき「悪い……だと? ふん」

ゆうきは、含み笑いをすると、みさき公女を見据え、こう言い返しました。

ゆうき「悪いのは、あたしというより、むしろなのは先生だと思うけどな」
みさき「どういうこと?」

ゆうきは、人差し指をビシィっとみさき公女に向け、こう言い放ちました。

ゆうき「そう……近年、あたしたち公女に課せられている、自由な発想を阻む過剰な詰め込み教育……これこそが本当の悪ではないのか!?」(どどーん!)
みさき「え……。そ、そうかしら……(汗)」
ゆうき「なのは先生や父様が何を考えているのか知らんが……このままつまらない歴史や数学公式の暗記ばかりやっていると、あたしたち公女の豊かな情緒はしおれてしまうのではないか!? もっと、教育の方法を変えるべきだとは思わないのか!?」(ずどどーん!)
みさき「(ああ……なにか……話がおかしな方向に……)で、でもね、ゆうきちゃん。そういう基礎のお勉強も、公女としての教養をつけるためには……」
ゆうき「そこで、あたしはあえて断言したい! これからのノエルラントの教育では、課外授業を大幅に増やすべきだと!!」(ズバババーン!)
みさき「え、ええと……(汗) だからね。ゆうきちゃん、私の言いたいことはそうじゃなくて……(汗)」
ゆうき「ん? なんだ。みさき姉様。異議があるなら原稿用紙1枚以上2枚以下の文字数で反論してみせるがよい」
みさき「(そ、そんな……制限付きで!?)え、ええと……課外授業も大事かもしれないけど、やっぱり……基本的なことはちゃんと教室で……」
ゆうき「そちらの方が教育効果が高いという論拠はあるのか!? もっと論理的に説明するがよい」
みさき「(ええ!? なんだか、どんどんハードルが上がって……)ええと、論拠というか、そういうのはええと……あんまりないんだけど、なんというか……(汗)」
ゆうき「5……4……3……2……」
みさき「(カ、カウントダウン攻撃!? そ、そんな……まるで恐怖のロ○面接みたいな……)ちょ、ちょっと待って! ……今考えてて……もうすぐ、答えるから……ええと……」
ゆうき「…………1」
みさき「え、えっと……あの……その……」(少し涙目)
ゆうき「ふ……困った時のみさき姉様の顔は、いつ見ても可愛いな(笑)
みさき「!!!







一方、まゆり公女の部屋。

まゆり「ふう、そろそろゆうきは見つかったかしら?」
クリス「どうでしょー? ゆうきちゃん、すばしっこいからなー」
まゆり「あら、みさき……戻ってきたの?」
みさき「まゆりお姉様……う、うわぁああああああん!!」(まゆり公女に抱きつく)
まゆり「ちょ、ちょっと……みさき、どうしたの?」
みさき「まゆりお姉様……わたし……わたし……くやしいです!!
まゆり「あら、みさきったら……(結局、また、いじめられたのですね……)」
クリス「……」
みさき「ぐす……えーん……」
まゆり「よしよし……大丈夫ですよ」(頭なでなで)
クリス(ウーム……)

クリス公太子は思ったという。いじめられ属性という新たな武器を得て、みさき公女の人気はますます上がるだろう、と。

萌え〜(笑)

エマ / 2012-11-14 17:46:00 No.2175
密かに2年ほど暖めていたノエルラントSSをついに投稿できました。

「構想2年でこれかよ!!」というツッコミはナシで……(汗)

あとみさきさん、えーと、ゴメンナサイ(爆)

で、でもこのみさき公女、カワイイと思うんだっ! 守ってあげたくなるんだっ!(笑)

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